中川勇樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
表題の通り、テレビ局について知らなかった裏事情が書かれていました。
テレビ局はスポンサー企業からの収入がメインなのでスポンサー企業にとても気を使っていることが改めてわかりました。ある会社に取材に行ったらスポンサーの競合他社のパソコンを使っていたため、全てスポンサー企業のパソコンに一時的に入れ替えて撮影した、と言う話には驚きました。
また、番組のスタートが10時55分からなどキリの悪い時間からになったのは、他局でCMの多い時間にチャンネルを変えてしまう視聴者に自局の番組を見てもらうためだと言うのも、知らなかったのですが納得しました。
やらせの話についてもいくつか事例が載っていました。事件の報道な -
Posted by ブクログ
本書はフリーのテレビディレクターである著者の経験に基づき、徐々に世間の信頼を失いつつあるテレビ局の世間には余り知られていない側面を紹介している本です。
冒頭のテレビ局の正社員と下請け、孫請けにあたる制作会社の社員の待遇格差に触れた内容から始まり、
・人手不足の制作現場の状況、
・女子アナ定年30歳説、
・「あるある大事典」ねつ造のプロセスとその背景、
・テレビ番組の「決定的瞬間」におけるやらせと仕込みの境界線、
・番組制作費ダウンの背景とそれが引き起こす事態、
・視聴率とCM収益の関係、
・スポンサーとテレビ局の力関係、
・スポンサーの逆鱗
・スポンサーに対する謝り方
・放送外収入確保に走 -
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[ 内容 ]
明るい画面のすぐ裏で、スタッフは余ったロケ弁当で空腹をしのぎ、人気出演者は降板宣告に怯え、経営陣はタメ息をつく。
広告費の激減、視聴率の恒常的低下…テレビという巨大産業が、もがき苦しんでいる。
なぜ新聞を読み上げるだけの「情報番組」が横行するのか?
なぜあの看板キャスターが交代したのか?
スポンサーの地雷はどこにあるのか?
ベテランディレクターが非難覚悟で業界の問題点と未来を実況中継。
[ 目次 ]
第1章 決して放送しない話
第2章 なぜ必ず徹夜になるのか
第3章 捏造してでも叶えたかった
第4章 「決定的瞬間」はつくりもの
第5章 人気番組ほどつらい
第6章 お詫びの対象に -
Posted by ブクログ
テレビ局をミーハーに志望してた学生時代。
テレビ局とは制作サイドではなく、広告営業さんとお付き合いのある現在。
こちらの本は主には番組を作っている制作サイドの裏側です。
プロデューサー、ディレクター、放送作家といった職種にフォーカスされてお話は進みます。
局側の人間と、制作プロダクション間の大きな所得格差だったり。
でも、番組に携わるスタッフ中、局の人間は1人だったり。
局からのプロダクションへの強い圧力だったり。
一番の収益源をである広告費を支払っていただいてる広告主からも制作への圧力があったり。
そういった所謂 大人の事情 的な部分が中心です。
学生時代、広告営業という機能すら -
Posted by ブクログ
著者の中川氏はフリーのテレビディレクター。
ゆえに下請け制作会社がいかに虐げられているかを、暗に訴えているかのような印象も受ける。給料の差、拘束時間の差、やらせや捏造をせざるをえない状況を強いられる構造etc.
その他番組制作費や、スポンサーの圧力の話、そして今後の放送局の行方にまで言及する。
テレビは冬の時代に突入した、とあるが、まさに殿様気分で仕事ができる時代は終わり、DVDや映画、オンデマンド等放送外での収入を増やしていかなければならなくなっってきた。制作費削減という厳しい状況の中で、金持ちNHKに負けないコンテンツを作ることを目指さなければならない。