森本恭正のレビュー一覧

  • 日本のクラシック音楽は歪んでいる~12の批判的考察~
    例えば日本に西洋音楽を持ち込んだ明治人の批判とかはおれにはわからないんだけど、とにかく音楽に関していろんなことに気付かせてくれた。
    楽譜の忠実な再現してを求めた一時的な新即物主義の時代に井口基成はヨーロッパに行ったから、それが日本の西洋音楽を形作った。旋法の音楽が調性の出現で変化しバロック音楽が生ま...続きを読む
  • 西洋音楽論~クラシックに狂気を聴け~
     「クラシックに狂気を聴け」というタイトルは『狂気の西洋音楽史』を思い起こさせる。またかという気持ちとともに、森本恭正なる作曲家、しらんなあと呟きつつ手に取る。この著者、Yuki Morimotoなる名前でヨーロッパで活躍しているという。それなら、CDを見たことはある。森本氏、日本の音大を出てプロの...続きを読む
  • 西洋音楽論~クラシックに狂気を聴け~
    これは面白い!個を主張しヒエラルキーなartificialな西洋音楽 vs 竹林に吹く一陣の風的natureな邦楽。最後の君が代分析はオリンピックで君が代を聴くと感動するけどaggressiveな高揚感が無い違和感の原因を大得心。
  • 西洋音楽論~クラシックに狂気を聴け~
    新書だし、休日にパッと読もうと思って実際にパッと読んでしまったが、もう一度ちゃんと読もうと思える内容。西洋音楽、特にクラシックの呪縛はイイ意味でも悪い意味でも根深いものともともと感じていたが、それを論理的に明かしてくれていると思う。サッカーと政治の本というのも多数出ているけど、この本で語られている音...続きを読む
  • 西洋音楽論~クラシックに狂気を聴け~
    衝撃的な本です。世の中にこういうことを考えている人が
    いるとは驚きです。

    表拍・裏拍なんて考えたこともありませんでした。

    「君が代」を歌いながら行進はできない。 うーーーむ。

    唸るばかりです。
  • 西洋音楽論~クラシックに狂気を聴け~
    よく言う、音楽は国境を越えるというのは、うそだなと。
    超えるのは簡単でなく、異文化の音楽を消化するのには、相応の努力、時間が必要なんですね。
  • 西洋音楽論~クラシックに狂気を聴け~
    すでにすごく面白い。アフタービート、左足で踏み出す行進曲、ベートーベン現代音楽、Jazz、フリージャズ…色んな知見がとっても面白い。
  • 音楽の黙示録 クラシックとジャズの対話
    現在的な立場から「音楽」の成り立ちの歴史とその背後にあるものについて、クラシック音楽とジャスの両面から触れることができる。

    特に森本氏による西洋音楽の成立に関するさまざま言及が刺激的で、音楽というものを見つめ直す重要な手がかりをいくつももらった。(一方で、18もトピックがあるので仕方がないところで...続きを読む
  • 西洋音楽論~クラシックに狂気を聴け~
    シューベルトの楽譜にかかれた装飾音の話と、ベートーベンの第9の解釈がすばらしくおもしろい。現象学でいうところの間主観的拘束性じゃなかろうか。過去のテキストを読み解くことが、実はいかに困難なことかという命題がわかりやすく説得力をもって描かれている。アフタービートやスウィングの話も刺激的。ひどく図式的な...続きを読む
  • 西洋音楽論~クラシックに狂気を聴け~
    現役の指揮者による西洋音楽論。ただし、技術に関することのみならず、音楽というフィルターを通じて、音楽とは直接関係がなさそうな政治・文化に関する考察に進んでいくところが、非常に興味深い。

    一例を挙げると、

    (1)西洋音楽は、実は裏拍の方が強い。それは、ロック等のカジュアルミュージックと共通的な特徴...続きを読む
  • 西洋音楽論~クラシックに狂気を聴け~
      作曲家でもあり指揮者でもある森本恭正「西洋音楽論―クラシックに狂気を聴けー」(光文社新書 2011)は、刺激的な音楽論を展開している。右脳思考と左脳思考のちがいやオーケストラは過去の遺物だなんて話には唸ってしまうし、 西洋音楽はアフタービート、という指摘にも頷ける。「ウィーン通信」という 私的...続きを読む
  • 西洋音楽論~クラシックに狂気を聴け~
    ヨーロッパで活動している森本ならではの、クラシック音楽とは何か?、これから進む道は?という素朴ながら重要な疑問・問題に、専門家としての、というより作曲家としての立場から見据えた音楽論の言える内容で、最近の新書が向かっている「啓蒙書から専門的知識も持ち合わせたオタク向け」的な内容といえるだろう。
    例え...続きを読む
  • 日本のクラシック音楽は歪んでいる~12の批判的考察~
    Xで面白いという投稿を見て。
    はじめて音楽の歴史についての本を読んだため、ほとんど言われるがまま「ふんふんなるほど知らなかったなぁ」と読み進めたが、批判9歌の翼ではかなり自分ごととして勉強させてもらった。
    「歌うように弾く」これは昔ピアノを習っていた私も先生に言われたことで、技術はあまりなかったが歌...続きを読む
  • 音楽の黙示録 クラシックとジャズの対話
    ・西洋音楽はヨーロッパ言語のイントネーションとアクセントに依って作られている。「Yesterday」の-dayにアクセントをつけた旋律は思い浮かばない。
    ・1600年前後にバロック音楽が生まれるまでの1000年間、和音の進行を考えた作曲家はいなかった(教会支配の強さ)
  • 西洋音楽論~クラシックに狂気を聴け~
    はじめに
    第一章 本当はアフタービートだったクラシック音楽
    第二章 革命と音楽
    第三章 撓む音楽
    第四章 音楽の右左
    第五章 クラシック音楽の行方
    第六章 音楽と政治
    おわりに

    音楽史と思ったら音楽論でした
    エッセイ風で読みやすかったが何か知識が得られたかというとあまり...
    ただ「たしかに」と...続きを読む
  • 西洋音楽論~クラシックに狂気を聴け~
    日本人にとってクラシック音楽を受容するということは何を意味しているのかということを、著者自身の体験と考察を交えながら、エッセイのようなスタイルでつづった本です。

    日本人という観点から、ヨーロッパの音楽はアフタービートが基本になっているという指摘をおこなったり、クラシックとジャズを貫くスウィングにつ...続きを読む
  • 西洋音楽論~クラシックに狂気を聴け~
    西洋音楽は基本裏拍、1拍目にアクセント記号があるのは「(例外的に)ここを強拍にしなさい」という意味、という裏拍の話は面白かった。
    確かに休符で始まる曲って、多い。そう思って聴くと、ジャズやロックはもちろん、クラシックも基本アフタービートなのがよくわかる。
    以前ジャズコンサートに行ったとき、裏拍が取れ...続きを読む