石橋毅史のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「本屋」は死なない!と声高に叫んでいる内容ではない。死なないで欲しいと切実な悲鳴に似た内容である。
独自の選書眼で地方発のベストセラーを連発した「盛岡さわや書店」のカリスマ書店員・伊藤氏とその弟子たちの話は、とくに興味深かった。
さわや書店には12,3年前に行ったことがある。大した広さでもないのに東洋文庫が棚一面に陳列されていた。東京ではジュンク堂などの書店でしか品ぞろえしていない商品群だ。盛岡の人の読書欲のすごさにびっくりした。
全国的にも有名なさわや書店も近くにジュンク堂書店が出店してから苦境に立たされ、それを機に伊藤氏は書店業から引退する。
取次のPOSデータによる配本まか -
Posted by ブクログ
書店員の中に「本屋」を発見した著者の視点が素晴らしい。
本文中では、書籍の中に「本」を発見しようかという考察もあり、新刊発行点数が多過ぎると言われるいまの出版業界に投げかけるメッセージの重要性は計り知れない。
ここに紹介されている書店以外でもこの「本」を面陳にしているところが多いことを、金太郎飴的な新刊書店ばかり作っている業界人は知るべきであろう。
事業の維持、安定した経営ということで考えれば、ここに描かれる書店が本来あるべき姿というわけでは決してない。が、僕はそこにいる「本屋」に憧れを禁じえない。
「本屋」は死んではいけない。祈りに近いそうした想いに応えてくれるリアルが、本書には詰まっている -
Posted by ブクログ
本屋に勤めて早15年(くらい?)…ついつい忙しさにかまけて理想を追い求める事をさぼってきていた事を痛感。
この本に描かれている書店員の方々の情熱は凄まじい。
「本屋に勤めて…」なんて言うのが恥ずかしくなってくる。
社内において、なんとなく「詳しい人」に分類されてたりして(そうでもないか…?)、それらしく振舞ってはいるものの、内心は日々ひやひやの連続。
なんとも情けない現状ではあるけれど、少しでも先人に近づけるように頑張っていこうと思った。
色々勉強させてもらいました。
本としても楽しく読めます。 子どもの相手をさぼって一気読みしました。