吉村慎吾のレビュー一覧

  • イノベーターズ 革新的価値創造者たち

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     吉村慎吾さんにとっては、初めての著書(2014発行)であるためか、まとまりがあるとは言えないが、先に読んだ『日本流イノベーション(2017発行)』に比べ、まるで生の講演を聴いているように、魂をぶつけられているような熱さを感じた。

     イノベーションは、技術革新をは違う、とのことだが、テクノロジーの進歩がニーズを満たすシステムに繋がる瞬間を掴むことが、イノベーションを生むということは間違いない。

     この本を読んで良かったと思うこと、それは「幸せとは?」「愛とは?」「人生の目的とは?」という答えの出ない問いに、著者である吉村慎吾さんご自身の考える「人生の目的」が堂々と書かれており、それは誰もが自分の人生にあてはめられ、かつエネルギーになるものでした。今まで多くの自己啓発書を読んできたが、ここまで「人生の目的」について明確に書かれていると感じたものはありませんでした。

     特に「より多くの人を愛し、愛されることではないか?自分の愛しているものを幸せにして、自分自身も幸せになることでではないか?能力を高めてより多くの人を幸せにして、自分もより多くの幸せを感じることじゃないか?」と読者に迫る部分は、これまで読んできたどの自己啓発書からも得られなかった納得感が得られ、本題の「イノベーションが生まれる組織の法則」を記述した部分よりも魅力的でした。

    幸せを追求する人しか、イノベーターになれない!
     きっと、吉村さんご自身が、幸せを追求する人であり、幸せを追求する人しか、イノベーターになれない、と思われたからではないかと、思います。幸せとは、誰かに、社会に貢献することで、自分で自分を認めることができる、そんな人生を送ることなのです。

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    2018年03月17日
  • イノベーターズ 革新的価値創造者たち

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    ネタバレ

    Innovation or die.

    会社が成長する過程ではイノベーターではなくオペレーターが活躍する。オペレーターの大事にする価値観は「秩序」「安定」「効率」である。彼らの存在そのものが会社の成長抑制因子となる。彼らは善意でイノベーターが絶対に答えられない質問を矢継ぎ早にして苦しめ、挑戦意欲、創造意欲を削いでしまう。完全なる善意と無知の恐ろしさ。
    貴重な時間が自己満足に費やされている。追求すべきは発明や技術革新ではなく社会的価値の創造である。
    ビジネスのどの領域にもイノベーションはある。トヨタのかんばん方式、完全禁煙のスターバックスコーヒー、文房具販売のアスクル、アメーバ経営など。
    イノベーションの源は自らの理想を諦めない勇気だ。
    素晴らしい発明、発見の生まれる環境とは、組織化された混沌である。ケオディックパス。カオスを生み出すのは人間のエゴ。
    ミッション=一貫性が信頼を生み出しブランドを構築する。
    基本的価値観と広すぎず狭すぎないミッション設定。それ以外は変えてもよい。現場に誇りを与える。
    限りなく少ないルールの重要性。ルールを減らし秩序を壊す。
    現代の経営者は常に事件を起こすことなく業績を上げ続けるプレッシャーにさらされている。それをそのまま組織に押し付ける。効率化と標準化が推し進められカオスが消える。競合他社を分析し二番煎じの製品を生み出し競争力を失いさらなる効率化を繰り返す。
    女性管理職を数多く抜擢しても男性管理職と同じ価値観を要請しては全く意味がない。
    「チームは財政難です。失敗は許されません」イノベーターの挑戦意欲はオペレーター経営陣に潰される。
    イノベーション人材型・イノベーション専門部隊型・イノベーションアウトソーシング型(ベンチャーキャピタル)
    指示命令型のマネジメントスタイル、役員の仲が悪い、成果主義、上下関係が強い、相対価値基準(前例、他社状況)が多い、若手に元気がない、評価報酬制度でイノベーターを生み出すのは難しい。
    ほとんどのイノベーションプロジェクトは恐怖の山を越えられず終了する。恐怖の山の高さを下げる=失敗許容の組織風土、イノベーターの登坂能力を高める=強烈な原体験。
    究極の2択で企業の基本的価値観をあぶり出す。技術開発ではなく、価値開発のロードマップを作り出す(中ボス)。
    イノベーター人材は強烈な原体験と高いアイデンティティを持っている。アイデンティティ=猫より役に立つ人、グローバルプレイヤーなど。
    会社でこの事業をやらせてくださいと社長を説得して企業内起業すればいい。自らが信じる夢の実現のために会社を使い倒せ。
    自らを売り込んで自社に再就職せよ。
    イノベーターは体力のある若い方が良い。上司はベンチャーキャピタリスト=アイデンティティの付与、リソースの付与、突き放して自立させる、になる。
    絶対価値で生きると人生辛くない。
    高度成長期の成長要因は、固定レート、安くて勤勉は労働力、欧米の手本により、高品質なものを安く創り出したから。これらは賞味期限切れ。新興国工場に本当にコスト競争力はあるのだろうか。我々が取るべき道は革新的価値創造戦略しかない。

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    2020年08月13日
  • AI時代に輝く経営の教科書

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    スマホネイティブの若者たちの生き方や働き方、それを踏まえたマネジメント方法など、筆者の主観的な要素も多いが納得感がある。「いかに自分らしく楽しく生きるか」が若者たちにとって大事というのは同感だ。ただ、バブル世代以降の人、今の50代、40代の多くもそう思っているのではないか。違うのは熱中する対象と熱中のしかただろう。人生は暇つぶしとはまさにその通り。フロイトは「幸せは熱中の中にある」と言ったらしい。これもまたその通り。経営の教科書というよりも、これからの生き方として読んだ方が読みやすいかもしれない。

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    2019年07月05日
  • 日本流イノベーション 日本企業の特性を活かす成功方程式

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    イノベーションは、危機を乗り越えるために起こさなければならない。
    AI時代を生きるビジネスマンにとって、必読の書
     上司が聴いてきた講習会のフィードバックをしてくれた時、直感的に、これは講師の著書を読んでおいた方が良いと感じた。イノベーションは、更なる成功のためではなく、むしろ危機を乗り越えるために起こさなければならない、という示唆が新鮮だった。私は企業の目標を存続だと考えていたが、吉村慎吾さんは、存続は奇跡だという。確かに提示されている様々な事例から、産業革命なんて言えない小さなイノベーションが起こるたびに、誕生した業種がある一方で、消滅した業種もある。改革の兆しを確実に察知し、波に乗るセンスと行動力が求められる。

    古い価値観がイノベーションを妨げている
     イノベーションを起こせるような人を邪魔しているのは、私のように今までの価値観に拘る頭の硬い中年みたいです。次女がスマフォを欲しがった時、一緒に手に入れないと置いてきぼりをくってしまうような気がしましたが、同世代には、頑なにガラケーに拘っている人もいます。彼らは、グーグルマップ、LINE(全く使えないわけではないようですが)などのサービスを享受できないわけです。まあ、不便なことは良いとしても…

    経済産業省は捨てたもんじゃないが、銀行の衰退は必然?
     この本の魅力は、掲載されている二つの対談によって増幅されている。一つは、経済産業省 大臣官房総務課長 荒井勝喜さんとのもので、もう一つは、作家 江上剛さんとのものである。お二人とも、イノベーションなしに生き残れない時代のリーダーシップの在り方について、多くの心構えを示してくれている。

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    2018年02月25日
  • 日本流イノベーション 日本企業の特性を活かす成功方程式

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    アメリカIoTの事例紹介とそれによる産業構造の変化を予見する。時代の流れ、方向性を考えるにはよい本である。イノベーションに関しては既に他の本で語られているような内容なのでこの本独自の気付きは少ない。AI化に対する仮説があまりに極論すぎるのが残念。このあたりがいかにもコンサル系の概念先行論という感じ。

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    2017年05月30日