軒上泊のレビュー一覧

  • 君が殺された街

    Posted by ブクログ

    あら、軒上泊。なんてひさしぶりなのかしら。

    書店で文庫本を見つけたとたん、すぐ隠れてしまいたいような、昔すっごく仲が良かったのに、何故か知らないうちにいつのまにか疎遠になってしまっていた、そのことが悔恨となってどこかに沈殿していたみたいで・・・・・、あ、この際、私の気持なんかどうでもいいんです、でも、やっぱり名作は、いいものはいいと、ちゃんとわかっている方はいらして、こうして文庫化されたのを大喜びしています。

    でも、オール讀物新人賞を得た『九月の街』を寺山修司が脚本を書き、東陽一が撮った映画『サード』となって私たちを興奮させ、その後の『べっぴんの町』も『八月の濡れたボール』も映画化されるに

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    2011年07月19日
  • 点線のスリル

    Posted by ブクログ

    主人公の身の上は私から見れば厳しい。
    しかし、その賢さと勇気によって身を守ってきた主人公の強さが、この物語を読んでいる私の不安定な気持ちを支えた。

    小学生のときに、先生に「強くあること、優しくあること」の両方を目指すように説かれたことを今も覚えている。
    もう成人した私がまだできていないことを、この主人公はそれを自分のものにしていることが眩しい。

    その強さや優しさは、本人の元々の気質もあると思うが、何より主人公が預けられた施設の長や、スタッフの支えの賜物ではないだろうか。

    それがはっきりと知れるのは、施設を去る主人公に施設長がかけた言葉からうかがえる、芯からの優しさだと思う。

    いい話を読

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    2021年12月19日
  • 点線のスリル

    Posted by ブクログ

    2歳で捨てられ施設で育った文人。ある時、アルツハイマーの老女と出会い、彼女のルーツを探ることになる。

    序盤はちょっと厨二病くさい感じで、ちょっと読み飛ばし。途中から結末が見えてきたんだけど、それでも最後は何だか泣きそうになった。

    どんな状態だとしても、生きていることを喜んでくれる家族がいるっていいな。

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    2015年04月11日