南沢篤花のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
人間は技術の進歩によって幸せになっているのかを、哲学的立場から極めて客観的に考察している一冊です。
ニヒリズムとは虚無主義であり、どうでもいいという感覚や思想のことです。
技術の進歩は多くの人間が望んではいても、それが面倒臭さや生き辛さを助長したりするのは何となくわかるのではないでしょうか。
本来は道具であるものに逆に従わされてしまう、そんな状態に人類は陥っているのです。
生活を便利にし人間を幸せにするはずの技術が、何故ニヒリズムへ誘ってしまうのでしょうか。
技術に伴って人間も進歩することができれば解決ですが、生き物である我々はおいそれとアップデートできませんよね。
受け止め方や行動を意識的に -
Posted by ブクログ
イェール大講師による天才の研究。
・天才には変化の訪れが見える。その変化を一番乗りで達成した者が天才。
・本書における天才の定義は、精神力が並外れていて、その人独自の業績や見解が文化や時代を超えて良くも悪くも社会を大きく変革する人。
・偶然の重なりが天才を呼ぶ
・天才は強迫観念に駆られるため勤勉
・アインシュタインの言葉
「皆、天才である。しかし木登りの能力で魚を評価したら、魚は、自分はダメなんだと思って一生を過ごすことになるだろう」
・天才と神童の違いは、天才はクリエイトする。神童は真似が上手いだけ。ほとんどの天才は神童ではなく、ほとんどの神童は天才にならない。
・天才の秘密は -
Posted by ブクログ
タイトル通り”天才”について様々な角度から検証する。
元々大学の講義内容と言うことで、テーマもいくつかあってバラエティに富んだ内容になっている。
これを読んだからこちらの才能が萌芽する、というようなこともないが、”天才の定義”に始まって、その才能の種類や奇行、偉業、などが紹介されていく。
歴史上の偉人だけでなく、存命中の学術、経済、スポーツ、芸術界の名の知れた人物が次々に枚挙されているので、読んでいてゴシップ的な楽しみすらある。
自分とは違う天才の思考回路が垣間見れるだけでも大変興味深く最後まで楽しめた。
こんな講義が大学時代に選択出来たら本当に幸せだと思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ誰しもが天才と言われたいと、一度は思うであろう。
そんな天才の定義から天才と言われている人たちの共通項を実例とともに解説している一冊。
天才とは、精神力が並外れていて、その人独自の業績や見解が、文化や時代を超えて、良くも悪くも社会を大きく変革する人をさす。
「社会を変革する」には、創造力が必要不可欠であり、俳優、パフォーマーは単なる有名人でしかない。
「死ぬまで、ほとんど誰も天才など愛さない」
本書に記載の通り、天才と言われる人は自己中心的人間が多く、またこれまでのビジネスモデル、社会を大きく方向転換をする可能性もあるからだ。
一方で、こうした天才がいたからこそ今の生活が出来ていることを -
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古今東西の天才や偉人の人生を取り上げて、天才とはどういう人なのか、求められる資質などをエピソードを交えて考察した本。
この本で紹介された人物には、西洋人が多く、必ずしも天才と言えない人も紹介されている。著者が芸術方面の出身ということもあって、芸術家や起業家にやや偏った感もあるけれど、天才と言われる人たちの資質がよく整理されていてわかりやすかった。 面白かったのは、神童と天才の違い。子供の頃に神童と呼ばれた人は多数いるが、天才と呼ばれる人は少ない。 天才になれるのは変革する力を持っている人。他人や先人が敷いた道を辿っているだけの神童は、いくら上手くても天才とは言えないという話。そういう意味では、 -
Posted by ブクログ
天才になりたいとは思わなくなった。また、自分は天才には一生なれないとも思った。天才はあまりにも仕事に集中しすぎて周りの人を気にかけることを知らない。それから、あまりにも自分と人格が違いすぎる。最後の「死ぬまでほとんどだれも天才など愛さない」はまさにその通りだと思う。
しかし、学べになる部分はたくさんあった。
教育で大切なのは、小さい頃に失敗や辛いことをたくさん経験させること。逆境を乗り越える力をつけさせる。これに加えて、子供の自由な発想も大切。
それから、今独学ブームと言われているが、天才達は昔から独学によって天才となっているし、今に始まったことではない。学校も大事だが、時間をかけて独学をして