十市社のレビュー一覧

  • ゴースト≠ノイズ(リダクション)

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    主人公とヒロインのありがちとも思える設定から、それぞれに予想の斜め上をいく展開で意表を突いてくる。青春の痛みを新たなかたちで描き出して、最後には晴れやかな世界が広がる。

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    2017年06月25日
  • 亜シンメトリー

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    中熊美緒と千日顕に紫子(ゆかりこ)が絡んで、年代不明のトラブルを取材した高校生の書き起こしたテキストの解明をたどる「枯葉に始まり」と「三和音」はそのテキストが共通していたが、やや複雑であまり楽しめなかった.「薄月の夜に」では染谷亮輔から巧みに逃げ出す大島英里と保村の作戦が面白かった.表題作では文字の対称性にこだわる花田早由里と津村亜樹のやり取りだが、夫になる花田から早由里が貰った手鏡がストーリーの中でなぜか光っていた.

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    2021年07月03日
  • 亜シンメトリー

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    ネタバレ

    『ゴースト≠ノイズ(リダクション)』『滑らかな虹』でミステリに新風を吹き込んだ著者による初の短編集。帯に「求む挑戦者。」とあるものの、本格推理の色は薄く、独立して謎があるというよりは、物語そのものに謎が組み込まれている印象。長編の多い著者だけに、短編の読み味が気になったが、長編と遜色ないほどの密度の濃さを感じた。



    「枯葉に始まり」

    ジャズサークルに所属する先輩から持ち込まれた謎と、その背景で三者三様の思惑が交錯する一本。それぞれの内心を交えながら語られる三人称は当初はややとっつきにくさを感じたものの、丁寧に紡がれる人物描写の巧みさに無意識のうちに飲み込まれてしまった。以前『滑らかな虹』

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    2021年03月22日
  • ゴースト≠ノイズ(リダクション)

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    ネタバレ

    謎を核として展開するミステリではなく、そうなるだろうという予測を気持ちの良いくらいひっくり返す展開で魅せるミステリ。そして、それが一度だけではなく、何度も何度もなのだ。各エピソードだけで短編が書けるのではというネタを惜しげもなく注ぎ込み幽霊と呼ばれる主人公の男子高生と彼が見えて話しかける女子高生の2人の物語を加速度的に盛り上げていく。衝撃の死から以降、終盤に明らかになる感情の発露は衝撃的。下卑た想像を容易に超えていく真実は彼女だからこそ痛いのだろう。家族と青春を語りによって見事に描き出している傑作。ただ、内容の素晴らしさに反して、このタイトルだけはちょっとどうかと思うのだよ。

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    2018年10月09日
  • ゴースト≠ノイズ(リダクション)

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     不思議な読後感だ。

     読み終わったときには、なんかよく分からないミステリーだったと印象だ。
     次の日の午前ごろ、あぁ、そういうことだったのかと思い出して徐々に分かってくる。

     読者へのミスリードを繰り返して筋がわかりにくくなっているが、よくよく思い返すと筋が通っている。

     話の構造は良い。もったいないのは、話がもやっとしていて結局よく分かりませんでしたで終わってしまう人が多いだろう。俺も完全にはよく分かってないし。

     特にずるいのは主人公が握手したとき、自分の手が透けて見えたという表現は読者の混乱を招いただろう。結局、こいつは何なんだ。
     それが最後まで見えてこない。


     そして、

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    2016年08月20日
  • ゴースト≠ノイズ(リダクション)

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    主人公の存在のあやふやさが面白い。多くのモチーフを盛り込み過ぎている感じがする。もっとシンプルにしたなら強烈な印象を残しただろうに。少し勿体ない。

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    2016年06月30日
  • ゴースト≠ノイズ(リダクション)

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    不思議な後読感。読んでいる間、主人公は実体があるのか、それとも本当に幽霊なのか、悩まされ続けます。そして全てが収束する結末。ちょっと他では読んだことがないようなお話です。

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    2016年06月20日
  • 亜シンメトリー

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    2話目みたいに、スルーしかけておっと待て待て、と読み直す感じは好き。タイトル作はまるでわからなかった。シンメトリーのタネを明かされても、全体がピンとこない。3話目までの雰囲気が好みだったのにラストが難解で読後感がもやもや。

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    2021年06月12日
  • ゴースト≠ノイズ(リダクション)

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    青春。ミステリ。学園。
    読み終わって、結局よく理解できない自分の読解力のなさが残念。
    解説的には、いろいろな解釈ができるような作品らしい。
    ミステリの要素を抜いても、青春小説として十分に楽しめる内容だと思います。

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    2016年09月16日
  • ゴースト≠ノイズ(リダクション)

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    基本ラインはもっとシンプルだろうに、入り組んだように書かれてるので、お話の魅力がちょっと削がれたように思いました。凝った作りだとはおもうのですが、ちょっと入り込めなかった、、。

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    2016年07月10日