村岡晋一のレビュー一覧

  • ドイツ観念論 カント・フィヒテ・シェリング・ヘーゲル
    最初に言っておくが決して平易な・わかりやすい書ではない。哲学にあまり馴染みがない者にとっては、中身を読み砕くのに少々時間と知識を要するかと思う。しかし、それだけ苦労しても読み解く価値がある。
    この書を通して得られる知識は、主に「ドイツ観念論」が出現した意味と、時代背景についてである。ドイツ観念論と呼...続きを読む
  • ドイツ観念論 カント・フィヒテ・シェリング・ヘーゲル
    「終末論的陶酔」とやらでドイツ観念論を考える

    フランス革命をひとつの契機とするような、自由の時代の到来=歴史の完成、を迎えた自分たちだからこそ、これまでをすべて客観的にながめ、まったく新しく未来を考えはじめることができる

    そういう地点に爆発した思想

    というのは面白かったけど、ヘーゲルのあたりで...続きを読む
  • 名前の哲学
    名前がこれからとこれまでが交差する深淵だったとは。ポーランド語で学んだ呼格が、どれほどの深みを持っているのか。時間と人間社会について深く考えさせられた。ローゼンツヴァイクを読んでみたい。
  • ドイツ観念論 カント・フィヒテ・シェリング・ヘーゲル
    時代性をもったドイツ観念論(カント、フィヒテ、シェリング、ヘーゲル)を取り上げることで、今を生きる覚悟ともいうべき思索を促してくれた。

    哲学の営みはすごい。改めて、そう思った。
  • ドイツ観念論 カント・フィヒテ・シェリング・ヘーゲル
    ■983, 2019.09.17
    「自由」の観念が独特。ここをわからないとドイツ観念論はほとんど解釈不可能に思える。
  • パサージュ論 五
    ベンヤミン『パサージュ論』の最終巻だが、そもそも未完の書物なので完結編という訳ではない。
    だが、この書物は、未完の断章形式であるということそのものによって、永く生き延びるのではないだろうか。
    一つのストーリーによって、全ての断章が論理的に並べられ、不要なものは刈り込まれ、首尾一貫した一冊の書物として...続きを読む
  • パサージュ論 二
    ベンヤミン『パサージュ論』とのそもそもの出会いは、笠井潔の『群衆の悪魔―デュパン第四の事件』だ。
    それは、パリの街を舞台に探偵オーギュスト・デュパン、ボードレール、バルザック、ブランキなどのビッグネームが活躍するミステリーで、その中でベンヤミンと『パサージュ論』について触れられていたのだ。
    この巻は...続きを読む
  • パサージュ論 一
    ベンヤミン(1892年〜1940年)は、ドイツの文芸批評家、哲学者、思想家、翻訳家、社会批評家。
    代表作:『複製技術時代の芸術』、『写真小史』、『パサージュ論』。/
    《1940年、ナチス・ドイツ軍はパリに侵攻した。亡命中のベンヤミンは膨大な未完草稿をジョルジュ・バタイユに託して、パリを脱出する。》
    ...続きを読む
  • ドイツ観念論 カント・フィヒテ・シェリング・ヘーゲル
    「終末論的陶酔」―フランス革命という出来事に居合わせた自分たちこそが人間の歴史を総括しうる視点を確保しているという意識―を、カントに始まるドイツの哲学者たちが共有していたという視座のもとに、個々の思想家の歴史意識を掘り下げ、その視点から各人の思想を再構成しようとする解説書。タイトルから思い浮かぶよう...続きを読む
  • パサージュ論 五
    ベンヤミンの断片集であった。特に他の巻との関連があるかどうかはこの巻だけでは不明であった。メディア論と関係があると思って読んだが特には関連は見いだせなかった。スマホからの記載ができなかった。