阪神タイガース日本一時の4番打者で4代目ミスタータイガースとしてチームを代表する選手の1人である掛布雅之氏が4番打者の条件やライバル巨人との比較など自身の野球観から解説した一冊。
2021年前半に独走したにもかかわらず優勝を逃したところからも例年言われている守備はもちろんのほか4番打者が不可欠と語
...続きを読むる著者の解説を見てなるほどと感じました。
自身が現役時代の4番としてバッティングで意識していたことや小柄な体でいかに打球を飛ばすかを考えてトレーニングしていたことや野球の怖さを感じ苦悩していた姿なども知ることができました。
チームを勝たせるバッティングやミスタータイガースと呼ばれる条件や巨人と阪神との比較などスタンドやテレビではわからない当事者としての証言が多くあり新しい発見が多くありました。
そんな本書の中でも高校野球とプロの違いをヤクルト村上選手や日ハム清宮選手などを例に書かれていたところは理解が深まり印象に残りました。
また、著者の現役時代の番記者とのやりとりや2軍コーチ時代に選手に求めていたことなど著者しか知らないことも知ることもできました。
阪神タイガースを代表する選手で、小柄な体格で4番としてチームを牽引していった著者が語る今の選手の技術の指摘はプロならではの目線で勉強になる部分が多くありました。
そして、巻末にはゴールデンルーキーの佐藤輝明選手の魅力と今後の課題も書かれていて阪神タイガースの今後が楽しみになる一冊でした。