竹久夢二のレビュー一覧
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「李陵」
李陵と司馬遷、二人の不遇な男の物語。
祖国への忠心を頑に守るのか、柔軟に新たな恩義を大切にするのか、どちらの生き方が正しいのかは誰にも判断できないが、迷いのある者が苦しむことは確か。
「悟淨出世」
西遊記でおなじみの沙悟淨が、三蔵法師一行に出会うまでの話。自分とは何なのか、何のための人生な...続きを読むPosted by ブクログ -
李陵は子供の頃から何度読んだやら。読むたびに心に染みいります。山月記は森見登美彦のパロディ読んだ後なので違った面白さ。
しかし、新装で600円か。昔は200
円ちょっとで薄いペラペラの新潮?文庫買えたのだが。Posted by ブクログ -
カヴァーには古本屋の値札。入手した頃は佳いも悪いも解らなかった。ただソレっぽい空気に抱かれたかっただけ。転居準備に拾い読めば ソレっぽい空気を共有していることの なんと哀しき余生か。Posted by ブクログ
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言わずと知れた一番有名かつ最も読まれている太宰作品。太宰治論の奥野健男氏は「太宰治の全作品が消えても、『人間失格』だけは人々にながく繰返し読まれ、感動を与え続ける、文学を超えた魂の告白と言えよう」とまで評しています。
アフォリズムを作り出す天才だと言われる太宰治。中でも『人間失格』の中の言葉は際...続きを読むPosted by ブクログ -
一番最初の短編、じいさんばあさんを読み、森鴎外が大好きになりました。
ただ、たんたんと事実を綴るような書き方に所々小説のような切なさ、爽快さをミックスさせるのが堪らないと思いました。Posted by ブクログ -
前々から読んでみたかった『人間失格』。わざと面白い行動をとり、人を笑わせる。人に好かれることは知っていても、人を愛する能力はかけている。そんな主人公・大庭葉蔵。そういうところが他人に見破られるところが印象的。クラスメイトの竹一に、わざと尻餅をついたことがばれたとき、友達の堀木に、「世渡りの才能だけは...続きを読むPosted by ブクログ
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子狐にとって初めての冬。初めての雪にはしゃぐ子狐の悴んだ手を見て、母狐は手袋を買ってやろうと考えました。母狐に片方だけ人間の手に変えてもらった子狐は手袋屋へ出かけます。人間を信用しきれない母狐は、子狐が心配でたまりません。そんな子を思う母の愛が見えてくる絵本だと思います。(by MIKIPosted by ブクログ
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桜桃忌(6/19)が近いので「櫻桃」のみ読んだ、波風立てない努力とそれがはちきれんばかりに膨らんで弾けるギリギリのところで胃をキリキリ痛める主人公の心の内が明確に表現されているPosted by ブクログ
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【前漢の武帝の時代。侵略をくりかえす匈奴を討つために北辺の地へ向かった李陵であったが、やむなく捕虜となってしまう。そしてその李陵を弁護した歴史家・司馬遷は、宮刑に処され──。
時代の波に翻弄される男たちの姿を描き、“人間の真の美しさ”を問う「李陵」、己の自尊心のために虎の姿になってしまった詩人・李徴...続きを読むPosted by ブクログ -
子どもに読んでやった本。なかなかシュールです。かわいい子どもの手がかじかんでしまうので、手袋を与えてやりたい。だけど自分は人間が怖い。そこで、子どもキツネの手だけを人間の手に化かして、うそんこの葉っぱのお金を持たせて、買い物にやるお母さんキツネのお話です。夜中に閉店後のドアを叩いて、たった1人で手袋...続きを読むPosted by ブクログ