佐藤好彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
私はノンデザイナーズ・デザインブック等を読んだ程度の知識を持つ、本業プログラマーです。
先ほど読み終わりましたが多くの気づきが得られて大変満足度の高い一冊でした。
要素の配置、モノクロレイアウトから始まり、単色レイアウト、色の選び方、カラーパレットの作り方、多色でのレイアウト、版組、と順を追って難しいデザインに挑戦していきます。
グリッドレイアウトでの版組のところで、1行の文字数や行間を計算してグリッドに文字をピッタリと揃えるところなどは、目から鱗が落ちました。
どのパートも理論的に説明されており、なぜこの要素をここに置くのか・どうしてこの場所である必要があるのか。といったことが分かりやすく説明されています。
本職のデザイナーさんはこのような基礎知識に加えて感性や遊び心を加えて美しく仕上げるそうなので、本当に尊敬するばかりです。
まだ通しで読んだだけで付属CDの課題をこなしていないので、時間をとってじっくり取り組みたいと思います。 -
Posted by ブクログ
グラフィックデザインにコンピュータを使うようになっても、デザインは基本的に手仕事です。もちろん考えることも必要ですが、頭のなかだけでデザインを作り上げることはできません。最終的には、手を動かして形を作り上げることが必要です。そのため、デザインを学ぶには、手を動かして、自分でデザインすることが欠かせません。
楽器やスポーツは、基本的に毎日トレーニングを行います。グラフィックデザインも本来はトレーニングが必要なのです。毎日、数多くのデザインを行うことで、デザインを構成する力も、そしてセンスも養われていきます。
デザインする経験を増やすこととともに、本書のトレーニングを通じて学んでほしいのは「視覚的な表現としての論理」をどのように組み立てるかということです。個人の嗜好としての美しさではなく、バランスよく、ある程度の客観性のある美しさを得ることは、デザイナーとしての基本的なスキルといえます。しかし、論理というと言葉で考えることに慣れてしまっているので、視覚的に論理を組み立てるには、ある程度の慣れが必要になります。本書のトレーニングのなかで、簡単な素材のレイアウトからはじめて、手を動かしながら「視覚的な論理の組み立て」について考え、体感していただければと思います。
どれほど発想力が豊かでも表現する術を知らなければもったいない!そんな発想力が自分にもあるかわかりませんが、デザインの基礎を改めて勉強できました。
デザインもスポーツと同じで繰り返すことが大切というのは凄く同感します。こういう本があると初めての人もデザインのとっかかりがあって入り込みやすい。 -
Posted by ブクログ
デザインには、内的必然性が必要 カンディンスキー〜バウハウス
デザインとは、設計である
グリッドシステム ヨゼフ=ミューラー・ブロックマン
・繰り返し
3回を超えると、繰り返しを認識しやすくなる
繰り返すことによって法則性が強調され、どういう意図でデザインされたのかが認識されやすくなる。つまり、デザインのなかで、同じ法則の繰り返しをうまく使うことで、見る人に伝わりやすくなる
なぜリズムを感じることができるかと言うと、3拍子、4拍子、あるいは8ビートなど、短い単位の繰り返しがあるから。そして、そのなかに強弱があることによってリズムが感じられるようになり、そこに音楽としての魅力が生まれてくる。デザインにおける繰り返しが、機能的なだけでなく、リズミカルで美しくあるためには、音楽の場合と同じように、強弱のバランス、アクセントをうまくつける必要がある
・対比
複数の情報を整理するときに重要なのは、違いを明確に見せること。AとBは少しだけ違います、Cとも少しだけ違います、というのでは、見る人は頭を整理して理解することができない。反対の概念のものを並べることによって、違いが明確になり、知っておくべきポイントが理解しやすくなる ex. 白い背景と黒い背景、ビジュアルを見せる部分と文章を読ませる部分、情報の密度の高い部分と大きく余白を取った部分というようにページを分割してそれぞれに役割を与え、1ページの中に対比する部分を作ることで、メリハリのあるデザインになる
・余白
余白を生かしたデザインをするということは、デザインの中に「静かな場所」を作るということ。メッセージを伝えたいときにどれだけ大きな声で叫ぶかを考えるのではなく、その場所を静かにすることで、普通に話しても伝わるようにするという考え方
・黄金比
a:b=b:(a+b) 1:1.618 この比率を使った長方形を作り、ここから正方形を切り取ると、残りがまた同じ比率になる
・線の役目
分ける 内容のまとまりで領域を分ける
揃える 揃えたことを強調する
強調する 文字などを強調する
結びつける つながりや関連を示す
・面
情報の構造をレイアウトに落とし込む
情報を伝えるためのデザインでは、まず情報そのものの構造を整理しておく必要がある
情報の構造の整理→ページの分割→領域への機能の割当
最終的なデザインには表れない補助線を引いてオブジェクト同士の関係を定義していくことで明快な画面構成がしやすくなる
情報を整理し、スペースに割り当てる→グリッドの使用
・円
デザインするうえで論理的な思考は不可欠だが、論理だけでは美しさには到達できない
文章や写真など情報を表示するという意味では、グラフィックデザインで使われる要素は4角形が基本になっている。しかし、必要なものだけで構成されたデザインは、面白味にかけることが少なくない。曲線は、情報として不可欠なものとはいえないが、4角形で構成されたデザインのなかに円などの曲線的な要素を配置すると、親しみやすい柔らかな印象になる
・斜め
視線はほとんどの場合斜めに動いていく
30度、45度、60度、対角線、地軸の傾き(23.4度)がよく使われる
2本目のラインを活用する。対角線に交わる線など..
・サンセリフ書体
セリフがなく、縦と横のラインの幅がほぼ等しい ex. Helvetica、Futula、Gil Sans
ファミリーの書体を使うと全体の雰囲気の調和を崩さずにメリハリをつけることができる
・セリフ書体
比較的無機質なサンセリフに対して、豊かな表情を持っているということ ex. Garamond、Calson、Bodoni、Times
イタリックと斜体(オブリーク)は違う
・色
色をアクセントとして使うのか、基調色として使うのか考える
目立たせる、つまりデザインの中のアクセントとして色を使うというのが、色を使うときの重要な使い方のひとつ
ページの基調色としての使い方もある
色相 色相環 近くの色=同系色、正反対にあって混ぜると灰色になる色=補色 同系色でまとめたデザインはまとまりがあり、おとなしい印象になる。反対色が混在したデザインは、派手で元気な印象になる
明度
彩度
トーン=明度+彩度
濁りのない鮮やかな純色に対して、白・黒・グレーを混ぜていくことで多様な色を作り出す 白を混ぜていくとソフトな印象の色になる。黒を混ぜていくと力強い印象の色になっていく。グレーを混ぜていくと、渋みのある落ち着いた色になっていく
使う色が2色になった時から、色と色の調和、カラーコーディネイトが問題になる。色の調和を考えるときも色相・明度・彩度、あるいはトーンを基準にして考えることが重要
1つの色に対して調和する色を選ぶには、色相・明度・彩度、あるいはトーンのうち1つだけを変更した色を選択するのが近道 ex. 明度と彩度を保ったまま色相の違う色を選択する
カラーピッカー 色相・明度・彩度で色を選択できる
CMYKではインク、RGBではモニタの光で色が表現される
CMYKの数値の和、RGBの数値の和はそれぞれインクの量、光の量を示す。インクの量、光の量の等しい色同士は同じような雰囲気を持っている
色相だけを変えた色は、数値上では明度が同じでも、実際に人の目に見える色は、色相によって明るさが違って見える。見た目としての明るさを揃えることが必要
カラーパレットの作成
色を並べるとき、色相の順に並べると、隣同士の色が同色系になってなだらかに色が変化していくので美しい並びになりまとまりがよい。インパクトある表現にしたいときは、補色同士を並べる。また、色同士がお互いに打ち消し合ってしまう場合は、白や黒を間に挟むことですっきり見せることができる
RGBでは、単色で最大値にすると鮮やかになりすぎてしまう
CMYKでは、3色の掛け合わせになるとグレーっぽくなるので、鮮やかな色を選択したい場合は、2色で色を作る
識別しやすさ、読みやすさは明度の差が大きい
・動きやリズムを感じさせるデザイン
静的で落ち着いた構図になるのは、左右対称、シンメトリーのデザイン
静止画に動きを感じさせるということは、いい意味でのアンバランスさを持ち、次の瞬間(の動き)を予想させる状態。左右対称のデザインではなく、偏っていたり、はみ出ていたりすることで躍動感が生まれ、動きが感じられてくる
リズムを感じさせるデザインには、繰り返しと強弱が欠かせない
繰り返しは、デザインの中に、そのデザインのなかだけで通用する規則を作るということ。一つの規則で統一されていることによって、それが一つの小さな世界として認識できるようになる。リズムを感じさせるデザインは、繰り返しをデザイン的な魅力にまで昇華させること
規則性を感じさせつつ、そこから少しはみ出させる
・余白を生かしたデザイン
意図的な余白
・文字組
ストローク 文章の一行の長さ
行間 1:0.75がよく使われる比率 10Q:17.5H
・書体
本文は、細めのゴシック、または細い明朝体
・グリッドを利用したレイアウト
かなり緻密にグリッドが設計できたと思ったら、今度は思い切って、少し複雑なレイアウトに挑戦してみる
デザインは設計だが、それだけでは魅力的なデザインにはならない。デザインという作業は、論理と感性のバランスによって実現される作業であることが、緻密な設計を前提とするグリッドを使ったレイアウトをしてみると実感できる
感性を自由に働かせるためのベースを用意することがデザインにおける論理の重要な役割 -
Posted by ブクログ
デザイナー初心者のために、デザインの基本がまとめられているテキストのような本。DVDが付いており、中に入っているイラストレーターのファイルでデザインの練習もできる。
レイアウトの話や基本操作の話が多くて、広告やポスターがどのように設計されているか、法則がわかりやすく解説されているのがよかった。特に、「デザイン=アート」である、というイメージもある中、「デザインは設計であり、視線の動きを意識する必要がある」という点が発見だった。
その他に新鮮だった点としては、下記だった。
・CMYKは印刷物用、RGBはモニタ用
・CMYKの値を合算したときに、合算値が同じ色はトーンが似る
・色相、彩度、明度、トーンのひとつだけを変えるとバランスが良い。
・グリッドは正方形でなくても、斜体でも円形でもよい。
デザイナーの人にとっては基本中の基本のような話ばかりかもしれないが、デザインに興味があるけれどもなかなか手がつけられない人にとってはやさしいガイドになると思う。