島内裕子のレビュー一覧

  • まんがで読む 徒然草・おくのほそ道
    徒然草は俳句だと勘違いしていた。このマンガに出会わなければ徒然草を読まずに一生を終えていた。枕草子みたいに思いつくまま書き連ねている。じっくりと読んでみたい。
  • 徒然草
    言わずと知れた古典文学。
    散文形式で書かれた内容は、宮廷生活や本人の読書体験により培われた記憶が映し、心に移りゆく由無し事。
    人生の理想の過ごし方に対する思索を時折挟みながら、自由に、それでいて秩序ある連想を続けていく。

    意訳をふんだんに取り入れた現代語訳により、原文を直接読むよりも、はるかに読み...続きを読む
  • 徒然草
    独り思いにふける素晴らしさ。
    俗世(世間というフィクション)から一旦離れること。

    800年前のミニマリスト、吉田兼好の考えに触れることができる一冊です。普段の生活から離れることで、承認欲求を知り、我欲を知り、勝負への我利我利具合を知ることができる。

    こんな距離感を私も持てると良いのですが。
  • 徒然草
    大好き。心にうつりゆく由無し事は全部で243個ある。一つずつ読み進め、たどり着いた二百四十三段の何と味わい深いものか。
  • 徒然草
    卜部兼好(1283頃~1352頃)によって書かれた徒然草は十五世紀半ば以降、すなわち、没後約100年後に歌人、連歌師そして武士たちによって脚光を浴び始めた。実は生前から注目を集めていたわけではなかったのだ。
    古典作品は初めから古典だったわけではなく、いったん忘れられた後誰かが価値を再発見し、作者の隠...続きを読む
  • 徒然草
    「通読できる徒然草」…まさに、古典を普通の読み物として読むことを叶えてくれました。
    嬉しいし、楽しい。

    現代語訳の良さはもちろん、注と評が最小限で邪魔しない。
    古典は注釈や評などでお勉強感が漂い、
    『読書中に先生がしゃしゃり出てきていちいちうるさい』感じがして萎えてしまってましたが(笑)、
    通読す...続きを読む
  • 徒然草
    著者の吉田兼好は無欲恬淡の隠者として語られることも多いところですが、実態は30歳で朝廷を辞して田畑を購入、これを小作人に貸し出して年貢米を得るという理想的アーリーリタイアを成し遂げた人でもあります。

    そんな高等遊民としての兼好の思想がにじむもの。

    ○自分が高貴な身分であれ、ましてものの数でもない...続きを読む
  • 徒然草
     ちょっと前に鴨長明の「方丈記」を読んだので、今度は、兼好の「徒然草」です。
     「徒然なるままに、日暮らし、硯に向かひて、心にうつりゆく由無し事を、そこはかとなく書き付くれば、あやしうこそ物狂ほしけれ・・・」
     冒頭の一節はあまりにも有名です。中学・高校の古文のテキストでもお馴染みですが、私も当時は...続きを読む
  • 徒然草をどう読むか
    徒然草のそれぞれの話を1話完結型の教科書的な読み方ではなく、連続性を意識しながら読むと見える世界が違ってくる、という。「つれづれなるままに」「心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつればあやしうこそものぐるほしけれ」から始まるわけだが、ただ書いていたわけではない、書き手の心のなかも当然書きな...続きを読む