清水一浩のレビュー一覧
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哲学初心者ですが、世界で爆発的に売れたということで手に取りました。難しい個所も多くすべてを理解したわけではありませんが、本書の核となる「新しい実在論」の骨子は理解できました。これについてはかなり丁寧に説明されているので哲学初心者でもガブリエル氏の主張は理解できると思います(同意するかはまた別問題だと...続きを読むPosted by ブクログ
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「本書では新しい哲学の原則を示してみせたいと思っています。~中略~すなわち「世界は存在しない」ということです」
といきなり大風呂敷を広げたうえで、「世界は存在しない!」というキャッチーな主張の理由を、今までの様々な哲学の歴史をおさらいしつつ、やさしく説明してくれます。とても読みやすかった。(と言っ...続きを読むPosted by ブクログ -
タイトルに興味があって読んだのではなく、現代の哲学界で天才と言われるマルクスガブリエルさんがこんなにも若い方だったということに驚いて読んだ。
ある程度哲学の本は読んで少しわかったつもりになっていたけれど、まだまだ分からない難しいことが多かった。
世界が存在しない理論についてもなんとなくそうなのか...続きを読むPosted by ブクログ -
最近とみに注目されているらしいマルクス・ガブリエル、2013年のベストセラー。邦訳は2018年講談社選書メチエなので、入手しやすい廉価設定かつ、ごつくない。
一般読者向けに自身の哲学を平易に記述したものなので、すこぶる読みやすい。ただし、文章は読みやすいが言っている内容はかなりラジカルな部分もあ...続きを読むPosted by ブクログ -
ベストセラーにあまり触手が動かない僕だが(読むのがとんでもなく遅いので読みたくても読めないだけ)、こういう本があるからやはり油断してはダメだ。僕は、この著者の主張に対する反発と同意を同時に覚えながらこの本を読み進めた。こういう読み方ができる本は意外に少ない。
僕はここのところずっと、「科学で世...続きを読むPosted by ブクログ -
哲学書にしては非常に分かりやすい語り口と内容。
キルケゴールを通して、宗教の意味を説く章は白眉。バランスが取れている。
マレーヴィッチを通して、芸術の意味を説く章も刺激的。
エンドロールに示された、世界がない故に、新たな意味の場が生まれる、との主張には希望すらある。Posted by ブクログ -
哲学で最も基礎的な存在と認識に関する問題に真正面から取り組んでいる。結論だけ見れば、日常的な感覚に即した極めて穏当なものだが、少しでも哲学をかじった者ならば、著者の論の進め方になるほどと思うのではなかろうか。論の雰囲気だけで言うならば、フッサールの現象学にウィトゲンシュタインの言語ゲーム的なものの見...続きを読むPosted by ブクログ
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とても参考になりました。
子供も一緒にゴルフをしていますが、パットの説明、本を参考に説明して話してます(^^♪ -
新進気鋭の哲学者マルクス・ガブリエルによる「新しい実在論」の解説書。物理的な宇宙は存在するが、それが即ち「世界」ではない。私たちは物理的でない意味合いも当たり前に実感し存在することを感覚的に理解できるのだから。「世界」とは物理的な意味合いもその他の意味合いもすべて含んだものであるはずだがそのようなす...続きを読むPosted by ブクログ
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一般向けという触れ込みだったように記憶してますが、十分に理解するのに手間取ってしまいました。
新しい存在論というテーゼは、世界は存在するすべての領域がその中に現れてくる領域、「すべての領域の領域」であるために、「果てしない派生のなかで果てしなく増殖していく無数の意味だけが存在する場」であるがゆえに...続きを読むPosted by ブクログ -
新進気鋭の哲学者ガブリエルの著作の翻訳ということで期待を込めて手に取った。実存主義、対象と自己の関係を解きほぐす。科学と哲学の関係は長年疑問だったので、印象に残る。理論を詰めるとこうなるという哲学の世界で、脳の裏側を使う感覚を久々に覚えた。良書Posted by ブクログ
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世界はなぜ存在しないのかという大胆な問いについて考えている本である。
なぜ世界が存在しないのか。
それは、世界はそれぞれの人が切り取った場で意味が変わってくる。
なので、世界は存在しない。
加えて、形而上学は事象の詳細それぞれのリアリティを考えられないことが欠点であると大胆に述べている。
最後には...続きを読むPosted by ブクログ -
結論から言うと「なぜ世界が存在しないのか」は分からなかった。認識の問題というのはわかるが、そこからの展開が理解を越えている。
ただ、哲学(思考)というものがどういう風に展開されていくのかが興味深く、また分かりやすい例を多用してくれているので読むのは楽しい。
哲学入門書、というレベルではないだろうが...続きを読むPosted by ブクログ -
「新しい実在論」を説く若手哲学者による哲学書。
訳語がですます調なのと、卑近な例が多く使われていて、思ったよりも読みやすい。
どうも近年?の哲学は、観察する側とされる側(主体と客体というか)のどちらに重きを置くかの論争になっていて、本書の著者はどちらにも重きを置く立場らしい。
同じものでも見る...続きを読むPosted by ブクログ -
哲学の本としては、異例に評判になっているらしい。
「現代思想」の本としては、わりと読みやすいかな。
ある意味、当たり前のことを言っている感じもする。
この本が評価されるということは、これまでの哲学が極論というか、話を必要以上に難しくしすぎていたということか?
ポストモダーン思想をある程度読ん...続きを読むPosted by ブクログ -
よみうり堂店主の2018年の3冊。
「新しい実在論」の旗手による刺激的な論考。私たちが存在するとはどういうことかを徹底的に掘り下げる。Posted by ブクログ -
とてもわかりやすく実在論を書いてある。また、訳がわかりやすい。最後にテレビドラマでしめくくったのが、現在風かもしれない。Posted by ブクログ
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哲学を全く知らない自分にはちょっと難しく感じました。
アヴェンジャーズを全く知らずにエンドゲームを見た感じかもしれない。
なので是非また読み返してみたいです。
哲学についてなにも知らなかったので、役割や、ものの見方に関して勉強になりました。
まず、哲学者は地球に降り立った地球外生命体のように世の中...続きを読むPosted by ブクログ -
新しい実存主義の提唱。
・存在する=何らかの意味の場に現象すること。
・世界=意味の場の意味の場。
・人生=絶え間ない意味の場の転換。
全てを包摂する意味の場は存在しないので、世界は存在しないという理論だった。
形而上学と構造主義の説明が分かりやすい。正直、折衷案であって完全な解決案ではない。
「意...続きを読むPosted by ブクログ -
大変話題の1980年生まれの哲学者による本。
今を生きる気鋭の哲学者たちはこぞってわかりやすい文面で本を書いてくれありがたいなと思う。頭いいなあ。
新しい実在論が書かれており興味深かった。Posted by ブクログ