中田薫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
いや、これはね、すごくバランスのいい、
廃墟本のバイブル的位置付けだと思うぞ、マジで。
続編も数冊出ている(←巻数が増える毎に、
ちょっと調子に乗った感じが出てくるのも人間味があって愛おしい・笑)けど、
やっぱり一冊目の質の高さは格別だ。
久々に読み返したんだけど時間を忘れて再び本の中に引き込まれてしまった。
「バランスがいい」と言うのは、
本のサイズ、ページ数、取り上げている廃墟数とそのバリエの豊富さ、
文章の読みやすさ、写真の多さ等、総合的に見てとても良くできているな、ということ。
初めて廃墟本を手に取った人も、割と前々から好きだった人も、
「あー楽しかった!」って感覚で読み終わることができるんじゃないかな。
廃墟そのものに対する下調べや、
廃れるに至った背景なんかも結構しっかりと調査&レポートされていて、
作者自身が廃墟を愛してることが伝わってくるのもgood!
個人的には、
静岡の風車レストラン、
岐阜のひるがのハイツホテル、
和歌山の亀喜荘、
茨城のゆう・もあ村(←ここ小さい頃行ったし!)、
山梨のペンション・ウェルカム清里あたりが胸きゅん。
何というか、廃墟の魅力って一言でいうと正に「趣」ってやつで、
だからこそ日本人にはそういう趣の分かる、
つまり、歴史や建物やドラマの織り成す絶妙な機微の分かる、
すなわち廃墟を愛することができる人が多いんじゃないかなぁ。 -
Posted by ブクログ
3冊目が最近出たようで一気に目を通してしまった。
何冊か見た他の廃墟本に比べて場所の選定、写真、コメントのバランスがよかった。(別にマニアではないので自分にとってはの話)
恐怖をおぼえる場所
わくわくしてしまう場所
ノスタルジックな気持ちになる場所
寂しい気持ちになる場所
胸が締め付けられるような気持ちになる場所
虚しさにおそわれる場所
美しい場所
それぞれの場所にそれぞれの味が写真から伝わってくるので
いい。なぜこのような場所になったかの解説もあるので
自分の抱いた印象をさらに肉付けできる。
なかなか行けない場所へ連れっていってもらえる。
軍艦島が上陸解禁になったとのこと。
行ってみたいとは思わないが建物がとても魅力的。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ≪目次≫
はじめに 三陸のヒマワリ
第1 縣立洲原村療養所
第2 千歳樓
第3 日本仲人協会本部
第4 ホテル大宮
第5 王子アルカディアリゾートホテル
第6 藤原鉱山
第7 日本弁柄工業旧本社工場
第8 御前崎観光ホテル
第9 白河高原スキー場
第10 安来ハミルトンホテル
第11 名阪健康ランド
第12 旅館ほととぎす
第13 新潟ロシア村
第14 笹神ケイマンゴルフパーク
第15 山口ニュージーランド村
第16 竜山鉱山
第17 富士ランドホテル
第18 形原温泉ラドン健康センター
第19 武蔵国天神山城
第20 秋吉台グランドホテル
第21 野崎島
第22 道祖神の里
第23 田老鉱山
第24 湯原温泉ロープウェイ
第25 古津苑
第26 ホテル藤原郷
第27 世界平和大観音
第28 下田グランドホテル
第29 しだかユートピア
第30 きぬ川館本店
≪内容≫
タイトルの通り、廃墟に潜入し(許可を得ているらしい)、この様子をルポおよび写真で報告したものの第4弾。
もともと廃墟そのものに興味があったが、こうして自分が歳を重ねながら読み続けていくと、1980年代から90年代にかけての日本の異常さが浮き彫りになった気がする。ここに載ってる物件でもホテル、テーマパーク、レジャー施設は大概その時期に作られ(もしくは巨大投資を重ね)、バブルが崩壊してからは赤字を垂れ流し、耐えきれず2000年代に廃墟化した物件ばかりだ。
日本人は、なんで箱モノばかり作り(つまりはそこに金を落とせば儲かると過信し)、性懲りもなく失敗しているのだろうか?この本を見ている限り、そこにホテルやテーマパークを作ったところで、儲かる可能性が低かったり、さらに物件を拡大する必要性もないのに投資したりしている。
また近年こうした廃墟が、地震の口コミ影響もあって、「倒壊の危険あり」ということで、壊される運命(廃墟に限らず、先日新聞には同潤会アパートの最後の一軒が耐震に耐えられないとの理由から壊される話が載っていた)にあるらしい。一方で、不況から自治体にそれを壊す費用がないという問題もあるらしい。何か日本そのものが壊れているような…。 -
Posted by ブクログ
写真そのものもきれいで、廃墟というものの雰囲気がしっとりと伝わってくる本でしたが……何より印象深かったのは、この人達はほんとーに廃墟が好きなんだなぁということ。あと鉄道も大好きのようで(SLホテルのテンションが段違いだった(^_^;)。
廃墟を廃墟美だと感じる素養は自分にはないのですが、この人の書くものを読んでいると、廃墟っていいものなのではないかと錯覚してしまいそうです。マイナージャンルでも好きなものを好きって声高に言えて、しかもまわりを逆に巻き込めてしまうっていいな。
他の方のレビューを見ると、メジャーな廃墟だけでなく、いわゆる“掘り出し物”の廃墟も入っていたそうで、初めて読んだ廃墟本としては当たりだったのかな、と。
しかし、だからこそ廃墟になったのだろうとは思いますが、ここまで色々放置しておくのは人としてどうなんだろう。建物放置のみならず、カルテ放置、出納管理帳放置、宿泊名簿放置は……書類くらいは処分できるだろうに。細々とした医療器具とか、整理して処分しようと思わないもんなんでしょーか。