堅達京子のレビュー一覧
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とてもたくさんの含蓄がある良書。
世界は、地球は待ったなしの温暖化を迎えており、非常に危機感を感じて対策しないといけないのに、これまで漫然と生きてたことに気付かされる。
日本と世界の肌感覚が違うこと、日本のことなかれ主義が世界から厳しい批判を受けていることがわからなかった。
著者の筆致は冷静で科学的な資料もたくさん使って、かつ著名人へのインタビューもしっかりしてる。こういうところが信頼できる報道と感じる。それでも、滲み出る危機感や脱プラスチックへの熱意は凄みがある。
世界の海洋プラスチックごみの大半が日本由来のものであったことは衝撃でしばらく思考が停止しそうになった。海に囲まれ川の多い日本で、 -
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プラスチックが海洋に流出することによる生態系への影響、マイクロプラスチックによる有害化学物質の生物体内への蓄積、古くなったプラスチックゴミのメタン排出など、プラスチックが適正に処理されないことによる環境負荷に始まり、これを回収しようとする取組、脱プラスチックのためのレジ袋やペットボトルなどの使い捨てプラスチックの禁止、ケミカルリサイクルなどの取組への言及を経て、地球の限界である「プラネタリーバウンダリー」を突破してしまう日は近いことが巨大な脅威として語られる。ティッピングポイントと言われる不可逆的な変化をもたらす閾値を超えると、極地の氷床の融解、永久凍土からのメタンガス放出、ジャングルの砂漠化
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むちゃくちゃ勉強になった。絶望の中の小さな希望の本。日本の対応が世界からかなり遅れているのは知っていたし、2030年1.5度以下という目標に対しかなり厳しいことも知っていた。そんな中、この本では日本の企業や技術者が頑張っている点も触れてあり胸が熱くなった。自分になにもできないのが悔しい。
なにもできない自分ではあるが、終章に書かれていた個人の行動はかなり大事だと思う、特に消費行動。何を買うか何を選ぶかは、結果として企業を動かすことになる。せめて消費行動、投資行動で応援したい。
周りを見ても、環境に関心がある人はかなり少ない。その人たちを積極的に巻き込むつもりはないが、自分から行動に移して影響を -
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プラスチック問題と気候変動についてとても分かりやすく世界の情勢も交えて書かれていた。太平洋ゴミベルトからゴミを回収する取り組みは画期的でさらに進んでほしい。また政策の力によって欧米では脱ブラの動きが加速しており、法律や予算など行政ができる力の大きさを感じた。「ピッチがなければサッカーはできない」ということばが印象的で、環境は経済を支えるものであるし、また、市場のルールなどをカーボンプライシング等も導入して環境対応を加速させていく整備がさらに重要になり、日本も力を入れるべきだと思った。一方で、公正な移行を実現するには一部の産業や雇用は縮小あるいは消滅していくと考えられるが、その産業を担った人が困
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地球温暖化やプラスチック汚染の現状、積極的な取組をしている国や企業の話など、環境問題に関する情報が詰め込まれている。そして分かりやすい!
先日読んだ『プラスチックスープの海』では、私達が使い捨てた(意図していなくても!)プラスチックが、遥か彼方の海を汚してしまっているという事実に驚いた。
『脱プラスチックへの挑戦』はその7年後の出版ということもあり、世界中の国や企業が脱プラスチック・脱炭素に向けて既に様々な行動を始めていることが書かれていて希望が湧いてくる。
しかし、環境政策では日本が国としては出遅れてしまっていることを残念に思う。なぜ海洋プラスチック憲章に署名しないのかな?なぜ火力発 -
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前作の脱プラスチックから、コロナを経て情勢が激変し、脱炭素への舵切りが待ったなしになってる時事ネタを読む。
この頃はアメリカ大統領はバイデン氏なんよなー。もうトランプ政権に変わってるんよー。とか歯痒く思いながら読んでた。
どんどん温暖化が進んでて、夏になるとあちこちで線状降水帯や土砂災害による被害が出てる。灼熱の暑さが続くかと思いきや、いきなりの豪雨激甚災害。
島国で首都にテムズ川が流れるイギリスの危機感も相当だと思うけど、同じ島国である日本の危機感の無さはなんなんだろう。
前作と同様とても丁寧な取材に基づいた情報が満載してる。ただ、ちょっと難しくなった?読むのに時間がかかってしまった。 -
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プラスチック問題で地球がどう変化しているか、世界がどう動いているか。プラスチック消費世界2位の日本。
私達が分別している、家庭ゴミ【プラスチック】約98% が焼却されている。日本はコレを熱燃料とし、リサイクルされているとなっている。
溶かして新しいペットボトルになると思っていたが、違った事にびっくり。ソレはリサイクル?の疑問。
海に出来た、太平洋ゴミベルト。魚よりもプラスチックが海での比率を上回る未来。プラスチックを摂ることの食物連鎖で起こる、健康被害。
もう他人事ではない。多くの人がこの環境問題を知り、個々が意識し、考えていかなければならない。
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戦後便利な生活にすっかり慣れてしまった私たちには耳が痛い話ばかり。
高度経済成長期に某企業で働いていた母の話では、当時プラスチックの金型を作る部署にいたそう。そこで既に、廃棄プラスチックの問題は話題に上がっていたのだそうだ。にもかかわらず、当時は農家の副業として、さまざまなプラスチック製品を作ってもらうための部署だったという。地方から集団就職で都会に出た高卒女子の一証言である。
ということは、そこかしこで現在の汚染の原因を作りまくっていたということだ。なんということか。
この書籍はNHKの番組のまとめ的な一冊。どの章も読みやすい。そして、私たちが取り組むべき課題が何であるか、章末にまとめ -
Posted by ブクログ
私がしらなかった技術、組織、活動が数多く紹介されていて、とても興味深く読んだ。テレビ番組の方も見てみたかった。
ブラスチックを分解する技術、海に浮かぶプラスチックを効率よく回収する装置など、いろいろな人が熱意を持って取り組んでいることに希望を持った。
私もペットボトル飲料はどうしても必要なときしか買わないなど、プラスチックをなるべく使わないようにしている。プラスチックを使う場合はその辺に待っていかないよう確実にゴミとして確保し、プラスチックゴミとして出す。それでもまだ足りないのだろうと感じる。いままで以上にできることを考えて実践していかないといけない。 -
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論点を経緯から分かりやすく解説してくれる良書。本著を読めば、いかに日本が遅れているか、小泉進次郎のエコバッグ論争も決して間違いだった訳では無いような気がしてくる。しかし、問題の多面的な考察が足りない事、課題が混同されている点が気になる。
先ず、脱プラスチックの問題と、地球温暖化、気候変動が論拠定まらずに絡み合っている。後者は、海水温度上昇による水蒸気が最近の気候変動の原因としているが、因果関係をもう少し科学的に知りたい。それと、太陽の活動周期による影響、熱帯雨林のレジリエンス、または、脱プラスチックについて言えば、サーマルリサイクルを含むとしても80%以上はリサイクルされ、残りは廃棄される日