金子智朗のレビュー一覧
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【星:4.0】
勝手に「決算書の読み方」の本と思い込みながら読み進め、途中で気がついたのだが、この本はタイトルどおり「会計」全般についての本である。
もちろん決算書の読み方(いわゆる財務会計)についても書かれているが、管理会計、税務についても説明されている。
財務会計、管理会計、税務個別についてのわかりやすい本というのは比較的よく目にすると思うが、会計全般についてこれだけ優しく説明してくれている本は見たことがなかった。(私があまり本を読んでいないせいかもしれないが・・・)
また、細部にはあまり立ち入っていないものの、原理原則的なことは詳しく説明してくれている。
そういう意味では、会計の -
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内容的にはすでに知っていることの復習が多かったが、非常に読みやすかった。
・会計は東インド会社の船乗りでいうと、管理会計は船乗りのため、財務会計はお金を出した投資家のための会計
・のれん代=M &Aなどで会社の買取価額−その会社の純資産 IFRSでは償却しないが毎年減損の有無をチェック。日本基準では20年以内に償却
・CCC(棚卸資産回転期間+売掛金回収期間−買掛金支払期間)がなるべく短いこと重要。アップルはマイナス!
・売上高に対して売上原価(原材料+製造部門人件費など)の方が大きくても(原価割れ)、限界利益がプラスであれば固定費の回収に貢献
・配賦次第で利益は何とでも見え方変わ -
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ネタバレロジカルシンキングに代表されるように、「経済合理性」はビジネスの基本です。
しかし、所謂イノベーション(競争環境の非連続的な変化、パラダイムシフト)というものは、得てして合理性だけでは説明のできそうにない、一見合理性を無視したかのような事象といえます。
著者は、イノベーションとは合理性を無視するのではなく、「合理性を超えた」先に生み出されるものだと解釈し、多様な事例で「合理性を超えるための」示唆を与えてくれます。
取り上げられる企業は当然のごとく、アップルやグーグルをはじめ、JALやパーク24など、日本企業もいくつか登場します。
イノベーションを取り扱った数ある専門書の中にあって、本書のユニ -
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ネタバレタイトルの通り、管理会計の基本事項につき、わかりやすく網羅されている本。
<メモ>
固定費中心型 損益分岐点高いがそれ以降は一気に利益でる
変動費中心型 損益分岐点は低いがそれ以降もあまり利益でない
固定費ばかりだと思われていた業界でも最小二乗法などで変動費と、わけてみると、以外と変動費が多かったことがわかることもある。
abc abm 把握に、時間がかかるが、純粋な利益率で見えない部分の労力があきらかになる
限界利益で評価する
ボトルネックがあればボトルネックあたりの、限界利益で。
コントロール可能な予算で評価
財務目標 顧客目標 業務プロセス目標
成長学習観点目標
すべてビジョン -
Posted by ブクログ
コンサルらしく、明確なストーリー化がされていて、わかりやすい。
・値下げは先に楽して、後で苦労をする方法。値上げは先に頭で汗をかき、後で楽をする方法。
・製品別の分析ではなく、顧客別の分析を行うこと。なぜなら、決定者および本当に意識するべきは自社製品ではなく、顧客なのだから
・顧客維持型マーケティングの意味。買い替え、クロスセリング、アップセリング、価格感度の低下 様々なことにつなげることができる。
・固定費マネジメントはキャパシティマネジメントと等しい。すなわち、いかに稼働をあげていくかということ。
・資本金が大きいほど、一人当たり売上が大きいというのがデータから明らかになっている。ただし、 -
Posted by ブクログ
管理会計の考え方、管理会計を前提としての意思決定、CVP分析、投資の評価などをコンサルタントの会話形式で説明、まとめと演習までカバーした本。
この本、とても良かった。前読んでよくわからなかった「わかる!管理会計」より数段わかりやすい。
基本的な考え方をきっちり書いてあるのと、実務でどう使っていくか、使うにあたってどんな課題があるかがわかりやすくまとめられている。
単に数式を示すだけでなく、根底の考え方が解説されているため実務にも応用できる。大変参考になる本だった。
仕事的に全く初耳~という事項はなかったけれど、特に意思決定、固変の考え方、投資の評価など、体系立てて説明されている点は参考にな -
Posted by ブクログ
利益のが生まれるメカニズムからコントロールの仕方を考え、儲かるとは何かを説く本。
正直前半第3章くらいまではよくある話だなーと思いつつ呼んでたんだけど、4章の「コストは削減すればいいってもんじゃない」5章の「稼働率を上げれば利益が増える」は、今までよく考えた事がない視点で参考になった。
費用を固定費と変動費でわけるというのはフツーだけど、この本では固定費をさらにコミッティッドコスト(減価償却等、過去の決定でもう出ちゃってるコスト等)とマネジドコスト、裁量で決定するコストに分けている。
まあ、ここまでもフツーなんだけど、コミッティドコストはキャパシティ=経営資源の容量だ、と説明しているところ