中田行彦のレビュー一覧

  • シャープ「企業敗戦」の深層 大転換する日本のものづくり

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    シャープについての本を続けて読んでいる。その4冊目。
    筆者は学者であるが、もともと、シャープに技術者として、33年間勤務されていた方なので、特に技術的な記述に説得力を感じた。
    背景をご存じない方には分かりにくいが、シャープが企業として破綻し、台湾の鴻海の出資を仰いだ、この本の表現を使えば「敗戦」となった理由は、例えば以下のようなことだ。
    1)大きすぎた設備投資。シャープは液晶を主力事業として位置づけ、テレビ用の大型液晶工場を矢継ぎ早に建設をしていた。亀山第一工場、亀山第二工場、堺工場である。筆者は、そのうち、特に堺工場について、採算がとれる投資額を超えた過大投資になっていたと主張している。
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    2022年10月25日
  • シャープ「企業敗戦」の深層 大転換する日本のものづくり

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    ネタバレ

    前著作、シャープ液晶敗戦の教訓、の続編。

    液晶のシャープとして垂直立ち上げに成功した亀山工場。第一、第二を経て第十世代のパネルを作るべく堺に巨大な工場を作る。

    液晶パネルの戦略としては間違ってなかったが、企業経営としての判断、方向性としては、結果的にこの巨大な投資が命取りになる。

    前著作に経営数値及びその後の顛末も含め肉付けした、シャープという企業の液晶にまつわる興隆と没落を纏めた良書。

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    2020年02月13日
  • シャープ「企業敗戦」の深層 大転換する日本のものづくり

    Posted by ブクログ

     シャープで液晶事業本部技師長をつとめられ,立命館アジア太平洋大学の教授として御活躍の中田先生のシャープの苦境に関する著作の二作目です。今回はシャープがホンハイに買収されるに到った経緯と,なぜそこまでシャープが苦境になったのかという中田先生の分析が述べられています。
     とくに私が興味を持ったのは,シャープがホンハイに買収されるまでの経緯が述べられた前半の話です。新聞や雑誌などでは,断片的な情報になりがちなのですが,一連のまとまった経緯とした叙述を読むことで,流れとして経緯を把握できたと思っています。
     また,シャープが敗戦を喫した経緯とその理由の分析も興味深く読みました。前作と同様に,外的な環

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    2016年07月07日