浅野智彦のレビュー一覧

  • 自己への物語論的接近 ――家族療法から社会学へ

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    「自己という現象[は]自分自身について物語ることを通して現れてくる」のであり、「その物語[は]必ず語り得ないものを含んでしまう」 (281)
    結論はいたってシンプルだが、ここに至るまでに社会学や隣接分野における先行する自己論が詳細に検討されるのでついていくのは結構大変。でも読んで良かった。自己への物語論的アプローチという視点は、自分自身について考える参考になるし、テキストを読むときにも引き出しの一つになる。「文庫版あとがきにかえて」ではもう少し、本書初版刊行後25年間の学説の展開を教えてくれても良かったような気がしないでもない。

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    2025年05月17日
  • 「若者」とは誰か アイデンティティの社会学

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    ネタバレ

    以前読んだ「BLの教科書」という本に出てきて読みたいリストに入れていたこちら。
    最近朝井リョウの「イン・ザ・メガチャーチ」を読んでこちらの本のことを思い出したので読んでみた。
    (というのも、この2冊ともオタクをテーマに挙げており、共通点があったため)

    面白かった!
    ただ、全体的にちょっと難しく、すべては理解できなかった…。(ので星4つ)
    "つまり""すなわち""要は"などのワードから始まる文章だけでも理解しようと奮闘、、
    せめて、一般的でない言葉にはふりがなをつけてほしかったです。


    消費について。
    「機能」としての商品から、「記

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    2025年10月15日
  • 自己への物語論的接近 ――家族療法から社会学へ

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    システム論的、構成主義的な話から物語論的な自己の再構築、物語る事が現実として治療に機能している光の部分と、それに伴う物語る事に含まれる限界というより十分に留意すべき影の部分を指摘している。

    効果的に機能するは、えてして危険な形で効果的に機能するに通じる。
    物語に潜む危険性、機能で無視されがちな部分に留意して機能させようという感じかな。

    専門家じゃないから難しい内容だけど、語られない部分への視座、意識は大切にしたい。

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    2025年07月06日
  • 「若者」とは誰か アイデンティティの社会学

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    まだ第6章の途中までだけど。

    スイスイ読める。それと論の展開がそれほど早くないから(つまり、それだけ取り上げた話題についてしっかりと記述している)、ボリュームがあって読み応えがある。

    だけど、ここでいう若者の姿は、都市的な若者じゃないの?とは思う。そもそも消費社会論から始まってるからそれはそうでしょーって感じかもしれないけど。

    それはそうと、ネットって多元的自己が展開されてるなーと思う。複数アカウントの所有と切り替えはまさにそんな感じ。裏垢とかも。しかも、各アカウントによって、投稿数が違ったり、フォローとフォロワーも違ったりして。しかも、それを見る人は、相手が匿名で対面で会ってるわけでも

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    2025年03月27日