片野歩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
漁業についてまとまった本を読んだのはこれが初めて。何となく水揚げ量が漸減しているような話は聞いていたが、この本を読んでかなり明確になった感。
まずその理由として乱獲があり、まだ大きく育たない魚を大量に水揚げすることで、ますます魚がいなくなる悪循環となっている。
そして多くの問題、特に日本の第一次産業でパターンの問題が、ここでも繰り広げられる。つまり、その対応策というのはほとんど結論が出ているにもかかわらず、実行に写されないことである。
対策とは、年間の水揚げ量を制限し、魚が大きくなるのを待つ。結果、油ののった良質な大きな魚が獲れ、ゆえに単価も上がる。またノルウェーというこの対策をとった成功 -
Posted by ブクログ
世界では水産物の消費が伸びていて、漁獲高や養殖も合わせた生産量は伸びている。一方で、日本の水産物の生産量は1990年代くらいから右肩下がり。
高齢化が進んで漁業の担い手がいなくなった?(これには本書では触れられていませんが)かと思いきや、魚が取れなくなってきたせい。確かに、言われてみると最近ホッケがちっちゃいような。。
欧米各国では既に漁獲枠の管理手法が導入されているため、無駄に小さな魚を獲って貴重な枠を消費することもなく(小さな魚を獲らず、大きな魚を獲るための技術的な工夫が進んでいるとか)、枠が決まっているので早い者勝ちで乱獲することもない。日本もやれば良いのに、と思うことばかりが本書の中に