湯浅博のレビュー一覧

  • 全体主義と闘った男 河合栄治郎

    Posted by ブクログ

    傑物だ。

    戦前、戦中の激動期にこんな人物がいたとは。

    全体主義に対しては左(マルキシズム)だろうと右(ファシズム)だろうと、身の危険を顧みず、自由主義の立場から徹底反論した。

    高坂正尭や岡野加穂留の大師匠に当たるらしい。

    残念ながら敗戦前に亡くなったが、存命であればその後の日本の運命は変わっただろうという著者の感想は、あながち根拠のないものではない。

    それにしても、戦前も戦後も「進歩的文化人」の何と空虚なことか。

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    2017年06月30日