稲本正のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
タイトルと表紙の写真が素敵で 手に取った本です。
物理学を専攻した著者が、岐阜県高山市で植林・育林活動を熱心に行なっている
というところにも興味を持ちました。
ところが、読み進めるのにとても苦労しました。
内容があまりにも多岐にわたっていて、所どころ 専門的で難しかったからです。
私なりの理解でしかないのですが、「脳」は、考える存在としての人間と
人間が作り出す物のこと。
そして「森」は、文字通りの森であり、地球という生命体を象徴するもの。
地球の生物重量は、圧倒的に植物界で占められているそうです。
なので、地球は、生物としては「森の惑星」といってもよいという記述があります。
人間が自然と共生しながら進化していくために、木や森にもっと目を向けてほしい
という熱いメッセージが語られていました。
面白いと思ったことはたくさんありましたが、その中から二つ。
一つは、オリンピックスタジアムを設計した隈研吾さんが、ご自分作品を
「負ける建築」と表現されたことがあるということ。
それは、コンクリートなどの「環境に勝つことを主眼にした建築」ではない
という意味のようです。
自然の摂理に逆らわないようにしつつ、人間としての主張をする建築物だと。
もうひとつは、生態学者であり農学博士の 井上民二氏の著作からの引用です。
《共生が進化するプロセスで、共生関係が維持されるためには、自分だけが利己的に
ふるまう個体が罰せられるような、何らかのメカニズムが必要となる》
ふと、コロナウィルスのことが頭に浮かびました。
人間の行為は自然との共生バランスを逸脱しつつあるということでしょうか。
私の勝手な妄想ですが。