上村信太郎のレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
富士山には知られざる一面をたくさん持っていた。
かつて富士山頂へケーブルカーを架設しようという動きがあった。最初は1935年に許可申請を提出したが、内務省から霊峰富士を冒とくするものとして門前払いだった。
そして戦後まもなく別の方が出願。富士山の山腹にトンネルを掘って、そのなかにケーブルカーを通して頂上まで運ぶものだった。賛成派と反対派の間で激しい議論が行われた。
その後も計画がいくつかあった。その中には富士急行が富士山南西側に高速ケーブルカーを仮設する計画を申請した。しかし実現することはなかった。
いずれも計画倒れに終わったのは、富士山の場所だった。国定 -
Posted by ブクログ
怪現象、奇妙な話、怪談など、実在の山の紹介と噂の出どころ、調査した結果の事実が書かれている。
民俗学の入り口として興味深い不思議な話がたくさん。浅く広くと思わず、話の成り立ちなどを考えるとより楽しめると思う。
解説がとてもわかりやすく本書の魅力を書いていると思ったらムーの編集長だった。
昔、熊は神の使いと信じられていたので、マタギが狩で熊を殺した場合は墓を立てて供養する。
白川郷の帰雲城の黄金の話は印象深い。
まず、あんな小さな村で、あのような立派な合掌造りの家が建てられたのか?と思っていたが、城主がいた。そして砂金などが発掘されていた!
猫又伝説のある山で家猫が野生化して猫又に思われ -
Posted by ブクログ
上村信太郎『山の不可思議事件簿』ヤマケイ文庫。
極めて真摯に山で起きた不可思議に向き合ったノンフィクション。冷静沈着に事実を中心に描かれており、伝説や怪談の類いは少し控え目なのが良い。
理論的に説明できる山の不可思議現象もあれば、説明不可能な現象もある。事実は存在しても、その理由は謎であったり、忘れ去られようとする怪現象など山の奥深さと自然への畏怖を感じる内容だった。
第1章の奇妙な現象では、黒部ダムの工事現場で起きた消えた4階建て宿舎、大雪山に残されたSOS文字の謎、ジョージ・マロリーのエベレスト登頂の謎、アンデスやヒマラヤ、日本国内の山からの奇跡の生還が興味深かった。マロリーのエベレ -
Posted by ブクログ
数多くの登山経験を持つ著者が、伝説や怪現象、怪談や未確認生物など、更に実体験に実際に起きた事件・事故まで、山に纏わる様々な謎と不思議と出来事を詰め込んだ、正に「事件簿」というタイトルにふさわしい山に関するトリビア本。本書は1991年に刊行されたものに加筆訂正を加えた改訂版。なので今読むと古臭いと思える内容も。
だがプロでさえも陥るとされる「リングワンデリング(輪型彷徨)」の恐怖や最も多く人を喰らった山が日本にあること、外から聞こえてくる怪音や訪問してくる怪人など、山が好きな人も怪談が好きな人も興味をそそられる内容には違いない。期待し過ぎるとがっかりするかもしれないので、あまり期待せずに読む