青木奈緒のレビュー一覧

  • 幸田家のことば~知る知らぬの種をまく~
    幸田家に代々伝わる言葉について、幸田露伴の曾孫であり、幸田文の孫である青木奈緒さんが語っている。

    全部で40近くの言葉が挙げられているが、祖母である幸田文の言葉が多い印象。
    そのため、それぞれの言葉の説明部分では、幸田文の作品が多く引用されているが、併せて実際に祖母や母が、その言葉を使った場面も回...続きを読む
  • 幸田文 老いの身じたく
    幸田文...明治生まれの随筆家
    その孫が編纂している...本書

    『しつけ帖』でその文体に惹かれてまた手に取る。

    いい文体です。そしてやっぱり心のひだに入り込み琴線に触れます。
    書かれた当時は現代と違い「老い」を意識する年齢が今よりずっと早い(若い)のもそれぞれのエッセイ一編の最後に書かれた時の年...続きを読む
  • 幸田家のことば~知る知らぬの種をまく~
    ひとつ一つのことばが美しい。
    暮らし方、そこにある
    心の置き方が美しい。

    ことばこそが、人の心を創り、
    くらしを紡いでいくのだと
    よりよく生きるために
    大切にしたいことを
    かみしめるように読んだ。
  • 幸田家のことば~知る知らぬの種をまく~
    青木奈緒さんの「幸田家のことば」、2017.2発行です。青木奈緒さん、64歳からもの書きを始めたお母さんの青木玉さんから「文章はすらっと滞りなくわかってもらえるのが一番」と教わったそうです。この作品、確かに、すらっと滞りなく理解できました(^-^) 著者は、小学生の頃、一人で道を尋ねるとき、「つかぬ...続きを読む
  • 台所のおと みそっかす
    随筆→小説→随筆
    の順で載っており、
    やはり随筆でないほうが
    好きだなと読み進めていたが
    最後の「終焉」でやられる。

    この作家の唯一読んでいた作品が
    「流れる」だったので、出てきたのが
    女性ばかりだったが、
    この作家の書く男性も、
    凄く魅力的だ。

    「みそっかす」も読み、
    この作家も、お父様も、お...続きを読む
  • 台所のおと みそっかす
    幸田文さんと言えば、幸田露伴のお嬢さん。  ず~っと昔、幸田露伴の「五重塔」を読んだ直後に、そのお嬢さんである幸田文さんの「父・こんなこと」を読んでみようとしたことがあるのですが、当時の KiKi にはどことなく古臭く感じられる一切合財(特に露伴さんのあれこれ)が何となくうざったくて、なかなか前へと...続きを読む
  • 台所のおと みそっかす
    淡々としているのにあまりに美しく力強く迫ってくる文章に心がふるえます
    読み始めてからずっと感動しっぱなしでした
    これが100年前の人の文章なのか あまりの新鮮さに戸惑います
  • 台所のおと みそっかす
    エッセイ・随筆を読むと、幸田文サンがとてもキチンとした、丁寧な女性だというのが伝わってきました。そして小説を読むと、幸田文サンをとても好きになりました。小説に出てくる人物の丁寧さ、素直さ、暖かさ、姿勢にはハッとなります。
  • オーライ ウトーリ ひなた猫
    157ページ
    1600円
    5月23日〜5月24日

    青木さんが出会ってきた猫たちのエッセイ。家猫のうりこ、保護猫のトラチ、ミケチ、いつの間にか居着いたミルキィ。幸田家4代にまつわる猫の話。

    猫好きによる猫好きにはたまらない話の数々。そうそう、と頷ける話がたくさんあった。
  • 幸田家のことば~知る知らぬの種をまく~
    美しい日本語をつかいたいと思う
    幸田家の美しい言葉
    奇をてらうのではなく日常の中の言葉
    凛としていてユーモアもあって
    背筋を伸ばして体を動かして丁寧に考えてきたからだろう
    すごいなあ 幸田家の女性

    ≪ 運命を踏んで立つ など メモをする ≫
  • くるみ街道
    ドイツで翻訳の仕事をしながら暮らしている松村京(まつむら・みやこ)を中心に、36歳になる今も大学に通っている恋人のカールハインツや、女友達のエルケとズザンネ、そして京とカールハインツの親たちとの関わりなど、生活の中の風景を切り取った小説です。

    日本を離れて暮らす京には、親たちや日本へのアンビバレン...続きを読む
  • うさぎの聞き耳
    著者がさまざまな雑誌などに発表したエッセイをまとめた本です。

    牛乳屋のサンプルを受け取った「牛乳瓶のふれあう音」や、年老いた母親を亡くした友人の話を綴った「月ときつね屋」、文学部の助手をしている年下の男性との会話から成る「一途な瞳のバレンタイン」など、さわやかでありつつ心に残る文章に魅せられます。
  • 台所のおと みそっかす
    大好きな幸田文さんの本を岩波少年文庫で見つけた。
    読んだことのあるものとないものが入り混じっていたが、表題の「台所のおと」
    は初めて読んだ。(「みそっかす」は読んだことあり)

    著者得意の人情の機微が台所仕事で生まれる「おと」に込められており、心に沁みたり、ホロリとさせたりする。
    料理人のとても繊細...続きを読む
  • ハリネズミの道
    これもブクブク交換でもらってきたもの。
    作者は、露伴氏のひ孫さん。
    植物に興味をもつことで優しい心をもてたと、母の玉さんがいうだけある。季節の描写がすごーくきれいです。夕暮れの一瞬をよく捉えた文章に、うーんとうなってしまいました。
    心に残ったのは、ドイツ生活について、先生からコメントをもらうところ。...続きを読む
  • 台所のおと みそっかす
    作家 幸田文の随筆や小説を孫である青木奈緒が編んだ一冊。岩波少年文庫として編まれたことに、まずは驚きました。中学時代にこの本と出逢っていたら、また別の読書世界に誘われたでしょう。
    倒木したえぞ松の上に新たなえぞ松が着床し芽吹き育つ様子や、都会の下水道や救急活動を見学するルポ的文章に死生観を感じます。...続きを読む
  • ハリネズミの道
    ドイツへ留学をした女の子の話です。少しエッセイ風。ドイツで様々な体験をする主人公と同じ目線で読み進められます。日本を外国から見た箇所がちょっと勉強になりました。
  • 幸田文 生きかた指南
    昭和を生きた女性の力強い言葉。

    決して順風満帆の人生ではなく、さまざまな苦労を乗り越えてきたからこそ紡げる言葉なんだろうな。

    苦労、不仕合わせを経験したからこそ感じられる仕合わせ。

    不仕合わせの上に、長い時間をかけたあと、静かにもたらされるほのかな仕合わせ。

    ああ、幸せとはそういうものなんだ...続きを読む
  • 動くとき、動くもの
    晩年に日本各地の崩壊地を訪ね、死後にエッセイ集『崩れ』を刊行した幸田文の孫である著者が、四半世紀の時を経て、祖母の踏んだ地を訪れた感想をつづったエッセイです。

    著者のまなざしは、自然の力がひとの営みを凌駕する崇高さとともに、それぞれの地で人びと暮らしを守る防砂という仕事に取り組みつづけてきたひとに...続きを読む
  • うさぎの聞き耳
    20代から30代、ドイツを中心にヨーロッパで12年暮らした青木奈緒さんのエッセイ「うさぎの聞き耳」2001.11刊行、2005.1文庫化です。うさぎの聞き耳、日本もいいしドイツもいいの2章の章立てです。日本の文化・伝統とヨーロッパの合理性、2つを上手に取り入れている青木奈緒さんという感じです!「受け...続きを読む
  • ハリネズミの道
    2〜3年前に買っていたけど、読んだのは最近。読んだ時の私は偶然にも、主人公と同じような境遇にあった。そして初海外を体験したあとでもあったから、彼女に共感する部分が多くあった。