澤井敦のレビュー一覧

  • 死と死別の社会学 社会理論からの接近
    大学の講義で扱った本。教授の著書であるが、自分の興味ある『死』という概念について、社会学的視点から考察している。
  • 死と死別の社会学 社会理論からの接近
    著者はいわば「死別の作法」というべきことごと(看病の仕方、告知の仕方、臨終のまさにそのときの迎え方、葬送の仕方など)が宗教的なものにせよ非宗教的なものにせよ常に型にはめられたものへと回帰していってしまうことを執拗に指摘しています。これは「自由」に関するナイーブな態度と言えるでしょう。

    死別に関する...続きを読む
  • 液状不安
    現代社会の不安は、外部に実在する(Solidな)ものではない。人の内側から湧き上がる(Liquidな)ものである。

     かつての社会不安はもっぱら、自然災害や敵国の侵略など、人間の手の届かない外部の事態に向けられていた。たしかに存在する不確実性、だからSolid(固形)なものといえる。人は自分の手で...続きを読む