「標的に近づいてバーッと乱射した方が簡単じゃないですかねぇ?」
学園都市外部からやってきた傭兵のスナイパー ステファニー=ゴージャスパレス
「手合わせ願おうか」
統括理事会のメンバー・潮岸の側近 杉谷
「じゃーん。当店自慢のウサギちゃんでーす。ご指名のバニーはこの子でよろしいですかー?」
元『アイテム』の構成員 絹旗最愛
「ちっ違う!! こんなタイミングで鼻血なんて絶対におかしい!! 俺はバニーなんて別に……ッ!!」
元『アイテム』の下っ端構成員 浜面仕上
「大丈夫。はまづら、ここは病院だから。鼻血が出ても大丈夫」
元『アイテム』の構成員 滝壺理后
「さて、『グループ』を招集するほどの仕事とは何でしょう?」
『グループ』の構成員 海原光貴
「なぁに。ありきたりな事件の解決だよ。ただの―――殺し合いだ」
『グループ』の構成員 土御門元春
「で、誰を飛ばせばいいのかしら?」
『グループ』の構成員 結標淡希
「……目障りだ。くだらねェ事はさっさと終わらせるに限る」
『グループ』の構成員 一方通行
【あらすじ】
学園都市の暗部で起きる事件を処理する『グループ』。最強の超能力者・一方通行、魔術師でもあり能力者でもある土御門元春らで構成されたそのチームは、謎のキーワード『ドラゴン』について探っていた。それが、いまの”クソったれ”な現状を打破する唯一の手がかりであると信じて。
一方、上層部に無断で行っていたその活動を煩わしく思う者がいた。その人物は、学園都市で最高の権力を持つ統括理事会メンバーの一人。彼の強大な勢力が、『グループ』に牙をむく。
同じ時。元『アイテム』構成員の浜面と絹旗は、滝壺の見舞いにやってきていた。そこで突然巻き起こる、浜面の「バニーガール超好き疑惑」。どん引きする絹旗と滝壺を他所に、浜面は決死の釈明をするが……!? ⑮巻、SSシリーズに続き描かれる、『学園都市の暗部』編登場!
【あとがき】
今回の話は冒頭で説明しました通り、原作小説一五巻と密接に関係する物語です。科学キーワード満載で、一五巻のラストで思わせぶりに出てきたキーワード『ドラゴン』を軸にしています。
今回の話の最後にエイワスも言っていますが、一口にヒーローと言っても色々な種類があります。誰よりも善を求めた悪党である一方通行や、ワゴンセールの雑魚キャラ状態で『殺されるのが当たり前』のポジションから自力で這い上がってヒーローとなった浜面仕上。彼らのヒーロー像は上条当麻とはまた違ったもので、唐突に登場させるのが楽しくて仕方がなかったりします。……もっとも、これは『上条当麻の物語』という主軸があるからこそ効率的に盛り上げられる、『それとは対照的な悪党やチンピラの物語』だと思っているんですけどね。
白井黒子にしても後方のアックアにしても、『何らかの大切な人や物を守る』ために命懸けで戦うキャラクターが、どうしようもなく好きなのかもしれません。終章のサブタイトルは当初Hope_in_Hand.で『手の中の希望』にしようかなと考えていたのですが、Brave……勇気と変更したのも、そんな主人公達にはそっちの方が相応しいはず! というイメージがあったからだと思います。
それぞれの勇気を手にした彼らが繰り広げる戦いとは?