間宮夏生のレビュー一覧
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ネタバレ2011年5月19日再読
・きざったらしいのとシニカルなのをないまぜにしたような主人公の思考がとても楽しい。
・互いの間合いを探り合うようなこの作品の会話がたまらない。どうやったらこんなの書けるんだろう。同じ電撃の狼と香辛料に通じる部分がある。思えばあれも男が女に振り回される話であった。
・頭の切れる登場人物が一足飛びの会話をするのは実にかっこいい。
・やっぱりこのラスト最高!半年も前に読んだというのにはっきりと覚えていた。最初から手のひらの上だったと分かったときの衝撃。あれだ、賢くてしたたかな女性に弄ばれたいんだな俺は。われながらひどい性癖。頭のいい女性を好きになる傾向にあったのは多 -
Posted by ブクログ
内容としては男子高校生の野々宮はある日の放課後に美人で成績優秀な完璧人間であるクラスのアイドル月森葉子のノートを拾う。そのノートには「殺しのレシピ」という見出しが書かれた紙切れが挟まっていた。思わずその紙切れを持ち帰ってしまった野々宮は翌日月森に探し物がないかと尋ねるが彼女は「いいえ」と返事する。そして数日後、月森の父親が事故死し、野々宮は月森を疑うようになり・・・というもの。
ライトノベルにしては今までに無いようなどちらかというとちゃんとした小説のように感じた。いろいろと納得いかないというかあやふやな感じを残したまま終わったけれどもそれでもとても面白いと感じた。話の展開として刑事である虎南と -
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2冊。同著者の前作『月光』と同じ学校だったこと、2巻目を読んで分かった。『月光』はかなり前に読んでいたので、ほぼ全部覚えていない。これから読む人は『月光』に続けて読むことをお勧めする。
で本作は1巻目は希死願望男子がとんでもない危ない奴で緊張感ハンパなかった。彼に嫌悪感。自分は死のうが生きようがどうでもいい、からといって他人を殺すのもどうでもいいという思考回路、無敵の人そのままじゃん。でも彼以上に頭のネジが弾け飛んでるのが理子。彼女の同情や慈悲の気持ちは完全ゼロで、好奇心のみで無敵の人を質問責めにするところは読んでいて清々しい。
2巻目は法廷劇の様で色々仕掛けがあって驚かされた。ここで『月