時実新子のレビュー一覧

  • 有夫恋

    Posted by ブクログ

    時実新子さんの川柳(5・7・7の歌の事)が大好きです!

    と、のっけっから告白してますが。
    皆さんは時実新子さんの川柳を読まれた事はありますか?

    私は彼女の川柳を初めて読んだ時、「川柳というものは、こんなにも鮮烈なものなのか!」と新鮮な驚きを感じた事を覚えています。
    それまで国語の教科書にあるようなものしか読んだ事が無く(いや、それも好きですけれども)、まったりとしたイメージしか持っていなかったのです。

    しかし、時実さんの作られる川柳は、まるで血で書かれたかのように生々しくリアルな「情」というものを感じさせる作品でした。

    「有夫恋」というセンセーショナルなタイトルの単行本を出されており、話題になったそうですので(当時はまだ知りませんでした)覚えておられる方も多いと思います。

    時実さんの川柳は、特に女性に「これは私!?」と錯覚を覚えさせるほど身近に感じられるのではないでしょうか。
    正直男性には分かりにくい世界かもしれません。
    とても深いドラマを感じさせてくれるのです。

    たとえば、




    嫁ぎ来て十年恋はまだ知らず

    箸重ねて洗う縁(えにし)をふと思う

    永遠の愛誓わせて何になる

    人は言う簡単に言う邪恋の名

    覚めている人を想うて覚めている





    など。
    どうかしたらクールなのに、青く見えても温度の高い炎のような烈しさを彼女の歌に感じます。
    まだ秀句がたくさんあるので、是非一読をお勧めします。

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    2009年10月04日