台湾の大学で教える日本人が、教え子の卒論(ある小学校で怪談をテーマに調査した)をベースに書いた本。かならずしも怪談は専門分野ではないということだが興味深く読んだ。
「学校の怪談」があるのは日台共通だし日本から伝播した話もあるようだが、台湾では鬼(幽霊)に悩まされて退学してしまう学生がいたり、まじな
...続きを読むい屋みたいなのが繁盛していたり、日本よりかはだいぶ前近代的というか、幽霊が近しい存在であるようだ。
そんな台湾の大学でもっぱら女子学生に囲まれながら、陰陽眼のあるという(霊感があるみたいな)学生から個別の聞き取りをしたり、鬼について絵を描いてもらったりするアンケートをしたりしている。半分はクールに研究対象として日本のアニメの影響を見たりしているが、半分は霊の存在を信じる台湾社会にどっぷり浸かっている感じであり、その臨場感が面白い。
他にも、キョンシーやこっくりさんや日本兵の霊やオカルトなど盛りだくさん。