有田隆也のレビュー一覧
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ネタバレ科学の専門知識がなくても十分楽しめる内容でした。
昨今話題の生成AIに人工生命の創発性を組み合わせれば彼等が自我を獲得する未来も大幅に近づきそうです。いや、もしかしたらもうとっくにその試みは始まっているのかも
創発性
人工生命ティエラ
自己複製プログラムに人為的に突然変異を起こす 想定外
進化プロセスはDNAで表された情報に基づいて起ころうと、電位差で表された0.1の情報に基づいて起ころうと、それに依存しないのであるから、デジタル生命で起こっている進化には、生物で起こる進化に関する予測可能性があるのだ
クリスラングトン「生命の本質が物質でなく状態変化の情報プロセスそのものにあるのではないか -
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進化論に基づく、感情、心の捉え方が非常に面白い。人の「心」はプログラムできるのか。心という概念に対してスピリチュアルな幻想を抱いている人は、本書を読み少々興が覚めるかもしれない。本書の中で取り上げられる「心」の解釈は、極めて科学的で、無味乾燥に映るだろう。心は脳の機能であり、心の一部である感情もまた機能である。第7章「暗闇を不安そうに動くロボット」で、ロボットに感情を持たせるという研究について叙述されている。人間が見て感情があると見える、ということに重きを置かず、人工生命学に基づくロボット自身のための感情であることが強調されている。将来、自己学習、自己判断し、自立して行動するロボットが生まれる
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ネタバレ<アリのフェロモン>
場所と時間の2情報
<バイオモルフ>
遺伝的アルゴリズムの応用としての対話型進化計算
<デジタル生命ティエラ>
創発を備えたデジタル生命
機械語+遺伝的アルゴリズム
アヴィーダ
<利他的行動>
最終的に利己的行動であるとすれば進化の説明になる
→血縁選択説/互恵主義説/マルチレベル選択説
<学習と進化>
適応度地形
ボールドウィン効果
<感情>
モジュレータ:外在性、活性度、正確さ、集中度
<心>
ダニエル・デネット:進化の4段階
ダーウィン型→スキナ―型→ポパー型→グレゴリー型
デビット・プレマック:再帰的推測
進化ロボティクス -
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人工生命のお話。人工知能系の話はあまり出てこない(各所でニューラルネットワークという単語は出てくるが)。9 章構成で章毎に参考文献リストがあり、その点は大変有益である。概要を本書で読み興味がわいたら論文に当たることもできる。ちなみに 1 章は「蟻の群」から学んだ方法を用いて問題を解く例が紹介されている。これはもしかするとニューラルネットワークの重みづけに帰着できるのかもねと思った。第 6 章で言及されている「Repeated Occurrences of the Baldwin Effect Can
Guide Evolution on Rugged Fitness Landscapes」は -
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還元主義的な研究の限界を突破するため、「全体」を理解することの重要性がいま注目されている。部分に分解しないで、どうやって研究するのか。「創る」のだ。モデルをつくって、実際に動かして、振る舞いを観察して、フィードバックして、学習させて、競争させて、進化させて……。生命とは何か、進化とは何か、言語とは何か、心とは何か、自分とは何者かという問いかけを、そういうやりかたでしていこう……という学問分野をこの本は、わかりやすく解説してくれている。
前からなんとはなしに好きだった、ライフゲーム、ゲーム理論、人工知能。そこらへんがどういうふうにつながっているのかがわかって、おもしろかった。 -
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人工生命に関するお話。
本書では人工生命の世界を浅く広く紹介しており、人工生命への導入として気軽に読める内容となっています。
それでは人工生命とは何か?
人工知能と比較すると解りやすいです。
人工知能=人間が設計したシステムに基づき、知能を持っているかのように振る舞うソフトウェアのことで、その全容は解析可能。
人工生命=最初に単純なルールを与えて、あとは置かれた環境の中で学習しプログラムを自動的に作成するソフトウェア。システムを作った人の設計を超えるため、出来上がったものを理解できるとは限らない。
人工生命は文理問わず様々な分野で応用可能らしいので、人工生命の研究が進むにつれて、これま