坂口尚のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
漫画特集のムック本等でカルト漫画的位置づけにあり興味があったものの、絶版でプレミア化していたため読めずにいました。「初見で大判本買うほどかな…」と思いつつ購入し読み始めましたが、とても心を動かされる作品でした。
無精髭で破戒僧となった一休さんが描かれた数ページで始まり、そこへ至るまでの一休さんの生涯が描かれています。二巻では青年時代まで。
まずもって舞台とする室町時代の寺院や背景の描き込みが丁寧で見開きの使い方も上手く絵画的です。その上で自身の出自や仏教の教えと、貧困に喘ぐ衆生の現実の中で揺れる若き一休の心理描写が素晴らしく、カルト的な評価から想像していたのとは良い意味で違って、とても真っ -
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Posted by ブクログ
全巻まとめての感想。
おそらくとても多くの資料を元に一休さんの一生を漫画化された作品。
故に多くの漫画に見られる流れ、エンタメ作品としてのプロットの組み方はされていない。
また、複雑な時代背景についての権力者たちの描写が多く、作中で一休さん周りのエピソードへの強欲が私には芽生えた。
これもしかして禅の修行??
いやまぁ、そういう政治的なところが、仏教、ひいてはそういった世界と一休さんとの描写の緩急が重要なテーマになっているのもわかるんだけど。
権力者たちの話のみならず、猿楽界隈のエピソードが力強く描かれているが、これは……描きたかった……のか??
となる。
かっこいいけど、あまり本作で描か