前田高行のレビュー一覧
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世界の耳目を集めるアラブ世界の金融・王族・内政事情をくまなく網羅して、わかりやすく解説を施した良書。
サウジアラビアの王子アルワリード1世が、親から与えられた豪邸を担保にシティ・グループから融資を受け、建設業を始め、王族ならではの談合さながらのやり方で莫大な資金を稼ぎ、ついでスポンサー業をしてその富を増大させ、91年のシティ・グループの倒産危機のときに逆に巨額の資金を注入し助けたという逸話も収録。
その他、潤沢な周辺国のオイル・マネーをリゾート建築などの国内産業に投資させ、その投資国の国民をリゾートに呼び、二重にお金を落とさせるドバイの巧妙な作戦動や、ムハンマドの末裔の国ヨルダンの秘話など、も -
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イスラムは、一夫多妻制の国、複数の妻をもっても、正室、側室の区別はなく平等に扱われる
サウジアラビアの石油の可採年数は70年であり、21世紀の終わり近くまで女神のほほえみは続きそうである。
ビンラディンの実家は、サウジ最大の建設企業である。
サウド家と財閥らとの間には1つの約束事があった、それは、豪商たちが、サウド家を財政支援し、その見返りとしてサウド家が彼らのビジネス活動の自由と安全を保障することだ。
ペルシャ湾のアラビア半島側には6つの王政国家がある。クウェート、サウジアラビア、バハレーン、カタール、UAE、オーマンである。6カ国は、湾岸協力会議(GCC)と呼ばれる地域共同体を結成 -
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中東の入門書としては適切な本。2008年発刊のため、内容は少し古いかも知れないが、10年以上たった今でもあまり変わっていないでしょう。
中東のイメージは、戦争・テロ・石油・砂漠だったが、そのイメージは覆らなかったものの、その背景や影響を知れるきっかけとなった。
政治、経済、商売。アラブ地域ではその全てにイスラム教が関わっており、一部で大量産出される石油の歪な構造を理解する一助となった。アメリカとは違って、アラブの経済の動き、私企業の財務は完全に秘匿されており、正確な情報が掴めないながらなんとなくアラブ世界のお金の動きを理解できた。
UAE 、サウジ、バーレーン、カタールなんかのGCCの国民一人 -
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著者は、アラビア石油やJETROに勤務して中東ビジネスに長く関わってきた人物。
リタイア後に「アラビア半島定点観測」というブログを開設したところ人気ブログとなり、経済雑誌の取材を受けるようになって、ついには新潮社から声がかかった、というのが本著を出版することになった経緯だそうで、カリスマブロガーでもあるわけです。
サウジアラビア、UAE、オマーン、バーレーン、カタール、クウェート、ヨルダン…サッカー日本代表のアジアでの戦いのライバルとしては馴染みの国ばかりですが、それぞれの国にどんな特徴があるのかはなかなか分かりづらい。
というか、アラブ人ってみんないっしょに見える。
ヒゲヅラで顔も似てるし -
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[ 内容 ]
原油高を背景に、世界中のマーケットを席巻するオイル・マネー。
しかし、その担い手たちの肖像はベールに包まれている。
彼らは情報開示義務のない同族企業を舞台に、イスラム圏独特の商慣行と人脈を駆使して、秘密裏に資産をふくらませ続けているのだ。
欧米企業を買いあさるサウジの王族投資家、「ハコモノ行政」で大成功したドバイの首長、カネ余りのアブダビやカタルの政府など、アラブの大富豪たちの素顔に迫る。
[ 目次 ]
第1章 サウジアラビア王家と御用商人たち
第2章 世界一多忙なドバイのCEO
第3章 王族投資家アルワリード王子
第4章 踊る湾岸マネー―アブダビ、カタル、クウェイト
第5章 -
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石油開発会社に長年勤務して中東で活躍した著者が、アラブの国々についてまとめた本。各国の近年の成り立ち、どのような国なのか、王族=大富豪の暮らしぶりなど、わかりやすく面白かった。
王制国家の産油国では富のほとんどを王族が独占しており、情報開示義務のない同族会社での商取引で資産を膨らませている、と聞くとそれはどうなのという気もするが、それでも国民は税金がなく、医療費教育費が無料という豊かな暮らしを営んでいるそうなので、富の力はすごい。
王族投資家については、サウジのアルワリード王子、ドバイのムハンマド首長に関して詳細に述べているが、マンCのオーナーとなったアブダビのナヒヤーン家については名前が出て -
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この本は、アラビア石油に勤務して、中東ビジネスと30年近く関わりを持ったという前田高行さんによるもの。この本には、アラブの国の政治・経済・宗教がどのように絡み合い、オイルマネーがどこに入り、そのお金がどこに流れているかが解説されています。 これらの解説は、メディアなどから得た情報に依拠し、前田さんが現場で体感した知見を踏まえたものとなっており、読み応えがあります。
多くの写真も掲載されており、この点も素晴らしい。“アラブの大金持ちってこんな顔なんだ~”というように、やじ馬的おもしろさもあります(笑)また、オサマ・ビンラディンが、サウド家の御用商人であるビンラディン家に勘当されたという話もワイ