上田聡のレビュー一覧

最期をいかに人間らしく迎えさせるか、に尽力しているこの筆者のような医療従事者が、増えてくれたら、と思う。いつどんなときに出歩きたくても、叫びたくても、トイレをしてくても、それがその人の欲求なら尊重する、というのは実際問題なかなかできることではなさそうなのに。

「リアル」が描かれているが、うさんくささもある。終末期医療では科学的医学以外の側面が大きくなることは感じたが、自然的治癒力だの木の根だの、筆者の哲学的な側面が前面に出ている。あくまで体験談。一つの考え方としては理解する。