クラークのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
SFを超えた哲学小説
という帯と、SFの古典ということで
ぜひ読みたいと思い手に取りました。
とりあえず、面白い!哲学的!でもわかりやすく
難しい知識も必要ないのに深い!
最後の展開、よく考えつくなーー
素晴らしい創造力です。
今のSFではもっと科学的なものを発展して
創造されたものが多い気がしますが、
根底に、平和を愛する気持ちや
哲学があり
今のSFを読みなれてる人は、ところどころ
古いと思うかもしれないけれど
私は本当に大好きです。
途中平和になりすぎたことが退屈にならないか?
ってとこで
最近読んだ 暇と退屈の倫理学 という本のことを
思ってました。
なので、それをどう捉えてるの -
Posted by ブクログ
すっかり光文社の手先と化したわたくしが今回選んだのは池田真紀子さん訳の『幼年期の終わり』です
なぜか訳者で読む本を選ぶ行為を「通」と思っているふしがある
蕎麦を最初に1本だけそのまますするみたいな
さらに池田真紀子さんがSFとは珍しい
実に興味深いんですが作者クラーク?
はて、クラークとな誰やねんクラークて
アーサー・C・クラークだわバカタレ!
そしてSF界の巨匠の代表作はやはりとんでもなく面白かったのです
もう序盤から引き込まれまくり!
人類の統治者たるオーヴァーロードが初めて姿を現した時なんか、うわーそう来たか!やられたー!思いました
頭の中で「やられたー!」がこだましました
さすが -
Posted by ブクログ
「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」「星を継ぐもの」に引き続き、SFの古典的名作を読んでいる。本書の初版発行は1953年、第1部に改稿が施された新版が出たのが1989年。1953年の初版発行からは、70年近くが経過しており、まさにクラシックだ。
文庫本の裏表紙に書かれているあらすじは下記の通り。
【引用】
地球上空に、突如として現れた巨大な宇宙船。オーヴァーロード(最高君主)と呼ばれる異星人は姿を見せることなく人類を統治し、平和で理想的な社会をもたらした。彼らの真の目的とは何か?異星人との遭遇によって新たな道を歩み始めた人類の姿を哲学的に描いた傑作SF。
【引用終わり】
本書は3部構成とな -
Posted by ブクログ
言わずと知れたクラークの超名作。の、2007年に出た光文社古典新訳文庫版。ずいぶん以前に読んだ時はオーバーロードのオチになるほどと感心し、ラストが気持ち悪い?くらいの印象だったのだが、再読して「すげぇぇぇ!」と今頃になって興奮している(汗)。科学力や知能など、物理的な部分においてすべてを超越する宇宙人と、心や精神の力において潜在的な可能性を持つ地球人類。宇宙に広がる幾多の高次元の存在と、「人類のアセンション(進化)」を描いたものとして捉えると、クラークの生命存在というものについての洞察と予見には感服するしかない。これはSF史上最高傑作のひとつだ。自分はもう40をすぎてあと何年生きるかわからない
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Posted by ブクログ
なんの予備知識もなく読み始めてSFなんだと気がついたところから、このタイトルの意味するところ、3部のそれぞれのタイトルが気になり読み進める。これは壮大すぎるストーリーですね。オーブァーロードと呼ばれる宇宙人は、人類の歴史に介入することで滅亡を回避させるが、その目的が中盤までの最高の謎であり、終盤でとても納得出来る理由を提示してくれスッキリするも、人類にとってのバッドエンド?につながるスケールの大きさ。
オーブァーロードが人類に提示される程よいテクノロジーの提供で黄金期を迎えた人類の生活がとても羨ましい。確かに争い事は無くなるでしょうけど、向上心もなくなりますね。
人類の現在の形態は幼年期である -
Posted by ブクログ
「知性ある者は、運命の必然の腹を立てたりはしない」
その考えかたは、人類のには最後まで受け入れられなかったわけだな。
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地球外知的生命体「オーヴァーロード」(最高君主)に地球のオーナーシップが移行され、人類最後の人間ジャンが地球の終わりをレポートする最後はまるで自分がその瞬間に立ち会っているみたいに具体的ですごかった。
「自分の悩みなんて宇宙の大きさに比べたら大したことない」という考え方の処世術にうんざりするほどの説得を与えてくれる作品。
「草を食べる虫を食べる鳥を食べる獣を食べる人間」という仕組みを食物連鎖というなら、このSF -
Posted by ブクログ
オーバーロードと呼ばれる異星人によってもたらされた地球の平和。オーバーロードたちは何が目的なのか…
いろんな人の目線で話が進んでいって、それも丁寧に説明とかされないから、その話の進み方に慣れない最初の頃は戸惑いが大きかった。話も地球人対エイリアンの宇宙戦争的なものもなく、圧倒的な力のオーバーロードたちを受け入れる地球人、そして地球は平和へ…みたいな話の展開で、すごく落ち着いた感じで話が進むので、今までにないタイプの小説だ…と思った。
舞台は平和な地球でユートピアなはずなのに、どうしても居心地の悪い雰囲気をずーっと感じてた。ラストを読んで「やっぱりディストピアじゃん!」と恐ろしくなった。で