プルーストのレビュー一覧

  • 失われた時を求めて 3~第二篇「花咲く乙女たちのかげにI」~

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    スワンは、オデットに恋心を抱き頻繁に逢うようになる。
    やがて、スワンは、オデットの言動に疑いを持ち、強い嫉妬に駆られる。
    だが、幸福な時は短い。
    スワンの中にもう一つの疑念が生まれ、追うほどに彼の前にオデットの新たな相貌が現れる。
    この辺りのプルーストのメスさばきは、氷のようだ。/

    スワンの孤独な横顔に惹かれる。
    彼は、田舎娘を貴婦人と見間違うドン・キホーテのようだ。
    彼がオデットの中に見ていたボッティチェリのチッポラは、跡形もなく打ち砕かれる。
    やがて、スワンにも結晶解体の時が訪れる。/

    彼はまた、自らの意見を昂然と口にするがゆえに、ヴェルデュラン夫人の不興を買い、サロンから追われる。

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    2024年08月10日
  • 失われた時を求めて 1~第一篇「スワン家のほうへI」~

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    たいした読書家でもない僕が、なぜ、先日やっと吉川一義訳の岩波文庫版を読み終えたばかりの、この作品を読もうと思ったのか?

    ひとつには、高遠先生が「文学こそ最高の教養である」の中で引用していた
    『プルーストによって開かれた感受性と知性とを使って、自分たちが生きている世界、自分たちの人生を見直しなさい』
    (アラン・ド・ボトン『プルーストによる人生改善法』)
    という言葉に、蒙を開かれたような気がしたからだ。
    この言葉を胸において、もう一度全巻を読んでみたい。とりわけ、「見出された時」を、と思ったのだ。

    もうひとつの理由は、最近気になっているプルーストとヌーヴォー・ロマンの関係について、少し探ってみ

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    2024年08月10日
  • 失われた時を求めて 4~第二篇「花咲く乙女たちのかげにII」~

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    語り手は祖母と避暑地バルベックで過ごす中でヴィルパリジ夫人、サン・ルーそして花咲く乙女たちの一人アルベルチーヌと出会う。

    乙女たちに心惹かれる語り手がそりゃあもう思春期、青春真っただ中という感じでサン・ルーよりも乙女たちのそばにいたいという長々長々と言い訳めいた語りが続いたときには「男子ってやつは…」と微笑ましかった。

    そんなに長い登場ではなかった悪友・ブロックの台詞がいちいち可笑しいので印象に残ってしまった。姉妹に「雌犬たちよ」(125/358)と呼びかける兄は嫌だ(笑

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    2023年06月15日
  • 失われた時を求めて 5~第三篇「ゲルマントのほうI」~

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    ネタバレ

    語り手のゲルマント公爵夫人に対する恋心と友人サン・ルー(ロベール・ド・サン=ルー侯爵)の恋が描かれている。

    ゲルマント公爵夫人との年齢差38歳というのは夫人から見た語り手というのはどんな存在だったんだろう??

    この巻は個人的にはサン・ルーや部下のやり取り、当時の男子の会話、当時の青春をを体感できて楽しかった。

    やっぱりこの『失われた時を求めて』は何回も読んで文章を味わう作品なんだなぁ、と読書1回目にして思う。1回では筋を追うだけでせいいっぱい。

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    2023年05月30日
  • 失われた時を求めて 6~第三篇「ゲルマントのほうII」~

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    ドレフュス事件によって分断されてゆくヴィルパリジ夫人のサロンの様子と、死にゆく祖母の様子が描かれる。/

    祖母の最期を描くこの巻は、老いた母を抱える身には、この物語の胸突き八丁かも知れない。
    どうしてもプルーストが描く祖母の末期の様子が、母の姿と重なって見えてしまうのだ。
    こんなことは四年前に吉川一義訳を読んだ時は思いもしなかった。
    プルーストのこの物語は、流れる雲の位置によってその陰影を変化させてゆく山の端の木々の葉叢のように、読み手のその時々の心のありようによって七色に色彩を変えてゆくのだ。/


    ヴィルパリジ夫人のサロンにおけるスノビズムにみちた会話の相克を読んでいると、ナタリー・サロー

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    2022年10月20日
  • 失われた時を求めて 3~第二篇「花咲く乙女たちのかげにI」~

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    語り手の初恋、スワンの娘・ジルベルトとの恋についてあれこれと語り手が考えを巡らせるが、ジルベルト自身の印象は薄く、スワン一家、特に第一部のタイトル「スワン夫人のまわりで」が最初から最後まで通底している印象の第3巻。

    ジルベルトは語り手の中のこうあってほしいと思う理想のジルベルトが描かれ、スワン夫人(オデット)については、服装、趣味、会話が事細かに描かれている。

    話の筋としては単純なのに、その情景も空気も心情も丸ごと作品に閉じ込められている。

    流麗な文体の中に語り手の若さが出ていて(憧れの作家に会いその風貌に落胆したり、相続した壺を売って「毎日ジルベルトに花を贈ることができる」とウキウキす

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    2022年05月18日
  • 失われた時を求めて 2~第一篇「スワン家のほうへII」~

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    ネタバレ

    ~P475「スワンの恋」、P476~「土地の名・名」という475頁まで語り手の私ではなくスワン(と高級娼婦オデット)の恋が綴られている。

    スワンの恋情のすべてが綴られている、恋に落ち、夢中になり、嫉妬し、そして唐突に心が変わる。人の気持ちだけで475頁!普段読んでいる小説だと考えられないボリューム。スワンがあるグループから冷遇されるぐらいで(少し「浮気してる?」っぽい描写はあるものの)大きな出来事は起こらないのにこれだけ書けるってプルーストすごいなぁ。恋情すべてを書くとこの頁数になるのか…。

    次のパートは語り手(私)の恋。スワンが大人の恋、こちらは青年の恋で躍動感に溢れている。自分からじゃ

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    2021年11月16日
  • 失われた時を求めて 1~第一篇「スワン家のほうへI」~

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    ネタバレ

    私(語り手)の幼少期から物語が始まり、美しい風景描写、当時の貴族社会の人間模様、それらが語り手の世界のあちこちに漂っていてそれが順序関係なく語られていきます。

    形式に慣れるのに時間がかかりました(´∀`)文章一つ一つは長いものの訳文は読みやすいです。訳者さんが粉骨砕身されたことがうかがえます。

    内容を追っていくのではなく、内容に揺蕩うように読む、が正解なのかな。優雅な読書。

    1つの出来事が起こると語り手はそこからどんどん自分の中の想い出を語っていきますが、私たちが読書中に「ああ、こんなこと私にもあったな。」と想起することに似ている気がします。

    有名なマドレーヌのくだりはP116~P12

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    2021年10月24日
  • 失われた時を求めて 2~第一篇「スワン家のほうへII」~

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    小説の中の恋愛というと、ロマンティックでドラマティックで…という先入観にも似たイメージがあり、実際そうした小説も多い。フランス小説となればなおさら。けれど、この『失われた時を求めて』第二部「スワンの恋」で描写されるスワン氏の恋愛は、とことんリアルである。恋の始まり、思いが通じて盛り上がる蜜月期間、相手の心が遠ざかるにつれ深まる苦悩。それらの経過すべてが、幻想を相手にした思い込み、独り相撲のような空回りとして淡々と描かれ、容赦のないその筆致は可笑しくも残酷なほど。
    特別な思いを持っていなかった時にふと感じた、好んでいた絵画の人物像に似た一瞬の印象。そして当然会えると思っていた時に会えなかったこと

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    2021年10月22日
  • 失われた時を求めて 3~第二篇「花咲く乙女たちのかげにI」~

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    恋についてプルーストの触れ方は私にとって異質で興味深い。ジルベルト、アルベルチーヌの2人への思いが違ってみえる。恋をなくしても、悲愴ではない。プルーストの紡ぎだす連綿とした、章立てしてない文は読みにくくもあるが、「私」の語りは慣れてくると心地いい。 私も若いころ「乙女たち」とひとときを会話したり、散歩して過ごしたかった。 また絵画、訳者撮影の建築物、ネットへの参照など、とても親切で多くの注は読書をより深く楽しめた。

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    2019年03月20日
  • 失われた時を求めて (まんがで読破)

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    まんがで読破を読破するシリーズ。
    なんだかとりとめのない青年のお話だなぁと思って読み進めたけど、本屋で岩波文庫の原著を見つけたけど、太い文庫で14冊になっていた。そりゃとりとめないわ。逆に、それをよくここまでまとめたと感心するくらいかな。
    結局自分のスノブのブルジョア気取りのくせにっていう気もする。
    ソドムとゴモラって同性愛を書いているけれど、今の時代だと書き方違うのだろうか。

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    2018年03月08日
  • 失われた時を求めて 1~第一篇「スワン家のほうへI」~

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    恋人というのは、信じているさなかでも疑ってしまうものであり、その心を我がものにすることなど決してできない。

    心理学の教科書には必ず、マドレーヌの香りで記憶がよみがえる箇所について言及される本書。一度は読んでみたく気軽に手に取ってしまったのだが、14巻まであるということで長い旅路になりそうだ。それにしても語りが長い。カラマーゾフもお喋りだと感じたが、こちらの方が勝ちかもしれない。そしていつの間にか違う話題になっている。普通なら結論のない話にイライラしてしまうところだが、そこは20世紀を代表する小説。いつの間にか引き込まれていってしまう。そして気づいたら同性愛の話になっていた!訳はすらすら読むこ

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    2015年07月17日
  • 失われた時を求めて (まんがで読破)

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    典型的ギブアップ本。
    長すぎて、とても読む気にもなれない『失われた時を求めて』が、マンガ1冊で読みきり、とは、どういうこと?
    こんなに短くまとまるはずないよね?
    でも、こういうお話なのかー、って、ほんの少し分かっただけでも、読んで良かった。
    ゲイとかレズが、出てくるお話なんだー。

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    2015年01月25日
  • 失われた時を求めて (まんがで読破)

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    この原作ストーリーは長いこと謎でしたが、本書により解明です。すごい!
    ずっと気づかないふりをしてきた本なので(読むのが面倒そうで)プルースト様、コミックではしょる私をお許し下さい!って感じでしたが、なかなかどうして構成が骨太で面白ーい。読み返す事数度。でも原作はやっぱり見ないふりしておこう。理由は上記括弧内と同じと言う事で(笑)それにしても古き良きフランスの上流階級の人間群像ご馳走様でした。

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    2013年12月30日
  • 失われた時を求めて (まんがで読破)

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     アニメ≪PSYCHO-PASS サイコパス≫関連で。
     あのくっそ長い長編が漫画に纏められるのか(抄訳で心がぼっきり折られました長過ぎ)と読んだら抄訳より遥かにわかりやすっ。
     かのプルーストの≪失われた時をもとめて≫は彼の自伝的小説であり晩年まで筆をとりつづけたという。いやそれにしても長くし過ぎですよプルースト。行間詰めすぎですよプルースト。なんで四百字詰めの原稿用紙にほとんど改行をいれず詰め込みまくったんだ……。
     分厚く且つ長過ぎるくだんの作品を簡単にまとめているので手始めに是非!

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    2013年11月15日
  • 失われた時を求めて (まんがで読破)

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    まず絵がよい。また、表現が過剰になることがなく、作品全体に落ち着きが感じられるため、安心して作品の世界にはいっていける。

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    2013年06月01日
  • 失われた時を求めて 1~第一篇「スワン家のほうへI」~

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    初のプルースト体験。色々な出版社から、色々な訳で出てるので、さてどの訳で読もうかなー、って思ったのですが、この光文社古典新訳文庫の訳が評判良さげやったので、この訳に決めて読んでみました。
    かなり読むのに苦労するって話しでしたが、意外とスラスラ読めました。物語らしい物語はないんだけど、情景の浮かぶ文章が美しかったです。
    まだまだ、先は長いのでぼちぼちゆっくり読みたいです。

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    2012年09月02日
  • 失われた時を求めて 1~第一篇「スワン家のほうへI」~

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    教科書とか問題集みたいな実用本ならともかく、一般小説で「挑戦」もないとは、思いますが…

    いわゆる「読みやすい」作品ばかりがもてはやされて、小説は、効率よくあらすじを把握して消化するものという感が強い昨今、こういう作品に「挑戦」してみるのもいいかと。

    訳者が、あらすじを追おうとするな、と繰り返し説くのも、肯けるところ。

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    2014年08月10日
  • 失われた時を求めて (まんがで読破)

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    名作と呼ばれている小説を読んで無いし、この先も読むことがないと思うので漫画で読んでみた(笑)どんな人にも平等に時は流れて年を取っていく。せつない気分になってしまった。

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    2012年04月10日
  • 失われた時を求めて (まんがで読破)

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    重たすぎるし、読み切る自信がおきるほど特に興味もわいていない作品だったので、漫画で読んでしまいました。

    レビューを書けるほど特にこの作品を知っているわけではないですが、他の方のレビューをみてみるとそんなに悪くはないようです。

    絵は表情がまだまだ硬いですが、このシリーズでは割とましな方なのではないかと思いました。

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    2011年08月23日