松井秀喜のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
元メジャーリーガーの松井秀喜さんの2冊目の自伝。
2007年に出版した『不動心』(新潮新書)で紹介された、松井さんの思考法や野球への取り組み、メジャーリーグでの3年間の生活に引き続き、その後3年間、手首の手術や膝の手術など、故障が続いた数年の気持ち、ワールドチャンピオンとなりMVPも獲得した気持ち、ヤンキースを退団し新天地エンジェルスにかける決意をまとめた一冊。
子どものころから体が丈夫で、病気や怪我がほとんどなかった松井さんも、プロ野球選手となってからは膝を痛めたり、プレー中に手首を骨折したり、故障と長くつき合ってきた。
手術すれば、痛みはとれるけど、また元のように動いてくれるとは限らない。
手首を手術した主治医からは、粉砕した骨の分0.01㎜単位で短くはなっているかもしれないけど、骨折する前よりも強くなるはずと言われ、膝を手術した主治医からは、もう元の膝とは思ってはいけないという言葉を受ける。
プロスポーツ選手にとって、長年つき合ってきた自分の体の感覚が微妙にでもずれてしまうことに不安を感じ、怪我の前と同じパフォーマンスができるのか心配になるのは当然だろう。
そして、チームを離れリハビリに専念する期間、心の葛藤やイライラが押し寄せてくることもよくあることだと思う。
そんな中、松井さんは「自分でコントロールできないことに執着しない。そんな暇があったら、自分でコントロールできるチャンスを生かすべく全力を尽くす方がいい。」と割りきり、怪我をする以前より強くなろうとリハビリに奮闘する。読売ジャイアンツ時代の長嶋監督から「リハビリは裏切らない」という言葉を送られ、「復活」ではなく生まれ変わろうと決意する。
松井さんの考え方や思考法は、プロ野球選手だからこそという内容も書かれてあるけど、自分に置き換えられる部分はいくらでもある。怪我や逆境に対峙したとき「これを力に変えない手はない。」とプラスに思える考え方や、大切な人への感謝、好きなことをやれている今への感謝、自分を信じつつも人の意見も取り入れ、意思決定は自分でするという当たり前のスタイルを崩さない。そういう考え方を復習できた一冊でした。 -
Posted by ブクログ
石川県の星稜高校から読売ジャイアンツに入団、FAでニューヨーク・ヤンキースと契約、2006年に外野フライを滑り込んでキャッチしようとした際、左手首を骨折してしまった松井秀喜さんが、野球との関わり、野球から学んだものについて、自分を振り返って書いた自伝。
松井秀喜さんといえば、ゴジラの愛称や甲子園での5打席連続四球、真摯な受け答え、ホームラン、55番、東スポでのいじられ役というのが個人的な印象だった。
当時、海外で活躍していた主な選手だったイチローさんや、サッカーの中田英寿さんはマスコミ嫌いという印象をもっていただけに、松井秀喜さんのマスコミに対する真摯な受け答えは、かなり印象に残っていた。
いい子すぎるという意見もあったけど、松井さんが目指す『広く深い心と、強く動じない心』と、選手とファンの橋渡しとなるメディアへの配慮だと感じた。
そんな松井さんでも、心の中では打てなかった打席を悔やんだり、記者の挑発するような質問にカチンときたり、怪我を後悔したりしている。
自分も『起きた事実は変えられないから、考え方を変えて物事をプラスに見よう』と思いつつも、一喜一憂してしまう。
あの松井秀喜さんですら、心の中では様々な思いが渦巻いているんだから、人間だれでもそういう傾向にあるんだろうと思い、もっと気楽に考えようと思えるようになった。
とはいえ、松井さんが言うように『努力できることが才能である』と思い、これからも少しずつでもその境地に達するように進んでいきたい。 -
Posted by ブクログ
「不動心」の続編のような内容。
2007年~2009年シーズンの怪我とワールドシリーズMVPの出来事の心境を語っています。松井選手のブレない仕事・野球への態度に感心します。振り返って自分は自分の仕事にそのときの100%を捧げているか?と自問すると...なかなかねぇ。
2008年に怪我を押して手術遅らせて出場(というよりチームへの貢献)にこだわった心境がクライマックスです。出場するか、手術するかはその人の価値感ですが、プレイオフの可能性が客観的に絶望的な状況で出場にこだわった松井選手の考え方には、うならされます。立派だと思う反面、1アスリートとしてのトータル人生を考えるとベストの選択だったとは思えないのが私です。
超人はどこか、感覚/考え方が、凡人と違うから超人なのだと思います。 -
Posted by ブクログ
確かに松井選手に関する本は、数多くあれども
私がこの本を手に取った理由の一つとして
・エンゼルスへの移籍
・手術及び怪我からの克服
に、とても興味を持ったからでした。
確かに、松井選手に関しては
彼の言動、行動(立ち居振る舞い)、練習、記録、思い…
の、どれをもっても、文句の付けようがないかと思います。
でも、そんな彼の本である「不動心」に対しては
読もうという気持ちは起こりませんでした。
それは、
彼が素晴らしい人ではあるけれども
彼は彼の努力の上に成り立っているでしょうが
その努力を続けることが自分に出来るとはとうてい思えないので
読んで実践することに意味を見いだせないと思ったからでした。
ただ、手術や怪我、移籍に関しては、
殆どが何ら彼に責任があるわけではなく
どちらかというと、彼にとっては不幸な出来事であり
それを克服する事に対する接し方を
学びたいと思ったからでした。
読んでみると、想像したとおり、彼の純粋さや直向きさ、努力が
彼を支えている糧であり、私には到底出来ません。
ただ、その中でも彼の中における苦悩への克服が
やっぱり読む人に対して元気を与えてくれることに
読んだ嬉しさを感じたのでした。
特に「おわりに」において、彼らしさを感じることが出来ました。
また、それ以上に、その前の章で「人生で一番大切なこと」として
家族や配偶者、師、職業に対して、感謝の念を記していることに
彼の配慮を感じることが出来ました。