大衆とは
?生まれたときから、「生」は容易で豊かであるという感覚を抱いている。
⇒根拠のない楽観主義とそのことへの確信、そしてそこからその「当たり前の状況」を実現させることに対して強い要求が生じる。
?現存の自己を肯定し、同時に自己の道徳や知性も肯定する。
⇒ゆえに、外部からの言葉に耳を傾けけず、
...続きを読む自分の意見を絶対視する。しまいには他者の存在を考慮すらしなくなる。
?そればかりか、あらゆることに対して、自己の道徳や知性などを押し付けようとする。
ゆえに現代の大衆は「満足しきったお坊ちゃん」の時代である。
そして恐ろしいことに、その大衆が社会の支配階層となっている。(大衆とはその人物の地位の問題ではなく、その人物自身の問題。ゆえに、一般的にはエリート階層と解されている医者や法律家も「大衆」である。そればかりか、ほとんどの政治家も「大衆」である。)
その大衆の支配する社会には、あるべきモラルも価値観も、未来へのビジョンもない。
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おおざっぱに書いちゃえばこんな感じの内容かと。
19世紀前半〜半ばにかけて書かれた本だけど、現在にも通じるところがある、というか現代のほうがその傾向は強くなってきている?
こんな内容の連載をよく当時のスペインの新聞は載せたなぁ。その器量はすごいww