坂本一登のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
明治国家の創成期を伊藤博文を中心に述べている。当事者間の書簡やり取り部分はやや難解だが、非常な良書と言っていい。
維新の元勲亡き後、伊藤が中心となって近代国家の整備をしていくにあたり、薩長閥内部、宮中、官僚、民間、そして明治天皇までもが、抵抗勢力として立ちふさがり、その中を巧みに調整しながら、憲法、国家制度形作って行くその調整能力にはただただ脱帽する。
・専門知識は書物を通して獲得することは、理論的には可能であるが、行政の実態や現実政治を動かしている慣習や機微は、実際にその場に立ち会わなければ理解が困難である。
・伊藤が宮内卿に就任した当初、宮中とりわけ明治天皇は大いに警戒感を持って接して