クラークのレビュー一覧

  • 幼年期の終わり
    第二部で描かれている、合理性を信奉し自ら家畜になっていく人類の様子はまさしく生権力の話そのもので興味深かった。ラストについてはまだあまり頭の整理ができていない。
  • 幼年期の終わり
    SFを超えた哲学小説
    という帯と、SFの古典ということで
    ぜひ読みたいと思い手に取りました。

    とりあえず、面白い!哲学的!でもわかりやすく
    難しい知識も必要ないのに深い!
    最後の展開、よく考えつくなーー
    素晴らしい創造力です。

    今のSFではもっと科学的なものを発展して
    創造されたものが多い気がし...続きを読む
  • 幼年期の終わり
    最高。壮大で、美しく、暖かく、切ない。読み終えたあと、「幼年期の終わり」というタイトルが示す意味が、じんわりと心に沁みた。不思議な読み味の名作SF。ハヤカワから出ているものよりこちらの訳のほうが読みやすかった。
    三島由紀夫がこの小説に触発され「美しい星」を書いたというエピソードはどこに書いてあったん...続きを読む
  • 幼年期の終わり
    すっかり光文社の手先と化したわたくしが今回選んだのは池田真紀子さん訳の『幼年期の終わり』です

    なぜか訳者で読む本を選ぶ行為を「通」と思っているふしがある
    蕎麦を最初に1本だけそのまますするみたいな
    さらに池田真紀子さんがSFとは珍しい
    実に興味深いんですが作者クラーク?
    はて、クラークとな誰やねん...続きを読む
  • 幼年期の終わり
    名著とは色褪せないもの。
    ラストの「幼年期の終り」の情景は、なぜか名絵本「もこもこもこ」を連想した。
  • 幼年期の終わり
    SF寄りのアニメや映画が好みであったら抑えておきたい名作、今読んでもとても面白かった。ブッ飛んだ壮大な物語の中にも人情味があってホロリとくる。
  • 幼年期の終わり
    「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」「星を継ぐもの」に引き続き、SFの古典的名作を読んでいる。本書の初版発行は1953年、第1部に改稿が施された新版が出たのが1989年。1953年の初版発行からは、70年近くが経過しており、まさにクラシックだ。

    文庫本の裏表紙に書かれているあらすじは下記の通り。
    ...続きを読む
  • 幼年期の終わり
    言わずと知れたクラークの超名作。の、2007年に出た光文社古典新訳文庫版。ずいぶん以前に読んだ時はオーバーロードのオチになるほどと感心し、ラストが気持ち悪い?くらいの印象だったのだが、再読して「すげぇぇぇ!」と今頃になって興奮している(汗)。科学力や知能など、物理的な部分においてすべてを超越する宇宙...続きを読む
  • 幼年期の終わり
    なんの予備知識もなく読み始めてSFなんだと気がついたところから、このタイトルの意味するところ、3部のそれぞれのタイトルが気になり読み進める。これは壮大すぎるストーリーですね。オーブァーロードと呼ばれる宇宙人は、人類の歴史に介入することで滅亡を回避させるが、その目的が中盤までの最高の謎であり、終盤でと...続きを読む
  • 幼年期の終わり
    突如世界中の大都市の上空に現れた巨大な飛行物体。攻撃するでもなく、静かにそこに在り続ける。
    その日から始まる未知の世界。
    これは凄い。
    圧倒された。
  • 幼年期の終わり
    すごい。この話が真理なんじゃないかと思いたくなるくらい整合性がある。そして結末の凄まじい虚無感。こんな話を考えつくなんて、すごいな。語彙の無さが身に染みるが、すごいとしか言いようがない。
  • 幼年期の終わり
    着想、展開とも素晴らしい。古典とされるが、本作を超えるものを多くは知らない。同じ著者の代表作「2001年宇宙の旅」よりも自分たちの存在について大きな視点を提供するインパクトがあった。

    光文社古典新訳版は「いま」に近い言葉の感覚の翻訳を目指したものらしく、原作が見通すことのできなかった「いま」のネッ...続きを読む
  • 幼年期の終わり
    人間の終焉をディストピアとして描く映画や小説は多い。人間が進化し、統合体という新たな上位の存在に生まれ変わるのはわたしにとって目新しかったし、美しいとさえ思えた。
    オーバーロードの最後の演説は、忘れ去られる人間に敬意もあり、素敵だった。
  • 幼年期の終わり
    SFの古典的名作。クラークは『2001年宇宙の旅』が全然ハマらなくて遠ざかっていたんですがこちらは非常に面白かった。地球に宇宙人がやってきて…という邂逅物なんですが、いわゆる侵略ではない出会い。人類の進化や宇宙全体の広がりについてあれこれと考えさせる魅力がありますし、地球文明のあり方や行く末が「人類...続きを読む
  • 幼年期の終わり
     昔々、多分まだ高校生か大学生だった頃に読んだことがある古典的なSF作品を改めて読んでみた。難解な展開もあの頃よりは理解できるようになったように思うが、それでもなかなか普通の頭にはストンとは腑に落ちないような感じだった。でも再読してみて良かったと思う。
  • 幼年期の終わり
    「知性ある者は、運命の必然の腹を立てたりはしない」
    その考えかたは、人類のには最後まで受け入れられなかったわけだな。
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    地球外知的生命体「オーヴァーロード」(最高君主)に地球のオーナーシップが移行され、人類最後の人間ジャンが地球の終わり...続きを読む
  • 幼年期の終わり
    プロローグは米ソの宇宙開発競争が描かれる。米国で働くエンジニアも秘密主義で専制的に物事を進められるソ連が技術開発には有利と考えている。米軍の情報部大佐は以下のように言うが、エンジニアの納得は得られなかった。

    「われわれの情報技術交換という建前は、なるほど敵に若干情報を漏らすというマイナスはあっても...続きを読む
  • 幼年期の終わり
    オーバーロードと呼ばれる異星人によってもたらされた地球の平和。オーバーロードたちは何が目的なのか…

    いろんな人の目線で話が進んでいって、それも丁寧に説明とかされないから、その話の進み方に慣れない最初の頃は戸惑いが大きかった。話も地球人対エイリアンの宇宙戦争的なものもなく、圧倒的な力のオーバーロード...続きを読む
  • 幼年期の終わり
    宇宙からの使者は敵か味方か。
    読みたいと思いながら長く読めてなかったので、新訳の方で。宇宙開発が予想より早いから慌てて書き直したとまえがきにあって、笑ってしまった。
    第1部のラストがよかったので、墓参りしてくれているところがほしかったな。
  • 幼年期の終わり
    最後の1人として残された地球で、地球が消える実況中継をさせられる。どれだけ全てのものを達観していたらそれを受け入れられるだろう。