大崎映晋のレビュー一覧

  • 海女(あま)のいる風景

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    大崎映晋 著「海女のいる風景」、2013.4発行。ウェット・スーツを着て潜る海女は今もいるけど、裸で潜る海女は今は存在しない。輪島市舳倉島。かつて、娘の出産は赤飯で祝い、男子誕生はひっそりと。娘の場合は15歳ぐらいで一家5人が難なく暮らせ、娘が3人いれば蔵が立つと。その時代の輝いていた海女たちの姿と生き様が活き活きと伝わってくるフォト・エッセイです。色っぽさがごく自然で、自信に溢れた健康的な美しさですね。見られることをあまり意識しないという点で、ある意味、昭和の象徴のような気がします。

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    2019年09月25日
  • 潜り人、92歳。

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    ダイバーに関する本は少ない。ダイバー自身が書いた本はもっと少ない。しかも、今年92歳。戦前からダイビングをしているのだ。その経歴からして、水中写真家、ロマンポランスキーの映画の水中部分の撮影担当、水中遺跡調査、世界水中連盟(CMAS)日本の代表と、すごいです。

    日本と海外で潜ったところ19箇所のエピソードを思い起こしながらのエッセイ形式をとっています。決して名文家でもないし、何を言わんとしているかよくわからなくなる部分もありますが、そんなことはこの作品の魅力を少しも減じることはないのだ。

    潜っているところがすごい。地下鉄工事のため構造調査で皇居に潜るとか、原発の取水口に調査で潜る、海女との

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    2012年12月22日
  • 潜り人、92歳。

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    伝説的なダイバーである著者が、これまでの潜水の中から非常に興味深い経験を語った良書。

    皇居とか、山中湖だとか、ビザンチン時代のエーゲ海の沈船とか、潜った場所もとんでもない場所だし、決して流暢な語り口とは言えないが、本当に貴重でユニークな、驚きの経験談が次々に語られて、興味が尽きない。面白かった。

    著者が訴える、水中考古学。初めて聞いた学問分野だし、日本ではまだ取り組む人もいないそうだが、非常に興味が沸いたし、その大切さが分かった。もし自分が今、大学生でこれからの学問の道を選ぶとしたら、選んでみたいかも。

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    2017年04月28日
  • 潜り人、92歳。

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    大正生まれの水中写真家で水中考古学者、とにかくいろいろなところを潜ります。
    元々私家版として書き溜めた原稿を地震をきっかけに出版すると決めたようだ。
    東海村、浜岡原発、六ヶ所村も潜っておりそれもきっかけなのだろう。
    浜岡原発沖は砂漠の様相だそうで、断層の上でさらに砂丘の上うーんちょっと良くないね。

    ジャック・マイヨールとの出会いも面白い、シチリアのホテルでビールジョッキ片手にテーブルに割り込んできたイタリア人はいきなり日本に連れて行ってくれと頼んできた。その後日本で当時の素潜り記録76mを達成する際には認定員になっている。
    パール・バックの映画「大津波」の日本ロケでは水中撮影だけでなく海女の

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    2015年03月01日
  • 潜り人、92歳。

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    タイトルの「潜り人」を見て、ああこれは海に潜ってアワビとかを採る漁師さんの聞き書きの本だと勝手に思い込んでいたのだが、全く持っての勘違い。まずは潜る場所というのかエピソードが超弩級というか想像を絶するものが次次と、ある意味脈絡無く続くことに驚く。

    まずは最初が皇居のお堀の潜水調査。次いで、正力松太郎の顧問を務める時代、正力に頼まれ潜るのが東海村原発そして今を時めく浜岡原発沖の海岸線調査。沈没した戦艦陸奥の撮影、北陸能登半島での海女の記録映画撮影。ノーベル文学賞作家パール・バックに気に入られ映画の台本を修正し映画撮影参加。ジャッ・マイヨールとの出会いと伊豆での素潜ぐり世界記録達成立会い。エーゲ

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    2012年06月14日
  • 潜り人、92歳。

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    ネタバレ

    皇居の堀の調査から、石垣の構造は、あのイタリアヴェネチアのような軟弱な地盤の上に赤松の松田の杭を打っていたことが分かったそうだ。オモシロイ。
    世界中を「潜ってきた人」の回想録、ちょっと読み辛い癖のある文章なので、オモシロそうなところだけ、ななめ読み。

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    2012年08月15日