バタイユのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本文より引用
私は「肉の快楽」と呼ばれるものが好きではないのです。だって、味もそっけもないものですから。私が好むのは、人びとが「汚らわしい」と思うものです。
中略
私が知る放蕩とは、私の肉体と思考を汚すだけでなく、放蕩を前にして私が思い描くすべてを汚し、とりわけ、星の散る宇宙を汚すものなのです・・・・・・
引用終わり
この本を読むと勇気が出る。意外と人間てこういう事考えるんだなと感じる。
短い中に衝撃的な内容がギュッとつまってる。特に出だしのミルク皿のシーンはほんとに衝撃だった。おそらく普通の人が考えられる想像の範囲を軽く超えてくる。読んでいるうちにぐいぐいと文章に引き込まれる。
一度は読む -
Posted by ブクログ
ネタバレ新訳のG.バタイユ -2006.10.25記
光文社が今月より文庫版の古典新訳シリーズの出版をはじめた。
そのなかからさしあたりG.バタイユの「マダム.エドワルダ/目玉の話」を読んでみた。
成程、「いま、息をしている言葉で、もう一度古典を」とのキャッチフレーズを裏切らず、咀嚼された平易な翻訳で読みやすいにはちがいない。
「きみがあらゆるものを恐れているのなら、この本を読みたまえ。だが、その前に断わっておきたいことがある。きみが笑うのは、なにかを恐れている証拠だ。一冊の本など、無力なものに見えるだろう。たしかにそうかもしれない。だが、よくあることだが、きみが本の読み方を知らないとしたら -
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ネタバレ初バタイユは『眼球譚』ではなくこちらへ。生田耕作訳はこの次に読もうと思います。・・・・・・しかしまあ、ジョルジュ・バタイユの名前はよく聞くものの、手を出せずにいたわけですが、実際こうして光文社の新訳版を読んでみると、今まで彼に抱いていた印象とは違った感じを受けました。なんだかこう、こんなに不安定な小説だったのか! って。この手の小説って、もっと傲然としているというか、我関せずに言いたい放題やりたい放題ってイメージが強かったので(マルキ・ド・サドの小説的な?)、まったくそれがないわけではありませんが、どこか不安や恐れも滲み出た哲学的な小説でした。
『マダム・エドワルダ』も『目玉の話』も、あまり -
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ネタバレ20世紀前半から中ごろに活躍したフランスの作家・バタイユの代表小説二作品の新訳版です。どちらも性描写が多く、内容としても中心に性がある作品で、とくに『目玉の話』においては、ある種の極まで到達した性の感覚を扱っていて強烈な読書体験になる作品でした。分量は短いのですが、読んでは考えまた読んでは考えしながら、少しずつ嘴でつつくような読み方をして自分なりに消化してみた次第です(全消化とまではいってないでしょうけれども)。
まず『マダム・エドワルダ』。娼婦との一夜の話です。娼館からも抜けだしてパリの街中にさまよい出て、快楽と危険の線上を行く物語は続いていく。暗い色味で写実的、でも幻想性を帯びた、エロス -
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蔦屋に積んであったのを何気なく手に取った。
バタイユ: そのパトスとタナトス 酒井健さんによる本を課題とした読書会 何回かに分けて行われたのに参加している最中だった。
そんなこんなで小説も手に取った。なんだこれは?話の筋が変態的で凄い。バタイユの生い立ちも凄い。父が梅毒で失明しており、まもなく四肢が麻痺する。その父の排泄の手伝いをしていた。目玉の話は悲惨な実話なのだ。玉子と眼球と睾丸は楕円的球体という形態上の類似と音韻上の類似を介して結びつく無意識の連続のドラマだという。シモーヌが司祭にとった行動は、想像だにしなかった。まさか。エドモンド卿と私 語り手?とシモーヌの関係に頭が混乱しました。マ -
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ネタバレ【本の内容】
「ある街角で、不安が私に襲いかかった。
汚らしく、うっとりするような不安だ」極限のエロスの集約。
戦慄に満ちた娼婦との一夜を描く短編「マダム・エドワルダ」に加え、目玉、玉子…球体への異様な嗜好を持つ少年少女のあからさまな変態行為を描いた「目玉の話」を収録。
[ 目次 ]
[ POP ]
子供なんてのは、まあ親から与えられた本なんてだいたい興味無いですよね。
親の価値観なんて古くてダサいっていうか、教養なんてウザいっていうか、自分たちの世代の方がいけてるっていうか。
なので、親としてはやっぱり子供にナメられないような本を与えたいところですよね。
まあなんでもいいんで -
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目玉の話のボリュームがありすぎて、マダム・エドワルダが吹っ飛んだわ。
200ページないのに読み終わるのに無茶苦茶時間がかかった。いわゆるエログロス〇トロのオンパレードで、その行為にちっともエロスを感じさせない描き方をしているので、多分その手の趣味の持ち主が読むとたまらんのでしょうが、興味のない人間にはひたすら苦痛…というより飽きた。
なぜそういう嗜好になるのか(なったのか?)という部分が書かれていたらもう少し面白く思えたのかな…。
アンモラルな世界に哲学的な意味を見出すことのできない凡人には難しい本でした。
そういえば「城の中のイギリス人」も同じ理由(飽きた)で挫折したのを思い出した。
いやぁ -
Posted by ブクログ
たかだか140頁くらいのお話なのに、読み始めて読み終えるまで16日も掛かってしまうくらい、食傷気味。。
バタイユさんの最高傑作らしい「マダム•エドワルダ」よりも、「目玉の話」のインパクトが凄すぎた。
冒頭の、猫用のミルク皿にシモーヌがお尻を浸す、という場面が有名らしいが、その後も、ひたすら変態的場面が続く。
闘牛場で、シモーヌの要望により、仕留められたばかりの闘牛の睾丸がふたつ生のまま銀の皿で供され、シモーヌは、闘牛の(文字通り目玉が飛び出る)死亡事故を観ながら、ひとつは食べ、ひとつは隠部に入れる、という意味不明の倒錯の世界へ。。
最後の方のセビリアの教会での出来事は、キリスト教会がど