「知性ある者は、運命の必然の腹を立てたりはしない」
その考えかたは、人類のには最後まで受け入れられなかったわけだな。
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地球外知的生命体「オーヴァーロード」(最高君主)に地球のオーナーシップが移行され、人類最後の人間ジャンが地球の終わり
...続きを読むをレポートする最後はまるで自分がその瞬間に立ち会っているみたいに具体的ですごかった。
「自分の悩みなんて宇宙の大きさに比べたら大したことない」という考え方の処世術にうんざりするほどの説得を与えてくれる作品。
「草を食べる虫を食べる鳥を食べる獣を食べる人間」という仕組みを食物連鎖というなら、このSFで描かれてたのは「文明・知識連鎖」って言える。
私たち人間は人間の間だけで優れている劣っているって比べあっているけど、オーヴァーロードたち、さらにその上位に君臨するオーヴァーマインドたちからしたらアリの巣を眺めてるくらいの感覚。ちょっと遊びで月を回してみるくらいの技術力の前に、たかが一惑星の生命体がどう抗えるのか。
タイトルの「幼年期」が「人類の(宇宙全体の知的生命体と比較した)成熟度」って解釈できたけど、皮肉すぎて著者のセンスすごい。
SF作家ってほんとすごいな。
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#幼年期の終わり