根っからの魚好きなんだろうなぁ、そして水産庁上がりの上田勝彦氏の本。YouTube で氏の魚の湯煮をみて、この本にたどり着いた。
冒頭から漢の文章、サカナ道。個人的に役に立つなぁと思ったのは、道具、生臭さをいかに取り除くかという所。
釣りで魚持って帰ってきて、捌く所はYouTube で分かるんだ
...続きを読むけど、道具で、両刃の出刃庖丁とか、まな板で、杉檜でも樹脂でもなくて「アサヒクッキンカット」という雑菌にも強く刃先も傷めにくいものとか、生臭さの元になる水分をキッチンペーパーじゃなくて吸水布で拭き取るとか、イオン効果で生臭さを抑えるステンウールとか、魚を美味しく食べる基礎知識が、2ページの短い文章から得られる。
そして、魚料理最大の難点である生臭さも、水、脂、空気とケアすべきポイントを指摘してくれる。
スーパーで買ってきた魚のブロックも流水で3秒ほど洗って拭いておくとか、日本酒で分解とか、メジナやアイゴなど癖が強いと言われる魚も腹のなかの脂を流水とブラシでしっかり落とせとか、空気に触れないようにラップに包んで空気から遮断するとか。
魚のさばき方も手数が少ない方法が載っている。小鯵の処理は、鯵の首部分を掴んで頭と内臓を引きちぎって、洗って水気を拭いたあと、骨抜きで皮を剥ぎ取るとか今度やってみようと思った。
中盤は魚紹介。後半はレシピ。文章が魚の美味しさを引き出すような書き振りで面白い。