中島恵のレビュー一覧
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仕事で何人かの在日中国人の方と接する機会が出てきましたので、本書を手に取ってみました。
基本的にはエピソードを集めたものであり、何らかの分析・結論があるわけではないのですが、日本にいる中国人が、中国本土からどのように見えているのかは興味深いです。
また、話には聞いていましたし、有名中高の文化祭に見学に行った際も感じましたが、中国人の教育熱が高いことも理解できました。
もっとも、逆に中国本土の過酷の受験競争からある意味「降りる」ために日本に来るケースもあるようで、その辺りの視点は今までなかったので興味深かったです。
ちなみに、私が接している在日中国人の方を見ていると、中国本土の人(あるいは日本 -
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アラフィフ以上の日本人は、中国というと、どうしても人民服を着た自転車の大群のイメージを捨てきれないのではないだろうか。今やGDPは日本の3倍、眠れる獅子は超大国の座を取り戻した。
日本に住む中国人は高知県の人口に匹敵するが、日本の社会に溶け込むというよりは、自分達のコミュニティをどんどん拡大して、あちこちにリトルチャイナが構築されている感がある。
いつか日本は中国に乗っ取られてしまうのでは?と驚異に感じる日本人もいるだろう。しかし、この本を読むと、あまりにも変化の激しい中国の現状や中国人(と言っても様々な階層があり一括りにはできないが)の考え方、受け入れる日本側の問題にも触れることができる。
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Posted by ブクログ
一時期と比べると日中の関係もずいぶんとよくなった。中国に精通したフリージャーナリストの著者が紹介する中国の最新動向。同じ職場の人の発言が少しだけ紹介されている。
2018年6月に上海に行ったのだが、QRコード決済を始めスマホをフル活用したサービスが非常に便利であることを実感した。誰もがQRコード決済を使うようになると、それを前提に社会が動くことでそれまで思ってもいなかったところで使われるようになる。実際に体験したものとして、レストランのテーブルに付いているQRコードを読み取ると、メニューが出てきてそこから選ぶと、そのテーブルにオーダーしたものを持ってきてくれる。すでに決済は済んでいるので食べ -
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■日常生活のインフラの質はそこで暮らす人々に大きな影響を与える。
・日本ではよく「中国人はマナーが悪い」といわれるが,私の実感でいえばマナーは社会を支えるインフラの質に大きく影響される面もあると思う。
・水道の水が出ないから手も洗わないし,いつもテーブルが汚れているから,自分も汚く使っていいと思ってしまう。
・中国人の家庭に行くとトイレはとてもきれいにしてある。
・中国人と日本人は生きている「日常」が最初から異なる。
・生活環境の違いによって,人間の行動は大きく違ってきてしまう。
■中国が日本と大きく異なるのは社会のシステムが殆ど整備されていないということ。交通・公共インフラだけでなく,教育制 -
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ニンゲンに対する見方が フェアーなんですね。
やわらかく、見つめようとする。
当然、爆買い現象も 一時的なことで、
もっと落ち着いた 中国人の日本での行動が
でて来るのだと思う。
そんな中で、中国人が 日本の何をみようとしているのか?
という視点で 素直に まっすぐ見つめる 視線が
柔らかく、頼もしい。
こういう日本人ばかりだと、争いも諍いもなくなるのだろう。
中国が 経済的に減速し、新常態になったいま
『心の豊かさ』が 大切になってくる
というか、モノで囲まれた時代から
変化が始まるのだろうね。
情報が 溢れ出るような中で、
現実に自分の足で歩いて、新しいものに出会い
さらに 新しいも -
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中国人が日本を訪れたり、留学したり、不動産を買うのには理由があった。
安全保障に関わる土地を買収したり、医薬品を爆買いしない限り、日本で商品やサービスにお金をジャンジャン使ってもらうのはいいことだ。
コロナ禍を経て、「くまのプーさん」揶揄されるあの人が支配する中国共産党のやり方に、息苦しさと将来への不安を覚え、日本にやって来る中国人がいる。
中国語に「ツァンツァンジアマー」という言葉がある。
中央の指示が1回なら、その下は2回、さらにその下は3回というように、下へ行けば行くほど、どんどん(締め付けは)厳しくなりますと、ある中国人がコロナ禍での出国審査の状況を語 -
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海外からの観光客が来るようになり、都内やこの前参拝した長野市内にも姿を見ることがある。
中国人観光客に関しては、大陸からやって来る人に関して検査を厳重にする措置などで、コロナ以前のようにはいかない。
それでも中国人富裕層は、日本に一体何を求めてくるのか知っておいてもいいかなと思い、今回の本を読んでみた。
中国人観光客による「爆買い」が話題になっていた。
しかし、「モノ消費」から「コト消費」へと変化してきている。
団体旅行では行けない自分の好きな所へ行き、美味しいものを食べたり、評判のホテルや旅館に泊まったりすることに、お金をつかうようになっているそうだ -
Posted by ブクログ
・プロローグ
→昔とは違う現状の日本における中国人の在り方。
・第一章 なぜ、この街にばかり集まるのか
→一定の地区に集中して住む中国人とまたそこに住む日本人との在り方。
・第二章 日本に持ち込まれたコミュニティの構造
→日本において中国人が各々のコミュニティをつくり集まり互いに情報網をつくりあげている。またそれの土台となる中国ならではのSNSの使用。
・第三章 勉強に駆り立てられる人々
→日本とは違い目まぐるしいスピードで変化している中国。子供から大人まで常に変化に追いついていかなければという危機感。また日本と中国の教育環境を上手く利用した親の子供への教育機会。
・第四章 日本の教育はゆるす