吉村夜のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
真・女神転生の世界でありながら、ゲームとは全く違うオリジナルのストーリー。メガテンシリーズを1つとしてやっていない私でも、充分過ぎるほどに楽しむことができました。思わずゲームをやってみたいと思うほどに。プレイをしたことのある人にも、ない人にもお勧めしたい1冊です。
等身大の登場人物たちには共感を覚えます。絶大な力を持つ勇者でないからこそ、怖くてたまらない時もあるし、逃げ出したくなることだってある。それでも、まだ年端もいかない子供たちでさえ、自分達の楽園を守ろうと、仲間のためにと踏ん張る健気さに感じ入ります。そんな子供たちをよそに、権力争いを繰り返す大人には言葉もないけれど。
悪魔にさえ同族を思いやる気持ちがあるのに、力を合わせなければならない時でさえ人間は同族で争いを繰り返している。俺たち人間は悪魔よりも劣るものなのか?というジンの悲痛な想いが辛かったです。最後がちょっとあっけなかったかなとは思うけど、悪魔との交渉の場面などは楽しめたし、かなり満足です。 -
Posted by ブクログ
阿佐田哲也の不滅の大傑作、麻雀放浪記以外にありそうでなかなかない麻雀小説。本作を読んでいる間もキャラクターをあだ名で表記したり、展開、主人公の思想など、とても近いものを感じるなあと思っていたら、きっちり後書きに阿佐田ファンとの記載がありました。麻雀放浪記が好きな方なら文句なしに楽しめると思います。(原理主義の方だとちょっとキツイかもですが・・・。)ただ、麻雀がわからない方にはきついでしょう。解説を付けてくれているのはとても丁寧ですが、それだけではなかなか理解は困難かと。麻雀を知らないとそれだけで購買層をごっそり切り捨てることになってしまうのでなかなかこの手の小説が世の中に出てこないのですが、(逆に言うとマガジンの坊や哲や咲みたいに展開そっちのけのインフレ麻雀が限度なのかもしれませんが)個人的にはこの小説のような作りの方が好きです。続編熱望!
-
Posted by ブクログ
今回は魔神教団への襲撃ですね。
1巻の段階で、他の転移者が居ることが発覚したものの、出会う転移者が概ね力に溺れて魔神教団側についていたりします。
紙面構成は1巻同様キャラ目線での一人称視点です。
そして変わらず、友人のショウの章は読みにくいです…。
今回は国家が絡んできて、王様直々に依頼や準備をしてくれたりします。
そして転移者がパーティメンバーに増えるかと思ったら、実は教団側の人間だったり、王様が用意してくれた宮廷魔法使いをわざと追い出して教団への罠に使ったりと、ある種テンプレートのような展開で、安心して読むことができるかと思います。ショウに苛つくのは変わりませんが。
半分以上は日常と移動パートで最後の1/3が教団との戦闘パートですかね。
話も進んでるのか進んでないのか。一応、魔神は二柱目が登場して、国家に魔神や教団に関することの協力を取り付けて、教団員探索を兼ねた日本人探索を依頼したり、宮廷魔法使いが正式にパーティに加わっているので、進んではいますかね。
なんというか、あまり印象に残らない話でした。警察の旧規格の話はちょっと惹かれましたが。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ家族を一度に無くし、失ってしまった悲しみから心を守るためか感情が希薄なユウ。そこへ突然元気で美少女なミケがやってきて、ユウは振り回されながらも心の奥に不思議な感覚が見え隠れするようになった。そのミケは猫梵で、見知らぬ世界に迷い込んだ直後、事故で突然母親を失って困惑しているところを、ユウの優しさで救われていた。感情を無くしたユウに、かつての笑顔を取り戻してもらいたいと行動し、本の1週間でユウは自分が変わりつつあることに気づく。ちょっとした事故はあったが、最後は雨降って地固まる。ユウは少しは笑えるようになったようで、少し時間の針が動き出したのかもしれない。
取り立てて目立つ点はないが、猫撫の段位を取得したいのとタマがかわいい。 -
Posted by ブクログ
権力のある人物に協力を仰ぐため、王に謁見し
一応予定通りに事は進んだけれども?
わりと思った通りにさくさく進んでます。
同じ日本人にも出会えた事ですし、情報も得られたし
後はもう少し事を進めるだけ。
とか思っていたら、怒涛の勢いというか
二転三転状態。
今回も友人はすごいです。
男性のちらみは女性のガン見、とはいいますが
これほどまでに頑張られると引きます。
分かりやすい思考回路、と言われればそれまでですが
ようやく、ゲームの世界だから、から離脱?
とはいえ、すぐに変わる気もしませんがw
勇者っぽい状態の友人の方は、知力巡らせすぎです。
すごいというか、1巻で友人が語っていたごとく
さらっと色々こなしてくれます。
しかも最後…さすがにこれ、気が付いてたんかい! と
突っ込んでしまいました…。 -
Posted by ブクログ
RPGの世界に入り込んだら、どうしますか?
誰もが考える空想が現実になってしまった、な二人。
一人でなくてよかった、な状態ですが
面白いほど性格が違います。
視点が変わって、な1人称で話は進みますが
主人公Bの信頼されてなさっぷりが…w
確かに、あんな立て板に水のごとく喋るのは
お断りされるやも?w
彼視点になっても、どうだろう…感がぬぐえませんし。
どういう繋がりで友人になったのか、が
最後にちらっと分かります。
ついでに彼がどういう状態だったのかも分かります。
お約束の、無自覚主人公と、下心ありまくり主人公。
もちろん、命がなくなるかもね、な選択も。
親切にしていたら、それが当然になった時
こうなるものです。 -
Posted by ブクログ
RPGのゲーム世界に入り込んでしまった二人の高校生の物語である。申し訳ないが、評価しかねる内容だった。
まず、一人称小説で細かに視点変更を行う形式が、著しく感情移入の邪魔になっている。俯瞰で見ねばならないほど複雑な物語でもないし、それぞれのキャラに関心が向く前に視点が変わるものだから、集中しきれない。せめて、一つの章をもう少し厚くすべきだと思う。
次に、文章の形式が好ましくない。「寝食を忘れて」なんて言い慣れない表現を会話で使う一方、内容は軽薄なものを狙っている。バランスが悪い印象である。
そして、ネタが古い。2009年の発刊であるが、二、三十年前のゲームをネタに用いることもしばしばである。高校生である彼らにプレイ経験がある設定にするのはかなり苦しい。
現代の中高生をターゲットにした小説だと思うのだけど、その意味でもネタの採用が不適格だろう。
そして何より、キャラ設定には驚かされた。ハイテンション系のキャラだなんて、ネット小説であってすらこきおろされる類なのだが……横領した彼女が一言も謝らずにパーティーに加わった展開も、悪い意味で度胆を抜かれた。
古いゲーマーを対象にして仕立てるならもう少し硬派な物語にすべきだと思うし、若年層が狙いならネタをもう少し吟味すべきだったと思う。その辺がちぐはぐである。
あと、友人ポジションの彼に割を食わせるのなら、視点を入れるべきではなかったかな。ハーレム展開にするなら、別の男性の視点は邪魔なだけである。