高田珠樹のレビュー一覧

  • 日常生活の精神病理

    Posted by ブクログ

    精神分析を創始したジークムント・フロイト(1856-1939)が、人びとが日常生活において犯すさまざまな失錯行為について豊富な事例を用いて論じたもの。初版1901年。その後四半世紀にわたって版を重ねるごとに、失錯行為に関する事例が多数追加されていった。本書においてフロイトは、失錯行為がもつ心的な意味を解釈し、そうした行為が惹き起こされる機制を解明しようと試みた。そこでは、人間の内部にあって自分の意識の統御が及ばない領域としての「無意識」の存在が重要な役割を果たすことになる。

    フロイトといえば、失錯行為、夢、精神疾患など、必ずしも物理学をその典型とする実証主義的かつ要素還元主義的な精密科学の分

    0
    2023年08月27日
  • 日常生活の精神病理

    Posted by ブクログ

     原著は1901年から1924年頃までにかけて増補・改訂されたもの。
     本書は人文書院の『フロイト著作集』だと第4巻に入っているもので、フロイト存命中は世界中で最も読まれたベストセラーであったらしい。日本で本書が根付かなかったのは、恐らく新潮文庫のラインナップに入らなかったためだろう。もっとも本書の解説を読むと1941(昭和16)年にいちど岩波文庫で出たようだ。本書は同文庫の新訳版である。
     言い間違いや度忘れなどの錯誤の裏面には、その人の願望や様々な無意識的機制が働いている、というのが本書の大筋で、かなり大量に実例が列挙されてゆく。実例が多すぎて読んでいて疲れてくる部分もあるが、何しろ学術書

    0
    2023年01月12日
  • ハイデガー 存在の歴史

    Posted by ブクログ

    読書会の過去課題本。ハイデガーの人生を追いながら、主に主著「存在と時間」で論じられていることについて深く掘り下げていくという内容だった。後半のナチ党員になってからの展開が、駆け足な上に歯切れが悪いのがとても残念だった。

    0
    2022年11月22日