伊藤龍平のレビュー一覧

  • 怪談の仕掛け
    口承文芸を専門とする民俗学者による「怪談」関連の論文集。どれも面白かったがネットロア「きさらぎ駅」について述べた「スマホサイズ化される怪談」が特に興味深かい。過去の体験を語る実話怪談と異なりリアルタイムで進行していく点への注目などなるほどなぁと思った。おまけのコラム記事も良い。
    他の本も読んでみたい...続きを読む
  • 何かが後をついてくる 妖怪と身体感覚
    タイトルに魅かれて、手にした本。

    かなり専門的な、学術的な本だった。

    「妖怪」を真面目に研究して、できた本。

    柳田 國男、水木しげる、などの話は楽しかった。

    台湾にまつわる妖怪の話では、
    「千と千尋の神隠し」のアニメを思い出した。
  • ネットロア ウェブ時代の「ハナシ」の伝承
    ネットを発祥とした怪談がどのように流布したかを考察する本。くねくねや八尺様などオカルト板で有名な箇所の考察は特に面白かった。後半は既存メディアからネットへと盛り上がりを見せたあまちゃんについても取り上げている。オカルト、メディア、民俗学が好きな方におすすめしたい本です。
  • 何かが後をついてくる 妖怪と身体感覚
    五感から生まれる妖怪について書かれてる。べとべとさんなど、確かに!と思えるものも多くて楽しかった。妖怪を知ることがさらに楽しくなる。台湾の妖怪事情も興味深い。
  • ネットロア ウェブ時代の「ハナシ」の伝承
    ポップな表紙に反して、わかりやすくも専門的な民俗学の本。
    なぜ都市伝説とインターネットがこうも相性がいいのか?そもそも都市伝説とは何なのか?が少しわかったような気がする。
  • 現代台湾鬼譚 海を渡った「学校の怪談」
    台湾の大学で教える日本人が、教え子の卒論(ある小学校で怪談をテーマに調査した)をベースに書いた本。かならずしも怪談は専門分野ではないということだが興味深く読んだ。

    「学校の怪談」があるのは日台共通だし日本から伝播した話もあるようだが、台湾では鬼(幽霊)に悩まされて退学してしまう学生がいたり、まじな...続きを読む
  • 現代台湾鬼譚 海を渡った「学校の怪談」
    ●:引用 他:感想

    ●「忌まわしい前代」の象徴として旧日本軍が持ち出されるのは、あの戦争に関係した国や地域ならばどこでも想定されうるし、実際、報告例も少なくない。(略)しかひながら、戦後の歩みはそれぞれの国・地域で異なっているため、現代の噂や世間話に登場する旧日本軍の位置づけは、多種多様である。た...続きを読む
  • 江戸幻獣博物誌 妖怪と未確認動物のはざまで
    江戸時代の「幻獣」と言われるようなものについての本。面白い。江戸時代における生物観がわかり勉強になる。

    当時の人は蛇がタコになったり、ミミズがムカデになったり、山芋がウナギになったりする事を信じていたし、それが常識だったという事を知りました。

    今の常識のみで歴史を見ると間違った見方になる可能性が...続きを読む
  • ネットロア ウェブ時代の「ハナシ」の伝承
    ネット上で話題になった怪談をテーマに取り扱った本。

    個人的には2ちゃんねるの話題が、懐かしく感じました。
  • 現代台湾鬼譚 海を渡った「学校の怪談」
    台湾の大学の日本語学科の先生と教え子が書いた本。
    あとがきの、台湾の学生が東日本大震災の死者を台湾のやり方で自主的に追悼、せっせと死者の名前を日本の新聞から紙に書き写すエピソードが心に残った。
  • 何かが後をついてくる 妖怪と身体感覚
    「妖怪」について、身体的イメージ、またその視覚化・キャラクター化を、台湾をはじめとするアジア諸国と比較を交えつつ論じた一冊。
    後半は「妖怪」という概念が薄い・日本的な(外国的な・レトロな?)ものとしてとらえら得ている台湾における「妖怪」や類似の概念に対して、いかに捉えるか――共時的なものとしてではな...続きを読む
  • ネットロア ウェブ時代の「ハナシ」の伝承
    ネットロア=電承。2ちゃんねる(本書で取り上げられていないが、おそらくパソコン通信から)を中心とした事例が、これまでの伝承とどのように異なるか。良い悪い、ではなく、民俗学的に分析・解体。特に「正解」も出さない。