幸徳秋水のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ100年以上前の社会主義運動家の著者が書いた帝国主義の時代の批判であり、帝国主義とは何であるかというものを書いたもので、彼が国家により抹殺される(処刑:死刑)寸前に獄中で書いた死刑の前という未完の二編が収められている。
読んでいて思ったのだが、今の時代(安倍内閣)に押し進められていることなどが実に合致すると感じた。
軍備拡張の動機として
政治家が軍備拡張を押し進めようとする動機は、一種の狂気、意味のない誇り、好戦的な愛国心であり、それがすべてである。また、軍人がたんに事件やさわぎの起こることを望み、多くの兵法・戦略をもてあそぶということもある。あるいは、武器や食料そのほかの軍需品を提供する -
Posted by ブクログ
1.この本を一言で表すと?
帝国主義とは悪用された「愛国心」と「軍国主義」が組み合わされたものだと指摘した本。
2.よかった点を 3~5 つ
・今日の経済問題(p162)
→現代たアメリカの経済問題と同じではないか。
・死刑の前
→死刑を前にして冷静に自分自身を見れている。
・軍人と従軍記者(p71)
→当時の軍人が国民を見ていないのがよくわかる。
2.参考にならなかった所(つっこみ所)
・帝国主義の国から自国をどのようにして守るかという視点が抜けていると感じた。
3.実践してみようとおもうこと
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5.全体の感想・その他
・この本で書かれている帝国主義とは現在の国際社会では一部にしか存在しな -
Posted by ブクログ
ネタバレ明治時代の思想家、幸徳秋水が1901年にまとめた本。1894~1895年に日清戦争、1905年に日露戦争という時代。この時期は今後の日本の方向性が決まったといえる、この重要な時期に書かれた、この本の内容は非常に興味深い
章は「前書き」「愛国主義」「軍国主義」「帝国主義」「結論」と分かれている。
愛国心の内容は現在にもつながる、いや国とは何かという大きなテーマで、今後も答えがでるか分からないテーマだ。ここで幸徳は自国中心の考えの元凶ともいえる愛国心を悲しむどころか「愛国心がのさばり蔓延することを許さず、必ず、これを刈り取らねばならない」と断言する。極端ともいえる意見に思える。だが、その40年後