マリナ・アドシェイドのレビュー一覧
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購入済み
複雑な問題を単純に切り開く
期待効果。これを金銭に換算し、統計を用いてブラックボックス化して恋愛の機微のアウトラインを浮き彫りにしている。
驚くべき異世界。でも腑に落ちて、面白い。 -
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恋愛や性交渉を経済学的の対象として分析した例は多くない。それゆえに示唆にと読む一冊であった。
経済分析をするためには必ずデータを基本としないといけないが、そのデータ(実験結果)をふんだんに盛り込んで検証している。
たとえば、自分がアジア人だとして、白人女性を射止めるためには、白人男性と比較してどの程度金銭的なアドバンテージがあればよいのか、または若ければよいのか。
(ちなみに答えは黒人の場合は+1200万円、アジア人の場合は+2500万円だったような・・・。。。絶望的な値だ)
すこし気になったのが、本書に出てくるデータのほとんどがアメリカまたはヨーロッパで実施されたデータをもとに議論され -
Posted by ブクログ
ネタバレ結婚は唯一無二の相手との恋愛の延長にあり、他とは比べられない、全くの非経済的な行為である。と思っていたのだが、どうやらそうではないらしい。
本書は、女性の高学歴化、高収入化、多産化・少子化、妊性の高低、各年代毎の性行為など考えられる相当な状況での性行為や結婚・離婚のコストと実際の統計を分析している。
勿論、恋愛・結婚は唯一無二の関係なのだが、前提条件があるわけで。その前提条件こそが、「経済的なコスト」なのだ。相性が大事、共通の価値観が大事、これらは我々が意識するかしないかのレベルで既に計算済みの経済的なコストの上に成り立っている。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ書評でみて。経済学を「やる」ことや、「恋愛」「結婚」から説く。様々な研究者の論文などから引用して、マジメに、説明している。大学生、結婚、不倫、老人、それぞれの事情について、経済的にはどのように評価されるのか、統計の比較で、わかりやすく解説。高校の先生に、今の高校生の性の現状について聞いたことがあるが、高校生、大学生がこれから、どのような人を選ぶべきか、なぜ、今、勉強が必要なのかも経済論理から説明していて、きっと役に立つと思う。いや、今、恋愛している人、結婚しようとしている人、不倫をしている人、いろいろと楽しもうとしている人、みんなが読んで参考になる。この本を読みながらピケティを意識した(読んで
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Posted by ブクログ
用いられているのは欧米の統計なので、どこまで日本社会に当てはめられるか疑問だが、面白い視点を多数得ることができた。
人が結婚やセックスに関わる決断を下す際に、経済的因子による影響を多く受けているという大胆な説に、疑いを持っていたが、読み進めると納得できた。
以下、印象に残った点を記録。
※ネタバレ注意※
○女性は経済で、男性は外見で相手を選ぶ
→魅力的でない男性が女性とデートをするためには
魅力的な男性以上の稼ぎがあることでクリアできるが
魅力的でない女性が男性とデートをするためには
いくら稼いでいてもダメ
→男性は女性の外見を非常に強く気にしていて、
収入はさほど気に -
Posted by ブクログ
経済学の理論を用いて「SEX」と「恋愛」行動について読み解こうという、野心的な経済学の本。日本では「草食男子」「肉食女子」という概念が定着して久しいが、海の向こうでもそうだったのね。そして、男子に一定の経済力を求めるのも万国共通なのね。私みたいな「中年フリーター」は、読んでいて精神が鬱状態になってしまったわい。恋愛傾向が人種によって大きく違うのは「ああ、やっぱりね」と思ってしまう。経済力が高い階層ほどいい教育を受けられ、低ければ低いほど、まともかつ真っ当な教育を受ける機会が低い現実を、この本でもイヤというほど認識させられる。だが残念ながら、この本では「貧乏な人間が、どうやって恋愛を楽しめばいい