青木奈緒のレビュー一覧

  • オーライ ウトーリ ひなた猫

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    この本はネットで一目惚れして即申し込んだ本です。おまけのポストカード付。
    そう、あからさまなジャケ買いだったのですが内容の猫エッセイ、やさしい語り口調で一気読みでした。猫好きの作者さんの感情的でなく押し付けがましくない柔らかい文章にあたたかい気持ちになりました。
    休日の読書にとてもよかった。
    サイン本。買ってよかった。

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    2023年07月17日
  • 幸田家のことば~知る知らぬの種をまく~

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    ネタバレ

    幸田家に代々伝わる言葉について、幸田露伴の曾孫であり、幸田文の孫である青木奈緒さんが語っている。

    全部で40近くの言葉が挙げられているが、祖母である幸田文の言葉が多い印象。
    そのため、それぞれの言葉の説明部分では、幸田文の作品が多く引用されているが、併せて実際に祖母や母が、その言葉を使った場面も回顧されている。そこはやはり親族ならではの視点だ。

    そして何より、現代の方だから言葉が分かりやすく、幸田文の言葉を通訳してくれている感じもある。
    この本を残してもらえてよかったと感謝したくなる。

    先日、幸田文の随筆も読んだが、奈緒さんが思い出す祖母・幸田文と、本人の書く文章から受ける印象とまた違う

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    2022年10月03日
  • 幸田文 老いの身じたく

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    幸田文...明治生まれの随筆家
    その孫が編纂している...本書

    『しつけ帖』でその文体に惹かれてまた手に取る。

    いい文体です。そしてやっぱり心のひだに入り込み琴線に触れます。
    書かれた当時は現代と違い「老い」を意識する年齢が今よりずっと早い(若い)のもそれぞれのエッセイ一編の最後に書かれた時の年齢が載せてあるのも興味深かった。

    なんていうのかなぁ〜
    心に秘めた、何かいい意味での塊がちゃんとあって、それを通して見聞きして感じたもの、自らの体験をこれまたしみる文章で書かれていて...なんだかとっても「人」なんだよなぁ〜と感じてしまう。
    もしかして、これてファンなのかなって...思ってしまう(

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    2022年09月01日
  • 幸田家のことば~知る知らぬの種をまく~

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    ネタバレ

    ひとつ一つのことばが美しい。
    暮らし方、そこにある
    心の置き方が美しい。

    ことばこそが、人の心を創り、
    くらしを紡いでいくのだと
    よりよく生きるために
    大切にしたいことを
    かみしめるように読んだ。

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    2018年03月16日
  • 幸田家のことば~知る知らぬの種をまく~

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    青木奈緒さんの「幸田家のことば」、2017.2発行です。青木奈緒さん、64歳からもの書きを始めたお母さんの青木玉さんから「文章はすらっと滞りなくわかってもらえるのが一番」と教わったそうです。この作品、確かに、すらっと滞りなく理解できました(^-^) 著者は、小学生の頃、一人で道を尋ねるとき、「つかぬことを伺いますが・・・」と切り出して「おかしな子だね」と笑われた経験があるそうです。小学生の頃から「幸田家のことば」に馴染んでたんですね! 素晴らしいことと思います!薀蓄のあることばがおさめられています。

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    2017年03月25日
  • 台所のおと みそっかす

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    随筆→小説→随筆
    の順で載っており、
    やはり随筆でないほうが
    好きだなと読み進めていたが
    最後の「終焉」でやられる。

    この作家の唯一読んでいた作品が
    「流れる」だったので、出てきたのが
    女性ばかりだったが、
    この作家の書く男性も、
    凄く魅力的だ。

    「みそっかす」も読み、
    この作家も、お父様も、お母様も
    素敵な方で胸打たれる。

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    2013年10月08日
  • 台所のおと みそっかす

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    幸田文さんと言えば、幸田露伴のお嬢さん。  ず~っと昔、幸田露伴の「五重塔」を読んだ直後に、そのお嬢さんである幸田文さんの「父・こんなこと」を読んでみようとしたことがあるのですが、当時の KiKi にはどことなく古臭く感じられる一切合財(特に露伴さんのあれこれ)が何となくうざったくて、なかなか前へと読み進めることができず挫折したというありがたくない思い出があります。  そして当時の KiKi は日本人の女流作家の描く日常的なアレコレを言語化したものに対する興味がすこぶる薄くて、そのことが「読み進められない挫折感」をさらに助長しました。  何て言うか、生活臭が強すぎてつまんない・・・・というよう

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    2010年10月22日
  • 台所のおと みそっかす

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    淡々としているのにあまりに美しく力強く迫ってくる文章に心がふるえます
    読み始めてからずっと感動しっぱなしでした
    これが100年前の人の文章なのか あまりの新鮮さに戸惑います

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    2009年10月04日
  • 台所のおと みそっかす

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    エッセイ・随筆を読むと、幸田文サンがとてもキチンとした、丁寧な女性だというのが伝わってきました。そして小説を読むと、幸田文サンをとても好きになりました。小説に出てくる人物の丁寧さ、素直さ、暖かさ、姿勢にはハッとなります。

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    2009年10月04日
  • オーライ ウトーリ ひなた猫

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    157ページ
    1600円
    5月23日〜5月24日

    青木さんが出会ってきた猫たちのエッセイ。家猫のうりこ、保護猫のトラチ、ミケチ、いつの間にか居着いたミルキィ。幸田家4代にまつわる猫の話。

    猫好きによる猫好きにはたまらない話の数々。そうそう、と頷ける話がたくさんあった。

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    2024年04月09日
  • 幸田家のことば~知る知らぬの種をまく~

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    美しい日本語をつかいたいと思う
    幸田家の美しい言葉
    奇をてらうのではなく日常の中の言葉
    凛としていてユーモアもあって
    背筋を伸ばして体を動かして丁寧に考えてきたからだろう
    すごいなあ 幸田家の女性

    ≪ 運命を踏んで立つ など メモをする ≫

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    2017年05月31日
  • うさぎの聞き耳

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    著者がさまざまな雑誌などに発表したエッセイをまとめた本です。

    牛乳屋のサンプルを受け取った「牛乳瓶のふれあう音」や、年老いた母親を亡くした友人の話を綴った「月ときつね屋」、文学部の助手をしている年下の男性との会話から成る「一途な瞳のバレンタイン」など、さわやかでありつつ心に残る文章に魅せられます。

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    2014年11月27日
  • くるみ街道

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    ドイツで翻訳の仕事をしながら暮らしている松村京を中心に、36歳になる今も大学に通っている恋人のカールハインツや、女友達のエルケとズザンネ、そして京とカールハインツの親たちとのかかわりなど、生活の中の風景を切りとった小説です。

    日本を離れて暮らす京には、親たちや日本へのアンビバレントな感情を時折のぞかせることもあります。しかしそれは、翻訳の仕事の悩みや、カールハインツとのいさかい、エルケの結婚生活に対する心配といった、彼女の生活を彩る数多くの出来事のひとつでしかなく、「祖国への愛憎」という言葉が連想させるような重苦しさはありません。そこに、肩肘を張ったコスモポリタニズムとはちがう意味で、それぞ

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    2014年11月27日
  • 台所のおと みそっかす

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    大好きな幸田文さんの本を岩波少年文庫で見つけた。
    読んだことのあるものとないものが入り混じっていたが、表題の「台所のおと」
    は初めて読んだ。(「みそっかす」は読んだことあり)

    著者得意の人情の機微が台所仕事で生まれる「おと」に込められており、心に沁みたり、ホロリとさせたりする。
    料理人のとても繊細な感性や心意気が感じられ、またこれまでの人生の悲しみやそれを経て出会った夫婦の愛情がにじみ出て温かく切ない気持ちにさせられる。
    いつも、あまり幸せではなかったけれど、凛とした、性根のまっ直ぐな人の気持ちを描くのがうまい。

    「都会の静脈」もとにかく観察眼と表現力には圧倒される。
    当たり前のように水を

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    2013年07月31日
  • ハリネズミの道

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    これもブクブク交換でもらってきたもの。
    作者は、露伴氏のひ孫さん。
    植物に興味をもつことで優しい心をもてたと、母の玉さんがいうだけある。季節の描写がすごーくきれいです。夕暮れの一瞬をよく捉えた文章に、うーんとうなってしまいました。
    心に残ったのは、ドイツ生活について、先生からコメントをもらうところ。学問は、はやく答えを出し過ぎちゃいけないところもあるんですね。ついつい、せっかちにゴールを求めてしまう。反省。

    いい本勧めてもらいました。ありがとうございました。

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    2011年09月26日
  • 台所のおと みそっかす

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    作家 幸田文の随筆や小説を孫である青木奈緒が編んだ一冊。岩波少年文庫として編まれたことに、まずは驚きました。中学時代にこの本と出逢っていたら、また別の読書世界に誘われたでしょう。
    倒木したえぞ松の上に新たなえぞ松が着床し芽吹き育つ様子や、都会の下水道や救急活動を見学するルポ的文章に死生観を感じます。そして生活の挙手を丁寧に描いた小説には、地に足ついた重みを感じ、父 露伴との思い出を綴った随筆にはユーモアを感じます。幸田文への、そして新たな読書への入口に最適な一冊でしょう。

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    2010年03月26日
  • ハリネズミの道

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    ドイツへ留学をした女の子の話です。少しエッセイ風。ドイツで様々な体験をする主人公と同じ目線で読み進められます。日本を外国から見た箇所がちょっと勉強になりました。

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    2009年10月04日
  • 幸田文 生きかた指南

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    手厳しいです、幸田文さん。
    時代もあるのかもしれないけれど、新聞上で悩みに答える章はなかなか厳しいものがありましたし、その時代の地方の暮らしぶりみたいなものも垣間見えてなんだか辛くなりました。
    幸田露伴に限らず文豪と呼ばれる人を親に持つ人はどんな気持ちなのだろう?と想像しながら読みました。
    幸田文さんの娘さんもお孫さんも書く仕事に就いているようなので、それもまた不思議だなあと思いました。

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    2024年09月08日
  • 幸田文 生きかた指南

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    昭和を生きた女性の力強い言葉。

    決して順風満帆の人生ではなく、さまざまな苦労を乗り越えてきたからこそ紡げる言葉なんだろうな。

    苦労、不仕合わせを経験したからこそ感じられる仕合わせ。

    不仕合わせの上に、長い時間をかけたあと、静かにもたらされるほのかな仕合わせ。

    ああ、幸せとはそういうものなんだな。不仕合わせもセットでいいんだ、不仕合わせがあるんだから必ず仕合わせが静かにふとした時に感じられるんだ、と思うことができた。

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    2022年07月30日
  • 動くとき、動くもの

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    晩年に日本各地の崩壊地を訪ね、死後にエッセイ集『崩れ』を刊行した幸田文の孫である著者が、四半世紀の時を経て、祖母の踏んだ地を訪れた感想をつづったエッセイです。

    著者のまなざしは、自然の力がひとの営みを凌駕する崇高さとともに、それぞれの地で人びと暮らしを守る防砂という仕事に取り組みつづけてきたひとにも向けられています。この国の自然の豊かさは、「歌枕」のようなかたちで語られることが多いのですが、本書ではじっさいに自然の威容を目にした著者の体験とそれを取り巻く人びとの姿を散文によってていねいにえがいており、詩的な表現によって喚起される瞬発的な感動とは異なる、静かで持続的な感銘が心のうちにひろがって

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    2019年08月16日