堀古英司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
投資顧問会社ホリコ・キャピタル・マネジメントLLC最高運用責任者という肩書を持つ著者。
日本では楽天証券から、ホリコ・フォーカス・ファンド(自由の女神)という投資信託で日本に限って個人でも投資することができるようです。
そして著者である堀古さんは、自分の退職積立金を含めたすべての金融資産を自分のファンドで運用しています。
ちなみにアメリカの株式がはじめてならS&P500に連動するETFや投資信託で十分という正直な一面もあります。
本書の内容からは少し外れていますが、こういうファンドマネージャー(運用責任者)は好感がもてます。
日本では、自分が運用するファンドを自分で保有したいと思えるファンドマネージャーは指で数えられる程度かもしれません。
著者自身の運用に責任をもてる証拠でもあります。
本書は、リスクについて…リスクテイカーが恩恵を受けなければならない重要性であったり、リスクを取らなかった場合に起こりうるリスクについてであったり、非常に明快です。
投資の世界でリスクというとボラティリティ(ブレ幅)についてと思われがちですが、本書の場合にはタイトル『リスクを取らないリスク』とあるように損をする可能性のほうのリスクです。
全体を通じて読みやすく、最初にある行動ファイナンスで出てくるような問題から、アメリカと日本の中央銀行の使命の違い、為替の変動要因についての説明(金利平価説?)、株式と債券のプラス要因・マイナス要因など、説明の上手さに目からウロコに思えた箇所も多い。
誇大ではなくタイトルに偽りなしでした。 -
Posted by ブクログ
ファンドマネージャーである著者の金融理論に基づく、これからの本当のリスク回避の仕方。
攻めは最大の防御という言葉が個人的に好きなのだけれども、変わらないということはこの時代においては全く防衛になっていなくて「じゃあどうすればいいの?」ということをわかりやすく噛み砕いて説明してくれている。
ただひとつ注意しなくてはいけないのは、何が正解なのかはやっぱり誰にもわからないということ。パックス・アメリカーナも有限だし。だからきっと「どんなときも攻めの姿勢でいること」が求められるのじゃないかなーと思った。
それにしても、会社の年金積立の比率、もっと外国株式上げようっと。 -
Posted by ブクログ
人間はリスク回避本能を持っている。
リスクとリターンは需要と供給によって変わる。
小額でも確実な利益を好み、小額でも確実な損は嫌う。
現時点でリスクに見合うリターンがあるか。
ボンジスキーム=自転車操業の詐欺。ローリスクハイリターンはない。
リーマンショック後は、自己責任原則は適用されなかった。AIGの救済。
AXA保険=リスクをとらないリスクを避けるために、保険金を支払って評価を勝ち取った。
政策金利を0%にしても、長期金利は2.5%までしか下がらなかった。金利はマイナスにできない。長期金利を2.5%以下にすれば、実質的にマイナス金利になる=国債の買取など量的緩和。
スィーニー夫妻の「金融理論とベビーシッター組合の危機」=お金の量が少ないと自己保全から景気が悪くなる。
経済成長がないと税収は増えず、負債はたまる一方になる。
人間は弱いものである=ほおっておけば努力しなくなる=努力に対するご褒美が必要。
人間はリスクを回避したがる=リスクをとったものがご褒美をもらえる仕組みが必要。
資本主義は、弱い、リスク回避、な人間に経済成長を促す仕組み。
格差は広がる。貧困問題は別の問題。
少子高齢化で負担は増える。高い経済成長がどうしても必要。
円高の時代は終わった。
株式は長期投資に向いている。年金資金など。
生命保険は若い人のためにある。65歳以上の人のためではない。
先進国の人口の伸びはアメリカ、カナダが高い。フランスイギリスも伸びる。イタリアが下がる。ドイツ日本が一番下がる。
株式会社は株主のもの、をはっきりさせる。
日本の会社は子会社が多く、よくわからない=リスクが高い=投資できない
アメリカの株式が長期的にいい。円安にも有利。
好きなこと、やりたいことを職業にするのは競争が多い。他人にできないこと、は需要が高い。他人にできることでも他人がやりたがらないこと、も需要が高い。
信用は簡単にはつみあがらない。個人間オークションは信用で成り立っている。
人間は弱いもの。このへんでいいか、と思い勝ち。スポーツ、芸術、音楽の一流の人たちを思い浮かべて、弱さを克服する。超越した人たちを見る。
逆境に追い込む=資源の呪い=資源国の成長率は低い。 -
Posted by ブクログ
日本とアメリカの金融業界で働いている著者が、「リスクを取らないリスク」が蔓延している日本に対して、それでは通用しないですよ、将来大変な目にあいますよ。と言う事を金融を通して伝えている。
年金問題が発覚するまで、国は国民の生活について悪いようにはしないだろうと信じていたが報道でその誤り(国にとって国民とは税収の変数要因となる母数としての存在で、その国民がどの様に生活をすれば幸せかなどこれっぽっちも考えていない)と言う事を理解して以降、年金には期待しているが依存はしない様にと考えて、将来少なくともお金で困らない様に準備を始めた自分にとっては、納得できる内容だった。
本書ではリターンを得るためにリスクを取ると言う選択、決断が必要ですよ。だけど受容できる範囲を超えて失敗しない様に、目的や自分の許容できる範囲をシッカリと理解する必要がある事や、ローリスクでハイリターン保証する様なうまい話は必ずどこかにウソがあるので注意しよう。そしてほとんどの人はリスクを取る事は出来れば避けたいと思っている。
だからこそ、リスクを取ると言う決断をした人に、その御褒美としてリターンが戻ってくるシステムになっている。
つまりリターンを得るためには、しんどい事や他人が出来ない事をやることを決断した人に与えられるものであり、誰でもできる楽な事をしてもリターンは望めないと言っている。(勿論、リスクを取って失敗するとリターンは得られないけど)
一貫している事は、リスクは時間の経過と共に消えてなくなる事はないと言う事。
その為に、リスクが表面化して大問題となり、手に負えなくなる前に対処すると言うリスクを取った方が
短期的には厳しい事があっても、長い目で見ると良い事の方が多い。
つまり、現在はリスクを取らないリスクを選択してやり過ごせるほど甘い世界ではないと認識すべきと言っている。
その例として年金は実は今のままの方式では30年ほど後の将来、制度のひずみが表面化する事は
分かっていたが、方式を変更する事は短期的に痛みを伴う事も分かっていた。
その為、制度設計を行う機構や政治家は、遠い将来の大問題を見ない事にして、問題を先送りにしてお茶を濁し続けてきた。
その結果、現在の様な年金問題となったと言う。事が書かれていて、短期的に自分の当選と言う
自己保身に走り、解決できるタイミングを逃した30年前の政治家に対して怒りを覚えた。
リスクに関する3つのルール
・人間はリスク回避本能を持っている
・ハイリスクハイリターン、ノーリスクノーリターン
・リスクとリターンのバランスは需要と供給によって変わる。
気に入った言葉
何かを実行に移そうと思えば、必ず想定されるリスクが付きまとう。重要な事はそれを実行に移さなかった時に何が起きるかというリスクも想定する事。
我々が当然として享受しているサービスは、世界標準からみると当然ではないと理解するべき。
さぼるのも努力するのも個人の自由。しかし我々が生きている社会は殆どの場合さぼった人よりも努力した人にご褒美が貰えるように出来ている。
これまでの「何もしない事が正解」とお言う世の中ではない。
最も長期の証券と言うのは満期が無い永久証券である株式なのです。株式投資においては、短期的にはリスクが期待できるリターンを上回りますが、長期になるにしたがって期待できるリターンがリスクを上回っていくのが普通。
株式投資と言うのはリスクを伴うものです。そして資本主義の下ではリターンはリスクを取った者に与えられるのがルール。