土屋剛俊のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
中学生くらいの子でも読みやすい文体で解説している。
装丁のデザインで著者は外国人かと思ったが、日本人だった。
そのため不自然な文体でないばかりか、硬い文章、専門用語をほとんど使わず、身近なものに置き換えて子どもでも理解できるように説明している。
例…国債の説明で
娘が月給の中から父・家(国)に少し生活費(税金)を渡しています。
しかし父(国)は働いておらず収入がありません。「娘からもらった生活費(税金)だけでは足りない」とさらに娘から借金(国債)します。そして美味しいものを食べたり海外旅行したりします。
…というように噛み砕いた説明になっている。 -
Posted by ブクログ
儲かる方法を知る本ではなく、お金の正体、資本主義とは何か、マネーリテラシーといったお金にまつわる前提を分かりやすく書いてくれている本。
ひとことでいうとお金とは信用という概念でしかない。その概念を維持するには国の経済力、財政状況といった裏付けが必要である。
この本を通して、これまであった歴史的金融危機のメカニズムを知ることができた。
また、金融と切っても切れないユダヤ人との関係的歴史も知れた。昔ユダヤ人はイエスを殺したとして迫害を受け土地の所有を認められておらず、金貸しや貿易業に勤しむしかなかった。それに加え、キリスト教は利子をつけて金を貸すことを禁じておりライバルがいなかったこともありユダヤ人の金融業発達を支えた。そこでアメリカ開拓時にユダヤ人も渡米し自由の国アメリカに住みつきアメリカの金融業を支えるようになった。
2020年、日本は経常収支が赤字に転落した。ワクチンの輸入、戦争によるエネルギーの高騰により輸入コストが高まったためである。お金は信用という概念であり、その信用の基盤となる財政状況が悪化しているいま、自分が保有している一定量を外貨に変えておくことをおすすめしていた。 -
Posted by ブクログ
外資系証券会社のアナリストによる国家のデフォルトについての本。極めて学術的かつ論理的に国家のデフォルトについて説明している。私には完全に理解できなかったが、結論は明確で、説得力があった。政治家をはじめ、幅広く人々が理解すべき内容だと思う。
「ハイパーインフレの例:1 1919~25年の間に、オーストリア、ハンガリー、ポーランド、ロシア、ドイツで、物価上昇率それぞれ、4000倍、2万3000倍、250万倍、400万倍、100万倍に達した。 2 1946年に日本は1079%の物価上昇を記録した。 3 1989年のアルゼンチンで年率500%、1980年~90年にかけて、ブラジルで断続的にハイパーインフレが発生」p26
「世界的な「貯蓄の過剰」と「投資の不足」がソブリンデフォルト発生に密接に関連している」p40
「GDPシェアで世界経済の70%を占める地域が、ほぼ一斉に「高齢化」の問題に直面してくる今後10~30年という期間は、間違いなく人類史上における大きな変化の時代になってくる」p48
「「家計」「企業」「政府」「海外」の資金収支の関係は恒等式」p58
「(日本企業の人件費の削減が余剰資金を発生させていることについて)結果的に「間接的な徴税システム」となっているメカニズムが日本においてはきわめてうまく機能することによって、膨大な政府債務のファイナンスが行われており、この点を踏まえないで日本の政府債務の持続性を議論しても意味がない」p83
「デフレからの脱却(それに伴う実質金利の上昇)がいよいよ本格的に達成されるときに至って初めて「日本財政の破綻リスク」が現実的となる」p113
「(日本は)削減すべき政府の規模は、既に十分に小さい。要は、現在、政治が考えて決定しなくてはいけない点は、国民間の最適配分の構造である」p126
「少なくとも世界標準で見れば比較的慎ましい規模で日本の行政は営まれている。それでもなおこれだけ膨大な財政収支赤字を抱えているという現状は、「受益負担関係の異常化」によってもたらされていることは疑いない」p130
「高齢者が日本における最大の既得権益者であるような状況をつくってしまってはいけない」p215