宇宙ゴミ問題の解決を目指す「宇宙ベンチャー」として世界初のビジネスモデルを作り、150億円も調達した著者の思考法を追体験できる本。
著者を一言でいうなら「直感的で、その道をとことん突き詰めて歩き続ける人」。
例えば、今、目の前の仕事に「なぜ、ワクワクしないんだろう」と思うのなら、1度立ち止まり「
...続きを読む快/不快」で考えれば良いと。
赤ん坊の判断基準がまさに「快/不快」。それが少年になって「善/悪」を学び、大人になると「損/得」を学ぶ。そうした3つの基準をミックスして生きているが、時にそんな赤ん坊の感覚(本能的で直感的なもの)に立ち返るのもアリなのである。
事業を進めていく際に「調査分析」することも否定的。それは「デジタルカメラ」が普及してきた25年ほど前のケースでの説明が分かりやすかった。当時、フィルムは淘汰される運命にあったが、その時、盛んに行われてた議論は、人々はデジタルデータを街のお店でプリントするのか、自宅でプリントするのか、の2択だった。
どこの大企業も、この2択に関して莫大な時間とお金をかけて調査分析を行ったが、どれも予測は外れて、実際に消費者がとった行動は、「プリントせずにネットで共有する」だった。
つまり、調査も分析も、役に立つのは「現実」を理解する部分にすぎない。「あるべき姿」を創造したい時に調査と分析を使用すると、思考は止まってしまう。予測というオリジナリティに欠けたものに陥ってしまうことを踏まえて行動しなければならないのだ。