弐藤水流のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
内容(「BOOK」データベースより)
一九六五年。IT技術のみ異様に発達した異空間の日本では、犯罪抑止と新産業確立による雇用拡大のため、全国民にアメリカ開発の極小GPS「時空眼」を体内に埋入する義務がある。実は時空眼には、アメリカの陰謀で埋入者を瞬殺する機能が隠されていた。それに気付いたソ連は時空眼システムを乗っ取り、政治家二人を同時に暗殺する暴挙に出た。故障した時空眼の交換手続きを行う閑職に飛ばされた刑事平岡八兵衛は、政治家同時死亡に疑問を持ち、複雑な過去を背負う女性国会議員犬飼アリサと共に調査を開始する。謀略か、復讐か?欲望か、正義か?日本の闇がうごめく悪夢のエンタテインメント! -
Posted by ブクログ
祖父江忍が所属する警視庁捜査一課第三強行犯捜査六係が呼び出された現場にあったのは、絞殺され、右手を持ち去られた男の死体だった。そばには直径10センチくらいの円、そして放射線状に書かれた線、そして「100 右手」「514 頭皮頭髪」という言葉、そして小石。妙に懐かしい感じがするそれは、子供の頃に遊んだ「どこ行き」であり、書かれた通りに殺人は続いていくのだった。
昔の遊びにひっかけた物語の展開はおもしろい。しかしながら、動機がいまいち理解しがたかったり、その他の設定がご都合主義だったり、不必要だったりでいろいろもったいないなぁという感じ。誰も「ケイ子」の本名を知らないってありえないでしょう。 -
Posted by 読むコレ
文庫書き下ろしの警察小説。デビュー作の
トリッキーさと比べるとかなりオーソドックスな
印象を受けますが、読み進めるうちに入り組んで
捩じれていく事件の構図に翻弄されていきます。
その翻弄されっぷりは...結構気持ちいいです。
(恐らく)主人公であるハコ番勤務の警察官の
「南條」自体がそもそもある事件の犯人だという
非現実的かつトリッキーな設定。そこからその事件を
ひたすら追う定年間近な老刑事、そして「南條」の所轄
で起る連続通り魔事件...いくつかの事件が絡み合って
結末へつ進んでいきます。
通り魔事件自体は「南條」の活躍で解決を見る事に
なるですがその南條の抱